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雷鳥編
262.貴方達は何者?
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白い絨毯の中、同じく白いコートに身を包み姿を消す二つの影があった。
ルカはそのことにいち早く気が付き、こうして声を掛けていた。
「いつまでそこに隠れているのかな?」
ルカは一向に姿を現わそうとしないので苛立つこともなく、淡々としていた。
とは言え気配の消し方が上手い。
あのコートの特性かもしれないが、それを抜きにしても優秀な魔術師だと思った。
(私の魔力察知を掻い潜ろうとするなんて。中途半端すぎてよく分からない)
ルカは苛立つことは無く、むしろ面白いと思っていた。
しかしシルヴィアとライラックは少しだけ違った。
「ちょっと、誰も居ないわよ!」
「そうだよー。上から見た時は居たけど、今は居ないんだよー」
何を言っているんだと、ルカは思ってしまった。
こんなに中途半端に見え隠れする魔力がチラついているのにだ。
「二人とも本気で言ってる?」
「本気よ。如何してか魔力を探ろうにも探れないの」
「元々殺気とかで捉えるからねー。ダリア達は?」
「それがですね、実はあんまりなんです……」
ダリアとブルースターも表情を歪め、眉を潜めた。
もしかしたらルカ自身が間違っているのではないかと思ったが、確実に魔力を感じ取ってはいた。
「仕方ないかな。はっ!」
ルカは少し脅してみることにした。
両手を少しだけずらし十字に組んでいた。
一体何をする気なのか、傍目からでは絶対に分からなかったが、突然魔力が溢れ出したので、悪寒を伝らせた。
「ちょ、ちょっと!」
「何をしているんですかルカさん!」
シルヴィアとダリアが叫んだ。
「ん?」と何食わぬ顔で振り返ったルカは心配しているシルヴィアとダリアとは対照的に、潜在的に警戒心を強めたライラックとブルースターの顔を見た。
「何でそんな顔してるのかな?」
「ルカさん、何をしようとしているんですか?」
「そうだよ。答え方によっては……」
「あはは、みんなに私は倒せないでしょ? それに変なことはしないからさ」
ルカは笑っていた。警戒を嘲笑うかのようで、ライラック達の顔に緊張感が伝わった。
けれど確実にルカに手のひらに魔力が集まっていた。
徐々に魔力が集まって青紫色に変わっていた。
球体が生み出され、見ただけでヤバいものだと直感できた。
「これ? これは《混沌》だよ」
「「「《混沌》?」」」
「まあ私の固有魔法の応用っていうか、ちょっと取り出したっていうのか……【永久】の延長線って言うのかな? 手前って言うのかな? よく分からないけど、光と闇を混ぜ合わせたものだよ」
ルカはにやりと笑みを浮かべた。
それから白い絨毯の中に溶け込む二人を狙った。
「今から三つ数えるから、それまでに出てこなかったらコレを投げるからね」
「「「はいっ!?」」」
「当たったら死ぬよ。如何する? 流石にどんな優秀な魔術師でも防げないよ……」
(多分だけど)
と、ルカは思った。
過去にこの魔法を防ぐことができたのは二人だけ。セレナとグロリア意外まともに防ぎ切った魔法使いはいなかった。
「一」
まだ出てこない。流石に脅しが通用しない相手なのか。
とは言え、相手にするのも嫌だ。
できれば戦わずして無血開城で済ませたいのが本音だ。
「二」
まだ出てこない。もしかしたら脅しだとバレているのかもしれないなと、ルカは思った。
そうなると本当に投げないといけなくなるなと、ルカは溜息を吐いた。
もちろん声に出すとバレるので、心の中でだけ吐いていた。
「仕方ないか……三つ!」
ルカが声を張ると、パサッ! と目の前にオフホワイトのコートが飛び出した。
如何やら脅しを本気だと感じて出て来たらしいが、まさか何もしてこないとは思わなかった。
「何もしないのならそれでいいんだけど」
ルカは大人しく魔法を解いた。
するとオフホワイトコートの二人組はルカの前に立ち、こちらを警戒していた。
「如何して隠れていたんですか?」
ルカは淡々と尋ねた。
声音が冷たくなり、オフホワイトコートの二人組は答えようとしなかった。
「危害を加えるつもりはありませんよ。そのコートのせいで、魔力の感知を鈍らせているんですよね? 分かりますよ」
ルカが尋ねると口元がニヤッと上がったような気がした。
十メートル近く離れているが、ルカには何となくそんな気がした。
「せめて声を出してもらえませんか? これじゃあ会話も大変なんですよ」
ルカは丁寧に頼み込んだ。
するとシルヴィアがルカに声を掛けた。
「ちょっと、何を一人でやってるのよ」
「大丈夫。敵意は無いみたいだから」
「そんなの分からないでしょ?」
「分かるよ。でもその警戒意識は高めておいた方が良いよ。どんな相手と相対した時でも、自分が最初に成すべきことを見失わないようにね」
ルカはそれっぽいことを言った。
シルヴィアは「はっ?」と首を捻ったが、オフホワイトコートの二人組は「なるほど、確かに優秀だな」とポツリ答えた。
ルカは「ようやく喋ってくれた」と答え、二人組に視線を戻した。
すると片方が前に出て来ると、急に走り込んできたのでビックリした。
ルカはそのことにいち早く気が付き、こうして声を掛けていた。
「いつまでそこに隠れているのかな?」
ルカは一向に姿を現わそうとしないので苛立つこともなく、淡々としていた。
とは言え気配の消し方が上手い。
あのコートの特性かもしれないが、それを抜きにしても優秀な魔術師だと思った。
(私の魔力察知を掻い潜ろうとするなんて。中途半端すぎてよく分からない)
ルカは苛立つことは無く、むしろ面白いと思っていた。
しかしシルヴィアとライラックは少しだけ違った。
「ちょっと、誰も居ないわよ!」
「そうだよー。上から見た時は居たけど、今は居ないんだよー」
何を言っているんだと、ルカは思ってしまった。
こんなに中途半端に見え隠れする魔力がチラついているのにだ。
「二人とも本気で言ってる?」
「本気よ。如何してか魔力を探ろうにも探れないの」
「元々殺気とかで捉えるからねー。ダリア達は?」
「それがですね、実はあんまりなんです……」
ダリアとブルースターも表情を歪め、眉を潜めた。
もしかしたらルカ自身が間違っているのではないかと思ったが、確実に魔力を感じ取ってはいた。
「仕方ないかな。はっ!」
ルカは少し脅してみることにした。
両手を少しだけずらし十字に組んでいた。
一体何をする気なのか、傍目からでは絶対に分からなかったが、突然魔力が溢れ出したので、悪寒を伝らせた。
「ちょ、ちょっと!」
「何をしているんですかルカさん!」
シルヴィアとダリアが叫んだ。
「ん?」と何食わぬ顔で振り返ったルカは心配しているシルヴィアとダリアとは対照的に、潜在的に警戒心を強めたライラックとブルースターの顔を見た。
「何でそんな顔してるのかな?」
「ルカさん、何をしようとしているんですか?」
「そうだよ。答え方によっては……」
「あはは、みんなに私は倒せないでしょ? それに変なことはしないからさ」
ルカは笑っていた。警戒を嘲笑うかのようで、ライラック達の顔に緊張感が伝わった。
けれど確実にルカに手のひらに魔力が集まっていた。
徐々に魔力が集まって青紫色に変わっていた。
球体が生み出され、見ただけでヤバいものだと直感できた。
「これ? これは《混沌》だよ」
「「「《混沌》?」」」
「まあ私の固有魔法の応用っていうか、ちょっと取り出したっていうのか……【永久】の延長線って言うのかな? 手前って言うのかな? よく分からないけど、光と闇を混ぜ合わせたものだよ」
ルカはにやりと笑みを浮かべた。
それから白い絨毯の中に溶け込む二人を狙った。
「今から三つ数えるから、それまでに出てこなかったらコレを投げるからね」
「「「はいっ!?」」」
「当たったら死ぬよ。如何する? 流石にどんな優秀な魔術師でも防げないよ……」
(多分だけど)
と、ルカは思った。
過去にこの魔法を防ぐことができたのは二人だけ。セレナとグロリア意外まともに防ぎ切った魔法使いはいなかった。
「一」
まだ出てこない。流石に脅しが通用しない相手なのか。
とは言え、相手にするのも嫌だ。
できれば戦わずして無血開城で済ませたいのが本音だ。
「二」
まだ出てこない。もしかしたら脅しだとバレているのかもしれないなと、ルカは思った。
そうなると本当に投げないといけなくなるなと、ルカは溜息を吐いた。
もちろん声に出すとバレるので、心の中でだけ吐いていた。
「仕方ないか……三つ!」
ルカが声を張ると、パサッ! と目の前にオフホワイトのコートが飛び出した。
如何やら脅しを本気だと感じて出て来たらしいが、まさか何もしてこないとは思わなかった。
「何もしないのならそれでいいんだけど」
ルカは大人しく魔法を解いた。
するとオフホワイトコートの二人組はルカの前に立ち、こちらを警戒していた。
「如何して隠れていたんですか?」
ルカは淡々と尋ねた。
声音が冷たくなり、オフホワイトコートの二人組は答えようとしなかった。
「危害を加えるつもりはありませんよ。そのコートのせいで、魔力の感知を鈍らせているんですよね? 分かりますよ」
ルカが尋ねると口元がニヤッと上がったような気がした。
十メートル近く離れているが、ルカには何となくそんな気がした。
「せめて声を出してもらえませんか? これじゃあ会話も大変なんですよ」
ルカは丁寧に頼み込んだ。
するとシルヴィアがルカに声を掛けた。
「ちょっと、何を一人でやってるのよ」
「大丈夫。敵意は無いみたいだから」
「そんなの分からないでしょ?」
「分かるよ。でもその警戒意識は高めておいた方が良いよ。どんな相手と相対した時でも、自分が最初に成すべきことを見失わないようにね」
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