僕は☓っぽいけど○だから☓子校に行くなんて間違ってる!

だらけたい

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46.サクラちゃんには

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 脱衣所でのさらなる一悶着もあったけど、ようやくお風呂に入れてホッと一息吐いてゆっくりと落ち着くことができた。

 今日も色々ありすぎて溜まっていた疲れが一気に抜けていく感じがした。

「ふ~。やっぱり大きいお風呂は気持ちいいね~」

 僕の隣ではリンが背伸びをしていた。

「そうだね」

 同意しながらまたホッと息を吐いていると、

「あの~」

 洗い場のタイルの上で正座しているチョウちゃんが恐る恐るといった様子で声をかけてきた。

 せっかく気持ちよくなっていたのに、見たくもない現実に引き戻されたくなかったので僕はチョウちゃんの言葉を無視する。

「あの~」

 反応してほしいチョウちゃんはそれでも僕に話しかけてきたが、やっぱり無視してリンの方へ視線を向けた。

「そういえば、今日は質問大会とかのせいで商店街とか街を見れなかったけど、何か変わったところとかあるの?」

 チョウちゃんははぐらかしてきたし、質問大会から警察署に連行されたせいで自分の目で見て回れなかったので、変わった場所があるのがわからなかった。

 なので、ちゃんと答えてくれるであろうリンに聞いてみた。

「う~ん」

 リンは肩までお風呂につかって上を見上げた。

「新しいお店がいくつか出来たし、代替わりしたお店もいくつかあるけど、特に閉まったお店もないかな~」
「代替わりしたっていうと、駄菓子屋のおばあちゃんは流石に代替わりしたよね」

 駄菓子屋のおばあちゃんは3年前の僕が引っ越しする時ですでに96歳になり、孫のお姉さんに手伝ってもらっていたくらいだから代替わりしててもおかしくない。

「駄菓子屋のおばあちゃんはまだまだ現役でやってるね」
「えっ?今99歳だよね?」
「そうそう。2月の誕生日の時には近所の子供達と盛大に白寿のお祝いしてあげたよ」
「へー」

 駄菓子屋で孫のお姉さんの手伝いもあってあまり動かなくても出来るとはいえ、99歳現役でやっているのは驚きだった。

「あの!」

 しびれをきらしたチョウちゃんが強い言葉をかけてきた。

「なに?」
「私達はいつまで正座してればいいのかな?」

 私達という言葉通り、チョウちゃんの左右にはイチョウさんとヒマワリちゃんが正座している。

「いつまで、ね」

 本音を言えば僕達がお風呂からあがるまで、と言いたいのだけど、タイルの上での正座なので流石にそれは可哀想かな、とも思わなくもないのでバツを与えようと思う。

「僕達4人の体と頭を遊ばず、イタズラもせずにマジメにしっかりと洗ったら正座からは解放させてあげるし、ヒマワリちゃんはお風呂に入ってもいいよ。
 ただし、ちょっとでも遊んだりイタズラしたりしたら、その時は………」

 あえてその先は言わずにニッコリと微笑んであげる。

 実際はなにも思いついていないから微笑んで誤魔化しているだけなのだけど、そんな僕の考えなんてわかるはずもないし、さっきまでのこともあるので3人はガタガタと震えながらブンブンと頭を振って頷いていた。

 そこまで怖がられるとなんともいえなくなるのだけど、何も言わずにさらなるイタズラをされても困るのでこれぐらいでちょうどいいのかもしれない。

 そもそもが自分達の自業自得で今の状況が出来上がっている、ということを3人にはまず理解してほしいね。

「それじゃあ僕からよろしくね」

 お風呂からあがってシャワーの前に行って椅子に座る。

「わかった!」

 チョウちゃんとヒマワリちゃんが体を、イチョウさんが頭を優しく丁寧にしっかりと洗ってくれた。

 もちろん注意した通りに遊んだりイタズラしたりなんかもなかったので、あともう少しだけおしおきして許してあげよう。

 僕をしっかりと洗ってくれた3人は、その後リン、ユキさんを洗い終えるとサクラちゃんを見た。

「私はいいですから」

 サクラちゃんは洗われることを辞退しようとする。

 まぁ、ヒマワリちゃんは同い年だからいいけど、チョウちゃんとイチョウさんは年上なので恐縮して辞退しようするのは普通か。

 しかし、これはチョウちゃんやイチョウさんへのおしおきなので、サクラちゃんには辞退してほしくはないので、リンとアイコンタクトをとる。

「まぁまぁ、そう言わずに」
「そうそう。せっかくなんだからね」

 僕とリンでサクラちゃんを両側から持ち上げると椅子に座らせた。

「えっ!いえっ!私はっ!」
「いいからいいから」
「チョウちゃん達。洗ってあげて」
『は~い』

 僕がお願いするとチョウちゃんとヒマワリちゃんが左右に、イチョウさんが背後に回って3人で肩を抑えて逃げないようにする。

『それじゃあお洗いしますね』

 すでにノリノリの3人は笑顔でサクラちゃんを洗っていくが、洗われているサクラちゃんはまだ恐縮しているようで顔は少し引きつっていた。

 まぁ、3人がかりなので洗うのはすぐに終わるのでそれまで我慢してもらおう。

 洗われ終わったサクラちゃんはすぐにお風呂へと逃げてきた。

 そんなサクラちゃんを微笑ましく見ていると、

「結果発表~」
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