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悪魔教会編
206.ブルースターとカメレオン
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ブルースターも教会幹部の男と戦っていた。
しかし男の姿はない。当然だ。男はカメレオンの獣人で、姿を景色に溶け込ませることができた。
「ケッケッケッ! どうだぁー? 俺の姿が、見えねえだろー」
「確かに見えませんね。ですが大丈夫ですよ」
「強がり言ってさー。俺を見つけられるのかー?」
確かに男の言う通り、ブルースターには男の姿が見えていない。
真下やその場から全く動かず、周囲を観察している。
しかし事情に冷静なことは変わらず、直立のまま動かなかった。
「おいおいー、どうして動かないんだー?」
「さぁ、どうしてでしょうか?」
「強がりは弱い奴が吐く言葉だぜー」
しかしブルールターが攻撃を浴びた形跡はない。
カメレオン男も攻撃手段が乏しかった。
本来隠密や闇討ちが得意なカメレオン男がまともにやり合っても、ブルースターに勝てる見込みはない。自分でも薄っすらと理解していた。
「まあ俺にもー、攻撃の手段はないんだけどなー」
「どうせしょうか? 私にはそうは思いませんよ」
「それはどうもー」
「何せ相手は幹部です。隠密や闇討ちが得意なだけで、幹部になれるとは思いません」
「良い線してるねー。でも俺はそんなに強くねえよー」
自分の弱さを武器にする。
それが男の狙いだった。カメレオン男は自分の弱さをひけらかすことで、ブルースターの油断を誘おうとしていた。
しかしブルースターも馬鹿ではない。そんなこと百も承知だ。
そのせいもあり本来得意なはずの距離攻撃、《星の銃》を使うことができなかった。
「闇雲には撃てない。その隙を突かれる」
しかし一発でも当たればブルースターの勝ち。
いつでも撃てる状態ではある。けれど撃つまでの間がカメレオン男のもう1つの目的だった。
「ケッケッケッ! 攻撃してこないのかー? 撃って来いよーブルースターさんよー」
「挑発には乗りませんよ」
「おいおい、挑発じゃないぜー」
「いいえ、安い挑発です。私の攻撃の隙を窺っているのがバレバレです」
ブルースターは軽く論破する。しかしカメレオン男は論破されてもまるで姿勢を崩さない。
それから少しだけ考えてから奥の手を使うことにした。
「だったらよー、これでも食らっときなー!」
男はブルースターの前に姿を現した。
しかしその姿が七色に発光している。とてつもなく眩しくて、直視してはいけない。
人間の目が濃い色に引き寄せられてしまい、見てはいけないのに見てしまう。
閃光弾と同じ効果を発揮して、視界を奪ってしまった。
「これが奥の手!」
「何てなー。まだ甘いぜー」
しかしカメレオン男は背後に忍び寄っていた。
目の前にいるのはカメレオン男が作り出した虚像だった。
「俺の《ドッペルゲンガー》に引っかかったなー。これで終わりだー」
男はナイフを突き出して、ブルースターの背中を狙う。
ギザギザの刃がギラリと光った。
背後が無防備となっているブルースターなど容易い。男はそう思ったのだろう。そこで奥の手をこうもあっさり使ってしまった。しかしそれこそがブルースターの狙いでもあった。
「なるほど、《ドッペルゲンガー》ですか……ですがそれは既に経験済みです」
ブルースターは左手を背後に回して《星の銃》を撃った。
星の光を持ったブルースターの攻撃はカメレオン男では避けることができない。
しかし何とか初弾だけでもかわそうと渾身の力で体を逸らすと、ナイフの軌道が変わってしまった。隙を狙って一撃はブルースターにかわされてしまう。
「しまったぁー! だーが、お前の攻撃も外れたなー」
「私は別に《星の銃》で倒そうとは思っていませんよ」
「なに!?」
ブルースターはカメレオン男が消える前に腕を掴んだ。
それから体を落として背負い投げをする。
カメレオン男は急に体が宙に舞い、受け身も取ることができず全身に痛みが走った。
「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
発狂が飛んだ。カメレオン男は骨までは折れてなかったが全身に痛みが残っている。
肉離れしたのではない。普通に叩きつけられていたかったんだ。
カメレオン男はかなりのやせ型。筋肉が付いていないから、カメレオン男は悲鳴を上げた。
「痛てえ、痛てえよー」
「すみませんね。流石に次消えられたら厄介でした」
「そんなのいいんだよー、痛てえんだよー」
「少しは筋肉をつけるべきですね。隠密戦法はかなりの腕ですが、もう少し魔法攻撃を高めればいいかもしれませんよ?」
「うるせえよー。しかも《星の銃》を囮に使うなんて聞いてねえよー」
「すみません。今思いつきました」
「そんなの勝てねえよー」
ブルースターは微笑んでいた。
この人は確かに本気で私を殺しに来た。しかし終わってみれば子供のような人だった。
ブルースターの目にはそう見えていた。
それから体を縛り上げたブルースターは「すみません」と口にした。
それから向かったのは敵の本拠地である。
「皆さんは大丈夫でしょうか?」
ルカは大丈夫だろうが、シルヴィアたちが心配だった。
しかし気にしても仕方ない。信じて進むしか道はない。
しかし男の姿はない。当然だ。男はカメレオンの獣人で、姿を景色に溶け込ませることができた。
「ケッケッケッ! どうだぁー? 俺の姿が、見えねえだろー」
「確かに見えませんね。ですが大丈夫ですよ」
「強がり言ってさー。俺を見つけられるのかー?」
確かに男の言う通り、ブルースターには男の姿が見えていない。
真下やその場から全く動かず、周囲を観察している。
しかし事情に冷静なことは変わらず、直立のまま動かなかった。
「おいおいー、どうして動かないんだー?」
「さぁ、どうしてでしょうか?」
「強がりは弱い奴が吐く言葉だぜー」
しかしブルールターが攻撃を浴びた形跡はない。
カメレオン男も攻撃手段が乏しかった。
本来隠密や闇討ちが得意なカメレオン男がまともにやり合っても、ブルースターに勝てる見込みはない。自分でも薄っすらと理解していた。
「まあ俺にもー、攻撃の手段はないんだけどなー」
「どうせしょうか? 私にはそうは思いませんよ」
「それはどうもー」
「何せ相手は幹部です。隠密や闇討ちが得意なだけで、幹部になれるとは思いません」
「良い線してるねー。でも俺はそんなに強くねえよー」
自分の弱さを武器にする。
それが男の狙いだった。カメレオン男は自分の弱さをひけらかすことで、ブルースターの油断を誘おうとしていた。
しかしブルースターも馬鹿ではない。そんなこと百も承知だ。
そのせいもあり本来得意なはずの距離攻撃、《星の銃》を使うことができなかった。
「闇雲には撃てない。その隙を突かれる」
しかし一発でも当たればブルースターの勝ち。
いつでも撃てる状態ではある。けれど撃つまでの間がカメレオン男のもう1つの目的だった。
「ケッケッケッ! 攻撃してこないのかー? 撃って来いよーブルースターさんよー」
「挑発には乗りませんよ」
「おいおい、挑発じゃないぜー」
「いいえ、安い挑発です。私の攻撃の隙を窺っているのがバレバレです」
ブルースターは軽く論破する。しかしカメレオン男は論破されてもまるで姿勢を崩さない。
それから少しだけ考えてから奥の手を使うことにした。
「だったらよー、これでも食らっときなー!」
男はブルースターの前に姿を現した。
しかしその姿が七色に発光している。とてつもなく眩しくて、直視してはいけない。
人間の目が濃い色に引き寄せられてしまい、見てはいけないのに見てしまう。
閃光弾と同じ効果を発揮して、視界を奪ってしまった。
「これが奥の手!」
「何てなー。まだ甘いぜー」
しかしカメレオン男は背後に忍び寄っていた。
目の前にいるのはカメレオン男が作り出した虚像だった。
「俺の《ドッペルゲンガー》に引っかかったなー。これで終わりだー」
男はナイフを突き出して、ブルースターの背中を狙う。
ギザギザの刃がギラリと光った。
背後が無防備となっているブルースターなど容易い。男はそう思ったのだろう。そこで奥の手をこうもあっさり使ってしまった。しかしそれこそがブルースターの狙いでもあった。
「なるほど、《ドッペルゲンガー》ですか……ですがそれは既に経験済みです」
ブルースターは左手を背後に回して《星の銃》を撃った。
星の光を持ったブルースターの攻撃はカメレオン男では避けることができない。
しかし何とか初弾だけでもかわそうと渾身の力で体を逸らすと、ナイフの軌道が変わってしまった。隙を狙って一撃はブルースターにかわされてしまう。
「しまったぁー! だーが、お前の攻撃も外れたなー」
「私は別に《星の銃》で倒そうとは思っていませんよ」
「なに!?」
ブルースターはカメレオン男が消える前に腕を掴んだ。
それから体を落として背負い投げをする。
カメレオン男は急に体が宙に舞い、受け身も取ることができず全身に痛みが走った。
「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
発狂が飛んだ。カメレオン男は骨までは折れてなかったが全身に痛みが残っている。
肉離れしたのではない。普通に叩きつけられていたかったんだ。
カメレオン男はかなりのやせ型。筋肉が付いていないから、カメレオン男は悲鳴を上げた。
「痛てえ、痛てえよー」
「すみませんね。流石に次消えられたら厄介でした」
「そんなのいいんだよー、痛てえんだよー」
「少しは筋肉をつけるべきですね。隠密戦法はかなりの腕ですが、もう少し魔法攻撃を高めればいいかもしれませんよ?」
「うるせえよー。しかも《星の銃》を囮に使うなんて聞いてねえよー」
「すみません。今思いつきました」
「そんなの勝てねえよー」
ブルースターは微笑んでいた。
この人は確かに本気で私を殺しに来た。しかし終わってみれば子供のような人だった。
ブルースターの目にはそう見えていた。
それから体を縛り上げたブルースターは「すみません」と口にした。
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