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ナタリーの喜ばしい日常
224.教会の処遇
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ルカとナタリーは向かい合って座っていた。
メニュー表を渡され、ルカは注文を悩んでいた。
「決まりましたか、ルカさん?」
「あっ、うん」
正直決まっていない。
何せ品数が桁違いで、ルカは何を注文するか迷ってしまった。
けれどナタリーは既に注文の品を決めているらしく、店員を呼んでいた。
「はい、ご注文はお決まりでしょうか?」
「刺身の盛り合わせを二人前、それから白ワインとカルパッチョをお願いします」
「刺身盛り合わせ、白ワインとカルパッチョですね。そちらのお客様は?」
「あっ、じゃあサバの味噌煮定食と麦茶をお願いします」
結局和食を頼んでいた。
突然降られたので、真っ先に目が行った品名をズラリと口にしていたようで、ナタリーは意外そうだった。
「サバ味噌定食と麦茶ですね。ご注文は以上ですね。少々お待ちください」
店員は注文を取ると、去っていく。
本当にサバ味噌定食が来るのか、ルカは不安ではいた。
「ルカはさんは本当に和食がお好きなんですね」
「あっ、うん。出身が近いからね」
「醤油や味噌は今もご自宅で?」
「もちろん。和食は塩分が多いものがかなり多いけど、こっちでは食べられないものだからね。それより意外だったのは、ナタリーが魚料理を注文したことかな」
多分ルカに合わせたんだ。ナタリーは野菜系の方が好きなはずで、エルフ族の性のようなもの。
けれど白ワインと合わせるということは、この時間をしっかり楽しむらしい。
ルカは注文が来るまでの間、ナタリーに話の本筋を訪ねておくことにする。
「それでナタリー。教会の処遇はどうなったの?」
「いきなりですね。ですが、それが今回の内容でしたからね。わかりました、それではこちらの資料をお渡ししますね」
ナタリーはそう言うと、とんでもない量の紙の束をルカに手渡した。
ルカが驚くほどの紙の量に、目を丸くして固まってしまう。
「嘘でしょ? これ全部報告書なの?」
「はい。今回はマギアラ全体を巻き込むかなりの騒動になってしまいましたからね。しかも教祖本人が死亡してしまっている現状、情報の正誤判定が難しく……」
「どうせ生きていても喋らないよ」
「そこはご心配なく。ですがこのような報告者の分厚さになってしまった理由は、教会の信者の人数が問題ですね」
確かに信者の数は馬鹿にならなかった。
数の暴力だけなら圧倒的に上で、魔術無しでは勝てる気がしない。
とは言えルカには余裕で、氷漬けになった信者たちがどうなったのかは当然助かったに決まっている。
「大変でしたよ。氷漬けになっている人たちを助け出すためにへとへとになっている教師陣全員で魔術を使ったんです」
「ごめんごめん。後で溶かそうと思っていたんだけど、流れで忘れてたよ」
「そうですか。確かにルカさんはお友達を助けるために走り回っていたそうですね」
「走り回ってはいないけどね」
ルカは教祖が死んだ後、まずはブルースターの治療をした。
魔力欠乏症、《オーロラ・ウィング》を使いすぎて体力がなくなってしまったらしい。
そこで少しだけ魔力を分けてあげると、ブルースターを安全な場所に運んで次の人のところに向かった。
「ライラックとダリアは戦い慣れしていたよ」
「彼女たちは優れたセンスを持っていますからね。ということは、シルヴィアさんが……」
「まあね。あんな戦い方、普通死ぬんだけどね」
やはりと言うかなんというか、シルヴィアは大怪我をしていた。
それで死なないのは運が良いのか、受け身の取り方が上手すぎるのか、ルカには正直わからなかった。
とは言え、怪我をしていたことに変わりなく、ルカが治さなければ教会幹部の鳥男も危なかったはずだ。
「そのことですが、ホルクードと言う教会幹部は背骨を損傷していたそうですが、今はリハビリを兼ねて療養中だそうです。今後は郵便配達員に私の方から派遣させていただきました」
「飛べるからだね。真っ当な配属先だよ」
加えていえば壊れた建物は完全にさら地になる予定らしい。
シルヴィアたちが派手に壊してしまったので、もう使い道がないようだ。
「シルヴィアさんの怪我は軽傷でしたね」
「シルヴィは治りが早いのかもね。少しは私が施したけど」
水を一口飲むと、口の中を湿らせる。
シルヴィアはルカの想像以上に追い詰められると、死なばもろともをしようとする。
そういう固有魔術が多いのか、とっても心配になった。
「とは言え無事で何よりだよ。それより、他の幹部たちは?」
「その件ですが、少しややこしいことになってしまっているんです」
「ややこしい? もしかして街だけじゃなくて、国全体に及んでいるとか?」
「ご名答です。ダリアさんとライラックさんが戦った相手。2人は少し処遇が特殊で、騎士に任命された方と教師陣の補佐に入るそうです」
「嘘っ!」
ルカは水を吐き出しかけた。
まさかそんなことになっているとは思わなかった。
何せダリアの方は剣士と話し込んでいて、ライラックの方は一方的な状況だったからだ。
何があったのか、本当に気になった。
メニュー表を渡され、ルカは注文を悩んでいた。
「決まりましたか、ルカさん?」
「あっ、うん」
正直決まっていない。
何せ品数が桁違いで、ルカは何を注文するか迷ってしまった。
けれどナタリーは既に注文の品を決めているらしく、店員を呼んでいた。
「はい、ご注文はお決まりでしょうか?」
「刺身の盛り合わせを二人前、それから白ワインとカルパッチョをお願いします」
「刺身盛り合わせ、白ワインとカルパッチョですね。そちらのお客様は?」
「あっ、じゃあサバの味噌煮定食と麦茶をお願いします」
結局和食を頼んでいた。
突然降られたので、真っ先に目が行った品名をズラリと口にしていたようで、ナタリーは意外そうだった。
「サバ味噌定食と麦茶ですね。ご注文は以上ですね。少々お待ちください」
店員は注文を取ると、去っていく。
本当にサバ味噌定食が来るのか、ルカは不安ではいた。
「ルカはさんは本当に和食がお好きなんですね」
「あっ、うん。出身が近いからね」
「醤油や味噌は今もご自宅で?」
「もちろん。和食は塩分が多いものがかなり多いけど、こっちでは食べられないものだからね。それより意外だったのは、ナタリーが魚料理を注文したことかな」
多分ルカに合わせたんだ。ナタリーは野菜系の方が好きなはずで、エルフ族の性のようなもの。
けれど白ワインと合わせるということは、この時間をしっかり楽しむらしい。
ルカは注文が来るまでの間、ナタリーに話の本筋を訪ねておくことにする。
「それでナタリー。教会の処遇はどうなったの?」
「いきなりですね。ですが、それが今回の内容でしたからね。わかりました、それではこちらの資料をお渡ししますね」
ナタリーはそう言うと、とんでもない量の紙の束をルカに手渡した。
ルカが驚くほどの紙の量に、目を丸くして固まってしまう。
「嘘でしょ? これ全部報告書なの?」
「はい。今回はマギアラ全体を巻き込むかなりの騒動になってしまいましたからね。しかも教祖本人が死亡してしまっている現状、情報の正誤判定が難しく……」
「どうせ生きていても喋らないよ」
「そこはご心配なく。ですがこのような報告者の分厚さになってしまった理由は、教会の信者の人数が問題ですね」
確かに信者の数は馬鹿にならなかった。
数の暴力だけなら圧倒的に上で、魔術無しでは勝てる気がしない。
とは言えルカには余裕で、氷漬けになった信者たちがどうなったのかは当然助かったに決まっている。
「大変でしたよ。氷漬けになっている人たちを助け出すためにへとへとになっている教師陣全員で魔術を使ったんです」
「ごめんごめん。後で溶かそうと思っていたんだけど、流れで忘れてたよ」
「そうですか。確かにルカさんはお友達を助けるために走り回っていたそうですね」
「走り回ってはいないけどね」
ルカは教祖が死んだ後、まずはブルースターの治療をした。
魔力欠乏症、《オーロラ・ウィング》を使いすぎて体力がなくなってしまったらしい。
そこで少しだけ魔力を分けてあげると、ブルースターを安全な場所に運んで次の人のところに向かった。
「ライラックとダリアは戦い慣れしていたよ」
「彼女たちは優れたセンスを持っていますからね。ということは、シルヴィアさんが……」
「まあね。あんな戦い方、普通死ぬんだけどね」
やはりと言うかなんというか、シルヴィアは大怪我をしていた。
それで死なないのは運が良いのか、受け身の取り方が上手すぎるのか、ルカには正直わからなかった。
とは言え、怪我をしていたことに変わりなく、ルカが治さなければ教会幹部の鳥男も危なかったはずだ。
「そのことですが、ホルクードと言う教会幹部は背骨を損傷していたそうですが、今はリハビリを兼ねて療養中だそうです。今後は郵便配達員に私の方から派遣させていただきました」
「飛べるからだね。真っ当な配属先だよ」
加えていえば壊れた建物は完全にさら地になる予定らしい。
シルヴィアたちが派手に壊してしまったので、もう使い道がないようだ。
「シルヴィアさんの怪我は軽傷でしたね」
「シルヴィは治りが早いのかもね。少しは私が施したけど」
水を一口飲むと、口の中を湿らせる。
シルヴィアはルカの想像以上に追い詰められると、死なばもろともをしようとする。
そういう固有魔術が多いのか、とっても心配になった。
「とは言え無事で何よりだよ。それより、他の幹部たちは?」
「その件ですが、少しややこしいことになってしまっているんです」
「ややこしい? もしかして街だけじゃなくて、国全体に及んでいるとか?」
「ご名答です。ダリアさんとライラックさんが戦った相手。2人は少し処遇が特殊で、騎士に任命された方と教師陣の補佐に入るそうです」
「嘘っ!」
ルカは水を吐き出しかけた。
まさかそんなことになっているとは思わなかった。
何せダリアの方は剣士と話し込んでいて、ライラックの方は一方的な状況だったからだ。
何があったのか、本当に気になった。
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