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◇592 「ここは私に任せてよ」
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(熱い、熱い熱い……けど!)
炎から抜け出したアキラの体は燃えていた。
回復ができない状態で火傷を負う。
スリップダメージを喰らってしまうと、奥歯を噛み締め苦しそうだった。
「はぁはぁはぁはぁ……よっと」
それでもブルーズの顔に一発入れた。
拳を叩き込むと、流石に素肌は痛みが違う。
HPがかなり削れ、ブルーズは涙目を浮かべている。
「アキラ、大丈夫か!?」
「大丈夫じゃないけど……大丈夫だよ
「どっちなんだ、お前は」
何とか体勢を立て直したはいいものの、非常にピンチだった。
Nightに言葉を掛けられ、心配されてしまう。
できる限り明るく振舞ってみたはいいものの、あまりにも下手くそだったせいか、すぐに見破られて余計心配を掛けさせてしまう。
「ごめんね、本当は大丈夫じゃないんだ」
「スキルが間に合わなかったのか?」
「うん。スライムになる瞬間、腕をね」
アキラの服の袖が少し焦げている。
そこから露出した肌は赤々と燃えている。
火傷は最小限だったものの、表情を険しくさせる。
それほどまでに高温の炎を浴びてしまい、アキラは痛みを堪えていた。
「なるほど。確かに姉さんを倒しただけはありますね」
「ありがとう」
「ですが私は姉さんの分まで貴女に勝たなければいけません。今の攻撃は効きましたが、次はこう上手くは行きませんよ」
ブルーズは剣を振り捌くと、やけに攻撃的な態度を取る。
確かにブルーズの言う通りではあるので、否定はできない。
今の所互角の戦いに見えるが、まだ優位はブルーズにあると、空気が伝える。
「ブルーズ、ブローズは?」
「姉さんはここにはいません。まずは一人でも多く、皆さんを削ります」
「なるほど。お前は自分を捨て駒に使ったのか」
「確かにそれも一理あります。ですが私もただで負ける気はありません。最低でも一人、いや二人は貰います。そうすれば、姉さんが負けることはありませんから」
ブルーズはよっぽどブローズを尊重し、尊敬までしていた。
頑なに負けることを想定していない、いや恐れていない。
まさに兵士の考え方で、Nightと雷斬は表情を歪めた。
「自己犠牲は美しくありませんよ」
「自己犠牲をする気はありません。私はただ……私のやるべきことをするだけです」
ブルーズの覚悟は当に決まっている。
剣を振り上げると、再び青い薔薇が展開。炎を燃やしている。
空気中の酸素を吸収してドンドン広がると、今にも飲み込まれてしまいそうだ。
「マズいぞ、次が来る」
「あはは、ここは私がやるよー。炎は効かないからねー」
「それが適格だな。頼んだぞ、フェルノ」
「OK-。それじゃあ……って、どうしたのさアキラ?」
ファイアドレイクであるフェルノに炎は効かない。
だからフェルノが最適任なのだが、アキラは腕を横にする。
フェルノを前に出させないようにすると、何故か自分から前に出た。
「なにやっているんだアキラ。お前が出る幕じゃない」
「ううん、ここは私にやらせて」
「はぁ? お前は」
「バカなの。アキラが負けたらマウント取れないじゃない」
ベルが急に怒り出した。しかもマウントの話を持ち出す。
一度ブローズに勝っているアキラがいれば、ブローズにマウンドが取れる。
煽ればブローズは乗って来る。損な性格をしているので、ベル的にはアキラが前に出ることを避けていた。
「ごめんね、ベル。でも私にやらせて。なんだか戦いたいんだ」
特に理由なんてものは無い。ただ、アキラが戦いたい相手だと悟った。
ブローズに続いてブルーズを相手にする。正直相性は悪い筈だ。
けれどそれが理由には繋がらない。いずれ戦わなければいけないなら、ここは手負いのアキラが抑えるべき。自分の役割を勘違いしているアキラだったが、絶対に引く気は無いと意志を固く見せつけた。
「私がやる。絶対に私がやるべきだから」
「どんな強情な意志だ」
「そうよ、ここはフェルノに」
「えー、私はいいよー。アキラー、やっちゃえ!」
アキラのことを尊重してくれる親友。
フェルノは自分から譲ると、頭の上で腕を組む。
コクリと首を縦に振り、無言でフェルノに感謝すると、勝手に前に踏み出た。
「おい、本当にいいのか?」
「大丈夫じゃないけど、私がやるしかないよ」
「お前がやるしかないことは無いんだが……はぁ、聞く気は無いみたいだな」
Nightは諦めてしまった。
アキラは申し訳ない笑みを浮かべると、ブルーズを相手に一歩も退かない。
いつでも剣を抜けるように柄に手を当てた。
「それじゃあみんな、行って!」
「仕方が無いか。全員行くぞ」
アキラの声にNightは応える。
ここに全員で残る必要は無いし、ここに全員で残っていたらせっかくアキラが残った意味が無い。
全員で移動して貰うが、ブルーズはそんな真似を易々見過ごさない。
「行かせませんよ」
「ダメだよ」
ブルーズは【青の薔薇】を放とうとする。
けれどアキラが目の前に現れ、奇襲を仕掛けた。
流石に取り逃がすしかない。そう悟ったブルーズは【青の薔薇】を引っ込めると、アキラも三歩下がる。
気が付けばNight達の姿は無くなっていた。
如何やら上手く離れられたらしいので、アキラは安心する。
かと言えばこれから先が保証されていない。ブルーズを相手に何処までやれるか、アキラは心配だった。
炎から抜け出したアキラの体は燃えていた。
回復ができない状態で火傷を負う。
スリップダメージを喰らってしまうと、奥歯を噛み締め苦しそうだった。
「はぁはぁはぁはぁ……よっと」
それでもブルーズの顔に一発入れた。
拳を叩き込むと、流石に素肌は痛みが違う。
HPがかなり削れ、ブルーズは涙目を浮かべている。
「アキラ、大丈夫か!?」
「大丈夫じゃないけど……大丈夫だよ
「どっちなんだ、お前は」
何とか体勢を立て直したはいいものの、非常にピンチだった。
Nightに言葉を掛けられ、心配されてしまう。
できる限り明るく振舞ってみたはいいものの、あまりにも下手くそだったせいか、すぐに見破られて余計心配を掛けさせてしまう。
「ごめんね、本当は大丈夫じゃないんだ」
「スキルが間に合わなかったのか?」
「うん。スライムになる瞬間、腕をね」
アキラの服の袖が少し焦げている。
そこから露出した肌は赤々と燃えている。
火傷は最小限だったものの、表情を険しくさせる。
それほどまでに高温の炎を浴びてしまい、アキラは痛みを堪えていた。
「なるほど。確かに姉さんを倒しただけはありますね」
「ありがとう」
「ですが私は姉さんの分まで貴女に勝たなければいけません。今の攻撃は効きましたが、次はこう上手くは行きませんよ」
ブルーズは剣を振り捌くと、やけに攻撃的な態度を取る。
確かにブルーズの言う通りではあるので、否定はできない。
今の所互角の戦いに見えるが、まだ優位はブルーズにあると、空気が伝える。
「ブルーズ、ブローズは?」
「姉さんはここにはいません。まずは一人でも多く、皆さんを削ります」
「なるほど。お前は自分を捨て駒に使ったのか」
「確かにそれも一理あります。ですが私もただで負ける気はありません。最低でも一人、いや二人は貰います。そうすれば、姉さんが負けることはありませんから」
ブルーズはよっぽどブローズを尊重し、尊敬までしていた。
頑なに負けることを想定していない、いや恐れていない。
まさに兵士の考え方で、Nightと雷斬は表情を歪めた。
「自己犠牲は美しくありませんよ」
「自己犠牲をする気はありません。私はただ……私のやるべきことをするだけです」
ブルーズの覚悟は当に決まっている。
剣を振り上げると、再び青い薔薇が展開。炎を燃やしている。
空気中の酸素を吸収してドンドン広がると、今にも飲み込まれてしまいそうだ。
「マズいぞ、次が来る」
「あはは、ここは私がやるよー。炎は効かないからねー」
「それが適格だな。頼んだぞ、フェルノ」
「OK-。それじゃあ……って、どうしたのさアキラ?」
ファイアドレイクであるフェルノに炎は効かない。
だからフェルノが最適任なのだが、アキラは腕を横にする。
フェルノを前に出させないようにすると、何故か自分から前に出た。
「なにやっているんだアキラ。お前が出る幕じゃない」
「ううん、ここは私にやらせて」
「はぁ? お前は」
「バカなの。アキラが負けたらマウント取れないじゃない」
ベルが急に怒り出した。しかもマウントの話を持ち出す。
一度ブローズに勝っているアキラがいれば、ブローズにマウンドが取れる。
煽ればブローズは乗って来る。損な性格をしているので、ベル的にはアキラが前に出ることを避けていた。
「ごめんね、ベル。でも私にやらせて。なんだか戦いたいんだ」
特に理由なんてものは無い。ただ、アキラが戦いたい相手だと悟った。
ブローズに続いてブルーズを相手にする。正直相性は悪い筈だ。
けれどそれが理由には繋がらない。いずれ戦わなければいけないなら、ここは手負いのアキラが抑えるべき。自分の役割を勘違いしているアキラだったが、絶対に引く気は無いと意志を固く見せつけた。
「私がやる。絶対に私がやるべきだから」
「どんな強情な意志だ」
「そうよ、ここはフェルノに」
「えー、私はいいよー。アキラー、やっちゃえ!」
アキラのことを尊重してくれる親友。
フェルノは自分から譲ると、頭の上で腕を組む。
コクリと首を縦に振り、無言でフェルノに感謝すると、勝手に前に踏み出た。
「おい、本当にいいのか?」
「大丈夫じゃないけど、私がやるしかないよ」
「お前がやるしかないことは無いんだが……はぁ、聞く気は無いみたいだな」
Nightは諦めてしまった。
アキラは申し訳ない笑みを浮かべると、ブルーズを相手に一歩も退かない。
いつでも剣を抜けるように柄に手を当てた。
「それじゃあみんな、行って!」
「仕方が無いか。全員行くぞ」
アキラの声にNightは応える。
ここに全員で残る必要は無いし、ここに全員で残っていたらせっかくアキラが残った意味が無い。
全員で移動して貰うが、ブルーズはそんな真似を易々見過ごさない。
「行かせませんよ」
「ダメだよ」
ブルーズは【青の薔薇】を放とうとする。
けれどアキラが目の前に現れ、奇襲を仕掛けた。
流石に取り逃がすしかない。そう悟ったブルーズは【青の薔薇】を引っ込めると、アキラも三歩下がる。
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