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雷鳥編
241.ネズミ型モンスター
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トンネルの中に入ってみると、ひんやりしていて涼しかった。
山頂では雪が降っているのに、ここはそこまで寒くないのだ。
だからかは知らないが、ルカ達は異様な寒暖の変化に違和感を抱いている。
「涼しいわね。ここって本当に雪山なの?」
「人が長い間使っていないから、魔力の不純も少ないね」
「でもちょっぴり不気味です。トンネルというもの自体が、スカーレット王国には馴染みが薄いですから」
スカーレット王国ではトンネルを使う文化は少ない。
そもそも平坦が多く、自然と調和している部分もあるため、トンネルのように絶対に進めないから作らなくてはいけない場所はないのだ。
「でも、本当にドラゴンは居るのでしょうか?」
「多分いるよ。トンネルに入ってから、奥の方で魔力の濃度が濃くなっている」
ルカはブルースターの疑問に何気なく答えた。
誰もドラゴンを相手にはしたくない。
ドラゴンは単純に強いので、相手をするのは面倒だった。ただしそれはルカ目線で、シルヴィア達現代の魔術師たちはドラゴンとまともに戦ったこと自体少ない。
「ドラゴン何て、私見たことすらないわ」
「私もー。でもさ、めちゃくちゃ強いんでしょー?」
「当たり前よ。ドラゴンよ、単純な自然界で最強クラスの種なのよ!」
シルヴィアが叫んだ。
ドラゴンはルカが思う以上にこの時代では名前だけで震え上がらせる力があるようで、ルカはポカンとしていた。
ドラゴンは戦ったら負ける。そんな印象とは違い、面倒な相手レベルで抑えられるのがルカだった。
「それにしても何もないわね」
「人が踏み入っていないからね」
「そうじゃないわよ。ほら、モンスターが居るかもって言ってたわよね?」
「あくまでも可能性の話だよ。ドラゴンもほぼ間違いなくってだけで、実際いないかもしれない。まあ、ドラゴンがいたら他のモンスターは餌になるからいなくなるんだけど……ん?」
ルカが足を止めた。
シルヴィアの鼻先がルカの背中にぶつかって、鼻を押さえている。
「ちょっと、急に止まらないでよ!」
「シルヴィア。良かったね、モンスターがいたよ」
「えっ!? まさかドラゴン……じゃないけど、これは嫌。絶対に嫌よ!」
「まあそうだよね。だってデビルマウスだもん」
ルカは淡々と説明していたが、目の前には自分よりも大きな巨大ネズミがいる。
灰色ではなく茶色体毛で、一見するとカピバラやヌートリアのようにも見えるが、どちらもネズミだ。
ただし目の色は赤く温厚とはかけ離れている。
明らかにヤバそうな空気がトンネル内を急に覆いだした。
「で、デビルマウスって、確か死んだネズミですよね!」
「多分、死んだ後に菌か何かが入り込んで魔力を爆発させたんだと思うよ。そのせいでこれだけ巨体になった。=とっても強いかもね」
「かもねの所が腹が立つんだけど……如何するのよ。こんなのがいたら通れないじゃない!」
シルヴィアは意味もなくルカに怒鳴りつけた。
何故自分に当てられるのかはわからないが、確かにこれだけの巨体がトンネル内で居座られ続けて貰っても困る。
そこでライラックが前に出た。
「要は、コイツを退ければいいんでしょ?」
「もちろん。でもライラックは如何やってコイツを退かすの?」
「そんなの強行突破に決まっているでしょ? ちょーっと、グロいから注意してねー」
ライラックの口角が吊り上がり、不気味な笑顔を作った。
ルカはシルヴィア達を連れて下がり、耐性のあるルカとブルースターが前に立って壁になる。
「ちょっと、何で前を見せないようにするのよ?」
「見たら絶対吐くよ」
「うっ……それじゃあやめておくわ」
シルヴィアは喉を詰まらせたようで、押し黙ってしまった。
ダリアは逆に危険だ。血に慣れ過ぎているので、何かあってはこの国の未来が危ない。
もちろんこんな最前線に出ている時点で危ないとか、今更なことは誰にも言わせない。
「それじゃあ始めるねー。うわぁ、向こうも攻撃して来たー」
「当たり前だよ。デビルマウスは好戦的な性格だからね」
騒がしくし過ぎたらしい。
デビルマウスは一番近くにいたライラックを目障りに思い、鋭い前脚の爪で攻撃する。
当たれば最近に感染する可能性もあるので、要注意だ。
「とりあえず、一回動くの止めよっか?」
けれどライラックには関係なかった。
指先から《鋼鉄の糸》を出し、無理やり動けないように縛り上げる。
前脚と後脚をあっという間に拘束され、身動き一つ取れなくなると、金切り声を上げて威嚇をし、細い尻尾を叩きつけている。
「そんなに暴れても無駄だよ。だってさ……ねえ?」
ぐしゃりと音がした。
これ以上は何も言わなくてもわかるはずだ。
目の前でデビルマウスがライラックに手によって退けられた。ただそれだけで、ルカトイブルースターは何も言わずに、ライラックがにこりと微笑む姿に狂気を感じ取った。
「はい、これで進めるね」
「そうだね。でも流石にやり過ぎ」
「そうですよ、こんな光景他人に見せられません」
そういう2人も大概だった。
けれどそんなことこの場にいる全員がわかっていることなので、特に咎めたりはしなかった。
山頂では雪が降っているのに、ここはそこまで寒くないのだ。
だからかは知らないが、ルカ達は異様な寒暖の変化に違和感を抱いている。
「涼しいわね。ここって本当に雪山なの?」
「人が長い間使っていないから、魔力の不純も少ないね」
「でもちょっぴり不気味です。トンネルというもの自体が、スカーレット王国には馴染みが薄いですから」
スカーレット王国ではトンネルを使う文化は少ない。
そもそも平坦が多く、自然と調和している部分もあるため、トンネルのように絶対に進めないから作らなくてはいけない場所はないのだ。
「でも、本当にドラゴンは居るのでしょうか?」
「多分いるよ。トンネルに入ってから、奥の方で魔力の濃度が濃くなっている」
ルカはブルースターの疑問に何気なく答えた。
誰もドラゴンを相手にはしたくない。
ドラゴンは単純に強いので、相手をするのは面倒だった。ただしそれはルカ目線で、シルヴィア達現代の魔術師たちはドラゴンとまともに戦ったこと自体少ない。
「ドラゴン何て、私見たことすらないわ」
「私もー。でもさ、めちゃくちゃ強いんでしょー?」
「当たり前よ。ドラゴンよ、単純な自然界で最強クラスの種なのよ!」
シルヴィアが叫んだ。
ドラゴンはルカが思う以上にこの時代では名前だけで震え上がらせる力があるようで、ルカはポカンとしていた。
ドラゴンは戦ったら負ける。そんな印象とは違い、面倒な相手レベルで抑えられるのがルカだった。
「それにしても何もないわね」
「人が踏み入っていないからね」
「そうじゃないわよ。ほら、モンスターが居るかもって言ってたわよね?」
「あくまでも可能性の話だよ。ドラゴンもほぼ間違いなくってだけで、実際いないかもしれない。まあ、ドラゴンがいたら他のモンスターは餌になるからいなくなるんだけど……ん?」
ルカが足を止めた。
シルヴィアの鼻先がルカの背中にぶつかって、鼻を押さえている。
「ちょっと、急に止まらないでよ!」
「シルヴィア。良かったね、モンスターがいたよ」
「えっ!? まさかドラゴン……じゃないけど、これは嫌。絶対に嫌よ!」
「まあそうだよね。だってデビルマウスだもん」
ルカは淡々と説明していたが、目の前には自分よりも大きな巨大ネズミがいる。
灰色ではなく茶色体毛で、一見するとカピバラやヌートリアのようにも見えるが、どちらもネズミだ。
ただし目の色は赤く温厚とはかけ離れている。
明らかにヤバそうな空気がトンネル内を急に覆いだした。
「で、デビルマウスって、確か死んだネズミですよね!」
「多分、死んだ後に菌か何かが入り込んで魔力を爆発させたんだと思うよ。そのせいでこれだけ巨体になった。=とっても強いかもね」
「かもねの所が腹が立つんだけど……如何するのよ。こんなのがいたら通れないじゃない!」
シルヴィアは意味もなくルカに怒鳴りつけた。
何故自分に当てられるのかはわからないが、確かにこれだけの巨体がトンネル内で居座られ続けて貰っても困る。
そこでライラックが前に出た。
「要は、コイツを退ければいいんでしょ?」
「もちろん。でもライラックは如何やってコイツを退かすの?」
「そんなの強行突破に決まっているでしょ? ちょーっと、グロいから注意してねー」
ライラックの口角が吊り上がり、不気味な笑顔を作った。
ルカはシルヴィア達を連れて下がり、耐性のあるルカとブルースターが前に立って壁になる。
「ちょっと、何で前を見せないようにするのよ?」
「見たら絶対吐くよ」
「うっ……それじゃあやめておくわ」
シルヴィアは喉を詰まらせたようで、押し黙ってしまった。
ダリアは逆に危険だ。血に慣れ過ぎているので、何かあってはこの国の未来が危ない。
もちろんこんな最前線に出ている時点で危ないとか、今更なことは誰にも言わせない。
「それじゃあ始めるねー。うわぁ、向こうも攻撃して来たー」
「当たり前だよ。デビルマウスは好戦的な性格だからね」
騒がしくし過ぎたらしい。
デビルマウスは一番近くにいたライラックを目障りに思い、鋭い前脚の爪で攻撃する。
当たれば最近に感染する可能性もあるので、要注意だ。
「とりあえず、一回動くの止めよっか?」
けれどライラックには関係なかった。
指先から《鋼鉄の糸》を出し、無理やり動けないように縛り上げる。
前脚と後脚をあっという間に拘束され、身動き一つ取れなくなると、金切り声を上げて威嚇をし、細い尻尾を叩きつけている。
「そんなに暴れても無駄だよ。だってさ……ねえ?」
ぐしゃりと音がした。
これ以上は何も言わなくてもわかるはずだ。
目の前でデビルマウスがライラックに手によって退けられた。ただそれだけで、ルカトイブルースターは何も言わずに、ライラックがにこりと微笑む姿に狂気を感じ取った。
「はい、これで進めるね」
「そうだね。でも流石にやり過ぎ」
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けれどそんなことこの場にいる全員がわかっていることなので、特に咎めたりはしなかった。
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