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炎の悪魔編
543.スヤスヤベリー
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ルカは木の実を収穫して、集落まで戻って来た。
すると中央の広場には子供達の姿は無い。
きっと遊び終わったのだろうが、シルヴィア達も居なかった。
「おかしいな。シルヴィア達は何処に……」
キョロキョロ周囲を見回る。
するとルカは声を掛けられた。
「あっ、ルカー」
「ん? ゾーラだ」
視線を飛ばすと、そこにはゾーラが居た。
今はセレビュが居ないから珍しい。
いつもセットの二人が揃ってないから何かあったのかと警戒するも、ゾーラは手を振りながら駆け寄り、ルカの腕を掴んだ。
「ルカ、すぐに来て」
「どうしたの、ゾーラ。なにかあった?」
「シルヴィア達が大変なんだよ。ほら、早く!」
そう言うと、ルカは思いっきり腕を引っ張られた。
それにしても大変とはなんのことだろうか?
きっと魔力切れを起こし掛けている、もしくは濃い魔力を吸収したことで、体が付いて行けないのだろうか? 様々な推測がなる中、ルカはゾーラと共に、借りている部屋へと戻った。
「セレビュ、ルカ連れて来たよ」
「お姉ちゃん、それにルカさん」
「セレビュ、一体なにがあったの? あー」
「見てください、この状況を。皆さん、非常に顔色が悪くて……」
確かにゾーラとセレビュの言う通りだった。
シルヴィア達の体調が極めて悪い。
もちろん、ルカはこの程度じゃ慌てない。
むしろ、予想通り過ぎて、ルカは拍子抜けしてしまった。
「あーあ、みんな魔力切れ起こしてる」
「う、るさいわね。ううぅ、頭が、痛い……」
「フラフラするよー」
シルヴィア達は横になっていた。
酷く辛そうな顔だ。そう、例えるなら二日酔いの酔っ払いだ。
ルカは唖然としてしまう中、ついつい笑ってしまいそうだ。
「ちょっと、良く見えないけど、変な顔してるでしょ!?」
「別に、そんな顔はしていないよ。それより、どうしてこんなことになるまで魔術を使ったのかな?」
ルカは説教を始めようとした。
いつ炎の悪魔が仕掛けて来るのか分からない今、一人でも仲間が倒れるとマズい。
そんな緊張感が完全に無く、ルカは唖然とするしかなかった。
「だって仕方ないでしょ。あんなにせがまれたら……」
「ついつい頑張ってしまいました」
「ええ。ですが少し休めば、きっと……」
ダリアまではまだ分かる。だけどブルースターまでこの調子は流石に予想していなかった。
よほど褒められたかったのだろうか? ルカには分からない発想だ。
だけどこうなってしまった以上は仕方がない。
ルカは溜息を吐き、せめてもの一言を伝えた。
「ブルースターは自分の許容が分かっていると思ったんだけど?」
「頭が上がりませんね」
「上げてもいいよ。とにかくみんな魔力切れを起こしているだけだから、ちゃんと睡眠を摂ること。とりあえず夜まではこのまま安静だね」
ルカの提案は非常にシンプル。いつも通り眠ることだ。
眠ることは魔力の回復を高める。
失った魔力を下手にポーション類で回復させても、臓器を壊し兼ねなかった。
「よ、夜までですか!?」
「そんな寝れないわよ」
「だろうね。みんな魔力が失われているだけで、眠そうじゃないからね」
ここで問題なのは、全員眠気が吹っ飛んでいること。
ルカを含め、シルヴィア達も体力があり余っている。
そのせいだろうか、一向に休めていない。
「それじゃあどうすればいいのよ!」
「はい、怒らない。全部自業自得なんだから」
「はうぅ……」
ルカの言葉が痛いくらいに伝わる。
ダリアが申し訳の無い声を漏らしてしまう程だ。
その様子を見たルカは不敵な表情を浮かべつつも、服の外ポケットから木の実を取り出す。如何にもな動きに、ゾーラとセレビュは視線を向けた。
「ルカ、それってスヤスヤベリー?」
「そうだよ」
「スヤスヤベリーは、確か強力な睡眠導入効果があった筈ですよね、ルカさん」
「当たり。コレを使った果実酒は、アルコール度数関係無く、ニオイを嗅いだだけでも眠ってしまう代物だからね。発酵はさせて無いけど、こうすれば……」
ルカはスヤスヤベリーを手にしつつ、ギュッと拳で握り潰す。
すると赤黒い木の実が潰れた。
ルカの手のひらが案の定、赤黒い液体に包まれると、同時に眠気を誘うような、独特な甘酸っぱいニオイを、部屋中に漂わせる。
「うっ、これって……」
「あっ、睡魔が、過って……」
「おっとっと。真っ先に寝ちゃうのがこの二人ってことは、相当疲れてたんだね。お疲れ様」
ルカはよれてしまい、転びそうになるゾーラとセレビュを支えた。
何とか顔をぶつける前に間に合い、腕を肩に預けると、二人はスヤスヤ眠っている。
寝息を立てていて、もう起きる気配は無い。
「これは相当だね。ふはぁー、私も眠たい」
流石のルカも欠伸を漏らす。
ふと寝ぼけた眼を擦ると、シルヴィア達はとっくに眠りに付いていた。
相変わらずの睡眠効果。ルカも膝を付くと、そのまま床に横になる。
「とりあええず、亜空間を展開して……あむっ」
ルカも意図的に眠りに誘われた。
そのまま目を瞑ると、そのまま寝息を立ててしまう。
完全に無防備な状態。
かと思えば、もはやここはルカの支配域。
亜空間を高密度に展開され、あらゆる障害を跳ね除ける。
もはやルカの世界に変化すると、そのまましばしの完全な休息を取るのだった。
すると中央の広場には子供達の姿は無い。
きっと遊び終わったのだろうが、シルヴィア達も居なかった。
「おかしいな。シルヴィア達は何処に……」
キョロキョロ周囲を見回る。
するとルカは声を掛けられた。
「あっ、ルカー」
「ん? ゾーラだ」
視線を飛ばすと、そこにはゾーラが居た。
今はセレビュが居ないから珍しい。
いつもセットの二人が揃ってないから何かあったのかと警戒するも、ゾーラは手を振りながら駆け寄り、ルカの腕を掴んだ。
「ルカ、すぐに来て」
「どうしたの、ゾーラ。なにかあった?」
「シルヴィア達が大変なんだよ。ほら、早く!」
そう言うと、ルカは思いっきり腕を引っ張られた。
それにしても大変とはなんのことだろうか?
きっと魔力切れを起こし掛けている、もしくは濃い魔力を吸収したことで、体が付いて行けないのだろうか? 様々な推測がなる中、ルカはゾーラと共に、借りている部屋へと戻った。
「セレビュ、ルカ連れて来たよ」
「お姉ちゃん、それにルカさん」
「セレビュ、一体なにがあったの? あー」
「見てください、この状況を。皆さん、非常に顔色が悪くて……」
確かにゾーラとセレビュの言う通りだった。
シルヴィア達の体調が極めて悪い。
もちろん、ルカはこの程度じゃ慌てない。
むしろ、予想通り過ぎて、ルカは拍子抜けしてしまった。
「あーあ、みんな魔力切れ起こしてる」
「う、るさいわね。ううぅ、頭が、痛い……」
「フラフラするよー」
シルヴィア達は横になっていた。
酷く辛そうな顔だ。そう、例えるなら二日酔いの酔っ払いだ。
ルカは唖然としてしまう中、ついつい笑ってしまいそうだ。
「ちょっと、良く見えないけど、変な顔してるでしょ!?」
「別に、そんな顔はしていないよ。それより、どうしてこんなことになるまで魔術を使ったのかな?」
ルカは説教を始めようとした。
いつ炎の悪魔が仕掛けて来るのか分からない今、一人でも仲間が倒れるとマズい。
そんな緊張感が完全に無く、ルカは唖然とするしかなかった。
「だって仕方ないでしょ。あんなにせがまれたら……」
「ついつい頑張ってしまいました」
「ええ。ですが少し休めば、きっと……」
ダリアまではまだ分かる。だけどブルースターまでこの調子は流石に予想していなかった。
よほど褒められたかったのだろうか? ルカには分からない発想だ。
だけどこうなってしまった以上は仕方がない。
ルカは溜息を吐き、せめてもの一言を伝えた。
「ブルースターは自分の許容が分かっていると思ったんだけど?」
「頭が上がりませんね」
「上げてもいいよ。とにかくみんな魔力切れを起こしているだけだから、ちゃんと睡眠を摂ること。とりあえず夜まではこのまま安静だね」
ルカの提案は非常にシンプル。いつも通り眠ることだ。
眠ることは魔力の回復を高める。
失った魔力を下手にポーション類で回復させても、臓器を壊し兼ねなかった。
「よ、夜までですか!?」
「そんな寝れないわよ」
「だろうね。みんな魔力が失われているだけで、眠そうじゃないからね」
ここで問題なのは、全員眠気が吹っ飛んでいること。
ルカを含め、シルヴィア達も体力があり余っている。
そのせいだろうか、一向に休めていない。
「それじゃあどうすればいいのよ!」
「はい、怒らない。全部自業自得なんだから」
「はうぅ……」
ルカの言葉が痛いくらいに伝わる。
ダリアが申し訳の無い声を漏らしてしまう程だ。
その様子を見たルカは不敵な表情を浮かべつつも、服の外ポケットから木の実を取り出す。如何にもな動きに、ゾーラとセレビュは視線を向けた。
「ルカ、それってスヤスヤベリー?」
「そうだよ」
「スヤスヤベリーは、確か強力な睡眠導入効果があった筈ですよね、ルカさん」
「当たり。コレを使った果実酒は、アルコール度数関係無く、ニオイを嗅いだだけでも眠ってしまう代物だからね。発酵はさせて無いけど、こうすれば……」
ルカはスヤスヤベリーを手にしつつ、ギュッと拳で握り潰す。
すると赤黒い木の実が潰れた。
ルカの手のひらが案の定、赤黒い液体に包まれると、同時に眠気を誘うような、独特な甘酸っぱいニオイを、部屋中に漂わせる。
「うっ、これって……」
「あっ、睡魔が、過って……」
「おっとっと。真っ先に寝ちゃうのがこの二人ってことは、相当疲れてたんだね。お疲れ様」
ルカはよれてしまい、転びそうになるゾーラとセレビュを支えた。
何とか顔をぶつける前に間に合い、腕を肩に預けると、二人はスヤスヤ眠っている。
寝息を立てていて、もう起きる気配は無い。
「これは相当だね。ふはぁー、私も眠たい」
流石のルカも欠伸を漏らす。
ふと寝ぼけた眼を擦ると、シルヴィア達はとっくに眠りに付いていた。
相変わらずの睡眠効果。ルカも膝を付くと、そのまま床に横になる。
「とりあええず、亜空間を展開して……あむっ」
ルカも意図的に眠りに誘われた。
そのまま目を瞑ると、そのまま寝息を立ててしまう。
完全に無防備な状態。
かと思えば、もはやここはルカの支配域。
亜空間を高密度に展開され、あらゆる障害を跳ね除ける。
もはやルカの世界に変化すると、そのまましばしの完全な休息を取るのだった。
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