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68話 オオオニ伝説①
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村長さんが話し出したのは、この村と山の中にあるもう一つの村に関するお話だった。
昔話っていうのかな。
伝説って言うよりは、とてもリアルな内容で、ビビった。
昔。今から百年ほど前の話になる。
この山の外側にあるソトオニ村と山の中にあるウチオニ村は、もともと山間に並ぶ一つの村だった。名前をオニサト村と言い、豊かではなかったが貧しくもなく、村人皆が、力を合わせて暮らしていた。
そんなある日のことだった。
百年前のある日、その日は大きな雷が落ちた日だった。
朝からお天道様は隠れてしまい、黒い雲が天を覆っていた。それはそれは黒くて大きな雲が幾重にも重なっていて、天の果てを見せなかった。
そんな時だった。
当時の村の村長は、天のお怒りと信じていた。
そしてそれは本当となった。
ゴロゴロ!ーーズドーン!ーー
けたたましい音が耳をつんざいた。
音と共に光が巻き起こり、白亜の世界を作り上げる。それからそれはほんの一瞬のことではあったが、村人たちを恐怖に包み上げた。
こんなことがあってからかのう。
村人たちは、オオオニ山の祟りじゃと信じ、オオオニ山に住む鬼を崇めるようになったそうだ。
「終わりですか?」
「いいや、まだ始まりに過ぎん話じゃよ。この時のことがきっかけで、この村は囚われるようになったんじゃ」
「囚われる?」
空気が重たくなる。
僕だけじゃない。村長さんの内側に潜む狂気が、鬼が芽生えようとしている。
「村長さん、大丈夫ですか?」
「ん? なにがじゃ」
「いや、それならいいんですけど」
「そうかの? 何やら焦っていたように見えるがの」
村長さんの目は鋭い。
僕が尊重さんを敵視したことが、見破られてしまった。昨日の今日で、かなり疲労が絶えないみたい。
僕はクロッサちゃんのこともあるので、村長さんのことも気遣ってあげたかった。
それが話の流れで、暴走しかけ危うく僕の狂気も出かけるところだった。
「でもそうですね。その話って、ただの偶然の産物が重なっただけな気がするんですけど?」
「そうかもしれんが、当時のしかも貧しいこの村にとって、それは天からのお叱りお怒りの権化だと思ったんじゃな。それが今にもなって、オオオニ山の祟りなんて呼ばれるようになったのは、今思えば偶然ではないのかもしれんがの」
「偶然じゃない?」
気象現象は、単なる偶然のはずだ。
偶発的に重なったものが、当時のこの村の人たちの経験したことがないものだったから、そう思い込んでしまった。
と、僕は思う。
だって気象に関することは、師匠たちからたくさん教わった。特にファイ師匠とリュウラン師匠からは、色々教えてもらった。
ファイ師匠の風を読む技。
リュウラン師匠の気象現象を把握する技。
ホズキ師匠からは、気象が信仰に於けるものとは、何にも関係ないことの裏付けとか。色々だ。
(懐かしいなー。師匠たちから教わった宗教的な思考は捨てた方がいいって言葉)
流石に村の人たちには悪いけど、僕はそんな気でいっぱいだった。
でもでも、神様はいると思うけどね。
昔話っていうのかな。
伝説って言うよりは、とてもリアルな内容で、ビビった。
昔。今から百年ほど前の話になる。
この山の外側にあるソトオニ村と山の中にあるウチオニ村は、もともと山間に並ぶ一つの村だった。名前をオニサト村と言い、豊かではなかったが貧しくもなく、村人皆が、力を合わせて暮らしていた。
そんなある日のことだった。
百年前のある日、その日は大きな雷が落ちた日だった。
朝からお天道様は隠れてしまい、黒い雲が天を覆っていた。それはそれは黒くて大きな雲が幾重にも重なっていて、天の果てを見せなかった。
そんな時だった。
当時の村の村長は、天のお怒りと信じていた。
そしてそれは本当となった。
ゴロゴロ!ーーズドーン!ーー
けたたましい音が耳をつんざいた。
音と共に光が巻き起こり、白亜の世界を作り上げる。それからそれはほんの一瞬のことではあったが、村人たちを恐怖に包み上げた。
こんなことがあってからかのう。
村人たちは、オオオニ山の祟りじゃと信じ、オオオニ山に住む鬼を崇めるようになったそうだ。
「終わりですか?」
「いいや、まだ始まりに過ぎん話じゃよ。この時のことがきっかけで、この村は囚われるようになったんじゃ」
「囚われる?」
空気が重たくなる。
僕だけじゃない。村長さんの内側に潜む狂気が、鬼が芽生えようとしている。
「村長さん、大丈夫ですか?」
「ん? なにがじゃ」
「いや、それならいいんですけど」
「そうかの? 何やら焦っていたように見えるがの」
村長さんの目は鋭い。
僕が尊重さんを敵視したことが、見破られてしまった。昨日の今日で、かなり疲労が絶えないみたい。
僕はクロッサちゃんのこともあるので、村長さんのことも気遣ってあげたかった。
それが話の流れで、暴走しかけ危うく僕の狂気も出かけるところだった。
「でもそうですね。その話って、ただの偶然の産物が重なっただけな気がするんですけど?」
「そうかもしれんが、当時のしかも貧しいこの村にとって、それは天からのお叱りお怒りの権化だと思ったんじゃな。それが今にもなって、オオオニ山の祟りなんて呼ばれるようになったのは、今思えば偶然ではないのかもしれんがの」
「偶然じゃない?」
気象現象は、単なる偶然のはずだ。
偶発的に重なったものが、当時のこの村の人たちの経験したことがないものだったから、そう思い込んでしまった。
と、僕は思う。
だって気象に関することは、師匠たちからたくさん教わった。特にファイ師匠とリュウラン師匠からは、色々教えてもらった。
ファイ師匠の風を読む技。
リュウラン師匠の気象現象を把握する技。
ホズキ師匠からは、気象が信仰に於けるものとは、何にも関係ないことの裏付けとか。色々だ。
(懐かしいなー。師匠たちから教わった宗教的な思考は捨てた方がいいって言葉)
流石に村の人たちには悪いけど、僕はそんな気でいっぱいだった。
でもでも、神様はいると思うけどね。
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