僕は普通で平凡なモブ〜だって執事とメイドが最強なんだから〜

だらけたい

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10.護るためって

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 ヒーラー。今さら説明するようなことでもないだろうけど一応言うと、特殊だけど一応戦闘系のクラスで治癒魔法で怪我などを治す職業だ。

「戦う気がないとか言っておきながら特殊とはいえ戦闘系を1つ目に選ぶとは意外だな」か。

 まぁ、自分でも意外だとは思っているよ。

 でも、カレン達のクラスを聞いてヒーラーが居ないってわかった時から戦闘系でもヒーラーだったらいいと思ってたし、どんなクラスであれ治癒魔法は覚えようと思っていたからね。

「なんでだ?」って?

 やっぱり1番の理由としたら、カレン達に怪我をしてほしくないから、だね。

 カレン達が傷つく理由って、多分僕を護るためっていうのが多いと思うんだよ。まぁ、それがカレン達の役目だっていうのはわかってるよ。
 だけど、やっぱりそれを見ているだけっていうのはなんとも言えないじゃん。
 でも、ヒーラーだったら護られながらでも傷を治したりと戦闘に関与出来る職業だからね。
 それに、もし僕達でパーティを組んで冒険すると考えた時も僕がヒーラーとして後衛に入れたら前衛後衛のバランスも取れるしいいでしょ。一応付与術師のカレンや魔法使いのリコフィス、シーフのションゴンが治癒魔法を覚えているけど、本職のヒーラーがいたほうがみんなの負担も減るし、それぞれの役目に集中出来るからヒーラーは決定なんだよ。

 ちなみに、パーティを組んだ場合の並びとしては、タンクのジュラナイが最前線で、その後ろにランサーのキョウと双剣士のオリフィスと続いて遊撃手として真ん中にシーフのションゴン、そして後衛として魔法使いのリコフィスと付与術師のカレン、最後尾にヒーラーの僕って感じになると考えていたりする。

 と、そんなことを考えながらふと思いついたことがあった。

 鍛冶と錬金も覚えようかな。

「また唐突だな」って。

 まぁ、唐突に思いついたからね。

 思いついた理由としては、パーティを組んで冒険すると考えたからだ。

 今のカレン達は僕の付き人として執事服やメイド服を着ているけど、冒険する場合はそのままの服装とはいかないし、普段のもしもの時には当然だけど鎧や武器が必要になるだろう。
 そういった場合の鎧や武器を僕が作れるようになれば、旅先なんかでもし鎧や武器が壊れたとしてもその場で僕が直せるだろ。そしたらカレン達が怪我をする確率も減らせるかもしれないだろ。

 もちろん、生半可な鎧や武器じゃ逆にカレン達を危険にさらすことになるだろう。だから、そうならないためには僕が鍛冶や錬金を極めないといけないわけだけど、カレン達が怪我をしないためにって思えれば僕も頑張れるし、やる気が出るってものだからね。

「お前が言ってたけど、極めるってそんなに簡単なものじゃないぞ」か。

 もちろんそれもわかっているよ。なんせ自分でそう言ったんだからね。

 ってか、平凡な僕じゃあ何一つ極めることが出来ないかもしれないけど、なにもせずに後悔するのだけは絶対にしたくないのだよ。

「フフッ」

 そんな笑い声が聞こえて、考え込みすぎていたことに気づいた僕がみんなを見ると、みんな僕のことを微笑ましそうに見ていた。

「えっと………」

 みんなのことを放置して集中しすぎていたり、みんなに微笑ましそうに見られていたりと、ちょっと恥ずかしくなって何を言えばいいのかわからずに言葉が出てこない。

「グッと握りこぶしを握って何を気合い入れていたのですか?」

 ションゴンに言われて初めて自分が握りこぶしを握っていたことに気づいてまた少し恥ずかしくなる。

「えっとね………」

 握っていたこぶしを解くと、頭に手を持っていき頭を搔く。

「はい」
「オールラウンダーというクラスがどんなクラスであれ、頑張らないといけないなって思っていたら自然とこぶしを握っていたの」

 そう言いながらはにかみ、照れ隠しに紅茶を飲んでいると、僕の元へやって来たオリフィスとリコフィスに両サイドから抱きしめられた。

「オールラウンダーが」
「どんなクラスでも」
『ルイ様ならきっと大丈夫』

 そう言ってさらに強く抱きついてくる2人を僕も抱きしめ返した。

「2人の言う通りですよ」
「心配しなくてもきっといいクラスだって」

 キョウやジュラナイにも励まされた。

「そうだよね。大丈夫だよね」

 自分の中では大丈夫だとわかってはいるのだが、みんなはまだオールラウンダーがどんなクラスなのかわかっていないので少し弱気な笑顔を向ける。

『大丈夫大丈夫』

 オリフィスとリコフィスに頭を撫でられた。

「えぇ。ルイ様ならオールラウンダーがどんなクラスであっても大丈夫ですよ」

 カレンも頭を撫でてくれた。

「うん。例えオールラウンダーがどんなクラスでも頑張ればいいんだよね」

 力強く握りこぶしを握りながら笑顔を向けると、みんなも笑顔を向けてくれた。

 みんなが励ましてくれて安心したということで、笑顔で紅茶やクッキーを食べ始めるとみんなも安心したようで、それぞれの席に戻ると紅茶やクッキーを食べ始めた。

 こんないい子達のために、僕はより一層頑張らないとと心の中で気合いを入れ直すのだった。
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