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42話 ラウリィの《剣聖》なお願い
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ラウリィが戻って来た。
案の定、面倒事を持って来てだ。
「面倒だな、相手するの」
「ヒジリ様、この距離では聞こえてしまいますよ?」
「だろうね。それじゃあ改めて……お帰り、ラウリィ。早かったね」
俺はラウリィに作り笑顔をプレゼントする。
キラッと光る眩しい笑み。
それを受けたラウリィは神妙な顔になるも、早速俺にお願いをした。
「ヒジリさん、お願いします。私の家を、村を助けてください!」
「「はい?」」
突拍子も無いことを言われ、頭の中が吹き飛ぶ。
一体何を言っているのか。
冷静に分割して、噛み砕いてみよう。
まず、家を助けるって言うのは家柄ってことかな? それで村を助けてっていうのは領地のことだろう。
「ん? なんでそれを俺に頼むの?」
「ヒジリさんだからです!」
「トゥリーフ家じゃダメなの?」
「ダメです。絶対にダメです!」
意味が分からない。如何してそんな頑なな態度を取るのだろう。
俺は首を捻ると、ラウリィから視線を外す。
代わりにクーリエに視線を向けると、少し困った素振りを見せる。
「どうしよう?」
「どうするも、なにも、私はヒジリ様に従います」
「そこはトゥリーフ家に従って欲しいな」
「いえ、私はヒジリ様専属のメイドですので」
「そこは領分譲ってくれないんだ」
呆れるほどに真面目だった。
そしてしつこいストーカーだ。
俺は困り果てるも、ラウリィに更に訊ねる。
「トゥリーフ家じゃダメな理由ってある?」
「それは、その……」
「いいよ、失礼なことでも。言い出し辛いんでしょ?」
「は、はい……では!」
ラウリィは何故だかモジモジし始める。
一体なにを考えているのかさっぱり分からない。
それでも俺はちゃんと待つと、ラウリィは堂々と答えた。
「トゥリーフ家の人達は、農業に精通していて、剣には長けていないって聞いたことがあるんです!」
「……そうだけど?」
「はい、そうですね。武器に限れば、トゥリーフ家の皆様は、多種多様な武器を取り扱いますが、剣に限って申し上げれば、ヒジリ様は別格ですので」
「やっぱり!」
「やっぱり?」
何故だろう。何か期待されている。
俺は面倒な種が目を出し始める予感がし、何処となく警戒してしまう。
「ヒジリさん、改めてお願いします。私の家と村を助けてください」
「だからどうしてそれが関係あるの? もしかして“剣”ってことに意味がある?」
「はい。実は、ストチュール家の領地はここ近年不作が続いており、その原因が、村に以前から突き刺さっている一本の剣だと分かったんです」
何だろう。話が飛躍している気がする。
俺は眉根を寄せてしまうが、ラウリィは本気で話している。
嘘を付いている様子はなく、俺の顔付きもまた変わる。
「ラウリィ、えっと、その……」
「要するに剣をどうにかしたいのですね」
「はい。ですので、私はヒジリさんにお願いしたいんです!」
「お、俺?」
「はい。ヒジリさんなら、きっとあの剣が抜ける筈です。今まで幾度となく抜くことを試みた伝説の聖剣士の剣を抜けると思うんです!」
「で、伝説の聖剣士?」
無性に悪寒が走った。
何故だろう。面倒事に放り込まれたことが窺える。
俺はげんなりとした表情になるが、ラウリィは目をキラキラさせる。完全に期待されているようで、俺は嫌になる。
これだとまるで、俺が“聖剣”を抜けるみたいに見えてしまい、頭を抱えて吠えたかった。聖剣なんて懲り懲りだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! と、心の何処かで叫んでいた。
案の定、面倒事を持って来てだ。
「面倒だな、相手するの」
「ヒジリ様、この距離では聞こえてしまいますよ?」
「だろうね。それじゃあ改めて……お帰り、ラウリィ。早かったね」
俺はラウリィに作り笑顔をプレゼントする。
キラッと光る眩しい笑み。
それを受けたラウリィは神妙な顔になるも、早速俺にお願いをした。
「ヒジリさん、お願いします。私の家を、村を助けてください!」
「「はい?」」
突拍子も無いことを言われ、頭の中が吹き飛ぶ。
一体何を言っているのか。
冷静に分割して、噛み砕いてみよう。
まず、家を助けるって言うのは家柄ってことかな? それで村を助けてっていうのは領地のことだろう。
「ん? なんでそれを俺に頼むの?」
「ヒジリさんだからです!」
「トゥリーフ家じゃダメなの?」
「ダメです。絶対にダメです!」
意味が分からない。如何してそんな頑なな態度を取るのだろう。
俺は首を捻ると、ラウリィから視線を外す。
代わりにクーリエに視線を向けると、少し困った素振りを見せる。
「どうしよう?」
「どうするも、なにも、私はヒジリ様に従います」
「そこはトゥリーフ家に従って欲しいな」
「いえ、私はヒジリ様専属のメイドですので」
「そこは領分譲ってくれないんだ」
呆れるほどに真面目だった。
そしてしつこいストーカーだ。
俺は困り果てるも、ラウリィに更に訊ねる。
「トゥリーフ家じゃダメな理由ってある?」
「それは、その……」
「いいよ、失礼なことでも。言い出し辛いんでしょ?」
「は、はい……では!」
ラウリィは何故だかモジモジし始める。
一体なにを考えているのかさっぱり分からない。
それでも俺はちゃんと待つと、ラウリィは堂々と答えた。
「トゥリーフ家の人達は、農業に精通していて、剣には長けていないって聞いたことがあるんです!」
「……そうだけど?」
「はい、そうですね。武器に限れば、トゥリーフ家の皆様は、多種多様な武器を取り扱いますが、剣に限って申し上げれば、ヒジリ様は別格ですので」
「やっぱり!」
「やっぱり?」
何故だろう。何か期待されている。
俺は面倒な種が目を出し始める予感がし、何処となく警戒してしまう。
「ヒジリさん、改めてお願いします。私の家と村を助けてください」
「だからどうしてそれが関係あるの? もしかして“剣”ってことに意味がある?」
「はい。実は、ストチュール家の領地はここ近年不作が続いており、その原因が、村に以前から突き刺さっている一本の剣だと分かったんです」
何だろう。話が飛躍している気がする。
俺は眉根を寄せてしまうが、ラウリィは本気で話している。
嘘を付いている様子はなく、俺の顔付きもまた変わる。
「ラウリィ、えっと、その……」
「要するに剣をどうにかしたいのですね」
「はい。ですので、私はヒジリさんにお願いしたいんです!」
「お、俺?」
「はい。ヒジリさんなら、きっとあの剣が抜ける筈です。今まで幾度となく抜くことを試みた伝説の聖剣士の剣を抜けると思うんです!」
「で、伝説の聖剣士?」
無性に悪寒が走った。
何故だろう。面倒事に放り込まれたことが窺える。
俺はげんなりとした表情になるが、ラウリィは目をキラキラさせる。完全に期待されているようで、俺は嫌になる。
これだとまるで、俺が“聖剣”を抜けるみたいに見えてしまい、頭を抱えて吠えたかった。聖剣なんて懲り懲りだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! と、心の何処かで叫んでいた。
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