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エルフの森編
499.エルフの集落は安全?
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ルカ達は集会場を後にした。
どんよりとした空気から解放され、素晴らしい景色が視界を覆い尽くす。
他にはない独特な色合いの世界。
荒んだ心が現れるようで、とても気持ちが良かった。
「うーん! やっぱりこの森の景色は良いわね」
「そうだねー。ふはぁー、気持ち良く眠れそうだよー」
シルヴィアは背筋を伸ばして全身に魔力を伴った空気を浴びる。
隣ではライラックが今にも寝オチ寸前で、コクリコクリと頭を垂れる。
そんな二人の姿を流し目に、ルカはゾーラとセレビュに伺う。
「そう言えば、この集落は安全なんだね」
「「ん?」」
「ルカさん、それはおかしいですよ。ディンネルさんも、危機的状況だって話してましたよね?」
ルカの突拍子もない発言に、ゾーラとセレビュは思考を停止させた。
その様子を鑑みてか、ダリアがルカをアシストしてくれる。
けれどルカもそれくらいは理解していた。
「分かってるよ、ダリア。私が訊いてるのは……」
「火の魔力を感じない、と言うことですよね」
「正解。流石はブルースターだ」
ブルースターはルカの思考をある程度読んでいた。
そのおかげか、唯一の味方になってくれる。
ルカ自身、意味の分からないことを言ってはいた。
けれどエルフの森が危機的状況であり、集落にも火災の魔の手が迫っているこの状況、集落に住まうエルフ達の表情は酷く怯えてはいなかった。
「火の魔力ですか? そういえば……確かに視えませんね」
「ダリアが視えないのなら確実だね。この集落は、今の所被害を被ってはいない。むしろ、ほとんどのエルフ達は知りもしないのかな?」
ダリアが魔眼を使い、火の魔力を見つけることはできなかったので、ルカもある程度の確信を得た。
この集落は今の所安全。だがしかし、油断は禁物だ。
何処から吹き荒れるのか分からない火災に怯え、この森が焼け野原になるのは、実際に足を運んだことで嫌だと明言できた。
「確かにほとんどのエルフ達はこの事実を知らないよ」
「ですから、ルカさん達がこの集落にお越しになっても、好奇心の方が先行していたんですよ」
ゾーラとセレビュはそう答える。
ルカの予想通り、ほとんどのエルフ達は火災を知らない。
それから嬉々とした表情の正体も、突然人間が来訪したことに他ない。
「やっぱりか。でも、それを呑気と捉えるか、危機感が無いと捉えるべきか……」
「それはルカ達が気にすることじゃないって」
「そうだね。私が考えるのはバカだよ」
ルカは考えることを止めた。
エルフの集落、そこに住んでいる人達は、今と言う時間を生きている。
まだ火の手が迫って来ている訳じゃない。
無駄に恐怖を煽って、生活を侵食するのは言語道断だった。
「今はただ、この景色を堪能しようか」
「そうですね、ルカさん! うーん、とってもいい景色です」
ルカがエルフの森の風景に心を晴れやかにすると、隣でダリアが髪を撫でた。
まるで歓迎しているかのようで、ピューと風が吹く。
心地が良い。そう思った瞬間、ルカは魔力がパチパチ破裂するのを感じた。
「ルカさん、今のって!?」
「エルフの森が歓迎してくれている証拠だよ。後、この森の風景を褒めたからじゃないかな?」
「凄いです。ありがとうございます……あっ! 私の国も負けてませんよ。綺麗な所はたくさんあります。絶対に負けませんよ!」
ダリアはエルフの森に宣言した。
スカーレット王国の王女の一人として、自国のことも感慨深く想う証拠だ。
するとエルフの森はダリアのことを批難するの訳ではなく、そんなダリアの気持ちを汲み取り負けず劣らず葉を揺らす。
「お姉ちゃん、森が」
「騒めいてるね。凄い、ルカ達って面白い」
ゾーラとセレビュはルカ達のことを見つめる。
長年住んできた森が心を躍らせている。
今しがた足を運んだばかりだと言うのにこれだけの印象を付けるなんて想像していなかったようで、ゾーラとセレビュは期待をより募らせる。
「それじゃあ、もっと景色の良い場所に連れて行ってあげよっか」
「そうだね、お姉ちゃん。それより」
「分かってるよ。ルカ達、そろそろ行こうよ」
「そうです、ルカさん達そろそろ行きましょう」
ゾーラとセレビュはルカ達を手招きする。
如何やらそろそろ行かないといけないらしい。
ルカ達は空気の入れ替えを終え、肺一杯に新鮮な空気を注いだ。
「シルヴィ、ライ、そろそろ集落の方に行くらしいよ」
「分かっているわ。それじゃあライ、行くわよ」
「はーい。ふはぁー」
「ちょっと、今から眠そうにするのは止めなさいよ。全く、これじゃあ代表としてここに居るのが恥ずかしくなるわよ」
シルヴィアはライラックの依然として変わらない態度に愕然となってしまった。
しかしライラック自身は何も変わっていない。
おまけに態度とは裏腹に、足の方向はルカ達を向いている。
「それじゃあ行くよ」
「行きますよ、皆さん」
ゾーラとセレビュはその姿を確認すると、徐に踵を返した。
集落の方に体を向けると、誰も居ない道を行く。
ルカ達はその背中を追い掛け付いて回ると、集落へと改めて向かった。
どんよりとした空気から解放され、素晴らしい景色が視界を覆い尽くす。
他にはない独特な色合いの世界。
荒んだ心が現れるようで、とても気持ちが良かった。
「うーん! やっぱりこの森の景色は良いわね」
「そうだねー。ふはぁー、気持ち良く眠れそうだよー」
シルヴィアは背筋を伸ばして全身に魔力を伴った空気を浴びる。
隣ではライラックが今にも寝オチ寸前で、コクリコクリと頭を垂れる。
そんな二人の姿を流し目に、ルカはゾーラとセレビュに伺う。
「そう言えば、この集落は安全なんだね」
「「ん?」」
「ルカさん、それはおかしいですよ。ディンネルさんも、危機的状況だって話してましたよね?」
ルカの突拍子もない発言に、ゾーラとセレビュは思考を停止させた。
その様子を鑑みてか、ダリアがルカをアシストしてくれる。
けれどルカもそれくらいは理解していた。
「分かってるよ、ダリア。私が訊いてるのは……」
「火の魔力を感じない、と言うことですよね」
「正解。流石はブルースターだ」
ブルースターはルカの思考をある程度読んでいた。
そのおかげか、唯一の味方になってくれる。
ルカ自身、意味の分からないことを言ってはいた。
けれどエルフの森が危機的状況であり、集落にも火災の魔の手が迫っているこの状況、集落に住まうエルフ達の表情は酷く怯えてはいなかった。
「火の魔力ですか? そういえば……確かに視えませんね」
「ダリアが視えないのなら確実だね。この集落は、今の所被害を被ってはいない。むしろ、ほとんどのエルフ達は知りもしないのかな?」
ダリアが魔眼を使い、火の魔力を見つけることはできなかったので、ルカもある程度の確信を得た。
この集落は今の所安全。だがしかし、油断は禁物だ。
何処から吹き荒れるのか分からない火災に怯え、この森が焼け野原になるのは、実際に足を運んだことで嫌だと明言できた。
「確かにほとんどのエルフ達はこの事実を知らないよ」
「ですから、ルカさん達がこの集落にお越しになっても、好奇心の方が先行していたんですよ」
ゾーラとセレビュはそう答える。
ルカの予想通り、ほとんどのエルフ達は火災を知らない。
それから嬉々とした表情の正体も、突然人間が来訪したことに他ない。
「やっぱりか。でも、それを呑気と捉えるか、危機感が無いと捉えるべきか……」
「それはルカ達が気にすることじゃないって」
「そうだね。私が考えるのはバカだよ」
ルカは考えることを止めた。
エルフの集落、そこに住んでいる人達は、今と言う時間を生きている。
まだ火の手が迫って来ている訳じゃない。
無駄に恐怖を煽って、生活を侵食するのは言語道断だった。
「今はただ、この景色を堪能しようか」
「そうですね、ルカさん! うーん、とってもいい景色です」
ルカがエルフの森の風景に心を晴れやかにすると、隣でダリアが髪を撫でた。
まるで歓迎しているかのようで、ピューと風が吹く。
心地が良い。そう思った瞬間、ルカは魔力がパチパチ破裂するのを感じた。
「ルカさん、今のって!?」
「エルフの森が歓迎してくれている証拠だよ。後、この森の風景を褒めたからじゃないかな?」
「凄いです。ありがとうございます……あっ! 私の国も負けてませんよ。綺麗な所はたくさんあります。絶対に負けませんよ!」
ダリアはエルフの森に宣言した。
スカーレット王国の王女の一人として、自国のことも感慨深く想う証拠だ。
するとエルフの森はダリアのことを批難するの訳ではなく、そんなダリアの気持ちを汲み取り負けず劣らず葉を揺らす。
「お姉ちゃん、森が」
「騒めいてるね。凄い、ルカ達って面白い」
ゾーラとセレビュはルカ達のことを見つめる。
長年住んできた森が心を躍らせている。
今しがた足を運んだばかりだと言うのにこれだけの印象を付けるなんて想像していなかったようで、ゾーラとセレビュは期待をより募らせる。
「それじゃあ、もっと景色の良い場所に連れて行ってあげよっか」
「そうだね、お姉ちゃん。それより」
「分かってるよ。ルカ達、そろそろ行こうよ」
「そうです、ルカさん達そろそろ行きましょう」
ゾーラとセレビュはルカ達を手招きする。
如何やらそろそろ行かないといけないらしい。
ルカ達は空気の入れ替えを終え、肺一杯に新鮮な空気を注いだ。
「シルヴィ、ライ、そろそろ集落の方に行くらしいよ」
「分かっているわ。それじゃあライ、行くわよ」
「はーい。ふはぁー」
「ちょっと、今から眠そうにするのは止めなさいよ。全く、これじゃあ代表としてここに居るのが恥ずかしくなるわよ」
シルヴィアはライラックの依然として変わらない態度に愕然となってしまった。
しかしライラック自身は何も変わっていない。
おまけに態度とは裏腹に、足の方向はルカ達を向いている。
「それじゃあ行くよ」
「行きますよ、皆さん」
ゾーラとセレビュはその姿を確認すると、徐に踵を返した。
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