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49.槍の突きでは
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まさかの登場のしかたをしてきたキョウには僕も驚きを隠せなかった。
「いや~。ホントにまさかの登場だな!」だよね。
こんな登場のしかたをしてくるとは思わないよね。
普通に考えて、階段のほうからやって来た男達のあとを追って突入してくるとばかり思っていたので、上から天井を、キョウにとっては床をぶち抜いて降りてくるなんて普通は思わないでしょ。
「まぁ思うことはないだろな」だよね。
もし僕達が下にいたら、降ってきたガレキとキョウの槍で普通に死んでるよ。まぁ、ションゴン達と一緒に居ただろうから、僕達が真下に居ないことはわかっていただろうからこんな方法で降りてきたのだろうけど。
「手っ取り早い方法だからな」か。
確かに男達より早く僕達のところには来れたよ。しかし、予想外すぎるよ。
キョウが降りてきた天井を見上げると、キレイな円形の穴が1つ。
しかも、その円形の穴以外にはヒビ1つなく、天井が崩落してくる危険はなさそうだ。
「崩落する危険はないだろうが、逆にどうやったらそんなキレイに穴を開けれるんだって聞きたいぞ」だね。
確かにそうだね。
大人でも余裕で降りてこれるくらいの穴を、聞こえてきた音からすれば一撃で開けただろうからね。
「普通の槍の突きではそんなことならねーぞ」か。
ならないよね~。
僕もそう思う。
だって明らかに槍で突いて出来る穴の大きさじゃないからね。
それを一撃で、しかも周りが崩落しないようにヒビ割れ1つ入れることなく行うって神業以上じゃないかな。
「神業以上だろ。しかも、そんな達人でも出来るかどうかの技をたった10歳の女の子がやってのけたっていうからさらに驚きだ」だよね。
いつの間にこんなスゴい技を習得したのかあとで聞いてみたいよ。
なんて思っていると、穴からさらに騎士の人達が降りてきて檻を壊して男達へと向かっていった。
「クソっ!」
「どうなってやがる!」
悪態をつきながら騎士と戦いだす者や逃げようとする者と、ルーキーイーター達の対応は様々だったが、騎士達にかなうはずもなくあっさりと捕縛されていった。
その様子を見てようやくホッとしたのか、イヴィリアとオルスニードはその場にへたり込んでしまった。
「ルイ!大丈夫!?」
キョウが僕のところに来て僕にケガがないか確かめていると、穴からションゴン達も降りてきて僕の元へとやって来た。
『ルイ!』
みんなまで僕のところに来たので、イヴィリアとオルスニードはオリフィスとリコフィスに預けた。
僕に抱きついてると一緒にもみくちゃにされそうだからね。
「大丈夫か?」
「ケガはない?」
「ヒドいことされなかったか?」
「大丈夫だから」
そう声をかけるが、ションゴン達が止まることはなく、全身をくまなく確認された。そして、ケガがないことを確認し終え、5分程4人から強く抱きしめられてようやく解放された。
「ホントに僕は大丈夫だから」
『よかった~』
一安心しているションゴン達の頭を1人ずつ撫でてから僕はオリフィスとリコフィスに抱きついているイヴィリアとオルスニードへ笑顔を向ける。
「もう大丈夫。騎士の人達が助けに来てくれたからね」
ションゴン達の行動に唖然としていた2人だったが、僕の言葉を理解したのか、ポツリと呟いた。
「もう………大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ」
「ホント?」
「ホントだよ」
僕が笑顔でそう言うと、2人は我慢していたものが込み上げてきたのか、僕に抱きつきながら泣き始めた。
「泣くのも仕方ないよな」だよね。
こんな小さい子供がいきなりこんな場所に連れてこられて牢屋にいれられたからね。
今まで落ちついていたほうがスゴいくらいだよね。
「小さい子供と言うが、お前も同じくらいの子供だからな」か。
そこは精神年齢と状況把握の違いからくる差だよね。
2人が泣き続けている間にも騎士達の制圧は続き、上から聞こえてくる戦闘音も少なくなってきたので、そろそろ制圧も終わるかな。
と、思っていると、ホッとしたのと泣きつかれたのとでイヴィリアとオルスニードは寝てしまった。
「そろそろ終わったかな?」
「そうですね」
「終わったようですね」
戦闘音が全く聞こえてこなくなったので終わったのだろう。
そう思っていると、カリスナが穴から顔を出してきた。
「みんな。上がってきていいぞ」
カリスナがそう言ってくるということは、ホントに終わったということだ。
そのことにホッとしながら僕はションゴン達を見た。
「じゃあ上に上がろうか」
『はい』
イヴィリアをションゴンが、オルスニードをジュラナイが抱きかかえ、僕達は牢屋を出ていった。
「いや~。ホントにまさかの登場だな!」だよね。
こんな登場のしかたをしてくるとは思わないよね。
普通に考えて、階段のほうからやって来た男達のあとを追って突入してくるとばかり思っていたので、上から天井を、キョウにとっては床をぶち抜いて降りてくるなんて普通は思わないでしょ。
「まぁ思うことはないだろな」だよね。
もし僕達が下にいたら、降ってきたガレキとキョウの槍で普通に死んでるよ。まぁ、ションゴン達と一緒に居ただろうから、僕達が真下に居ないことはわかっていただろうからこんな方法で降りてきたのだろうけど。
「手っ取り早い方法だからな」か。
確かに男達より早く僕達のところには来れたよ。しかし、予想外すぎるよ。
キョウが降りてきた天井を見上げると、キレイな円形の穴が1つ。
しかも、その円形の穴以外にはヒビ1つなく、天井が崩落してくる危険はなさそうだ。
「崩落する危険はないだろうが、逆にどうやったらそんなキレイに穴を開けれるんだって聞きたいぞ」だね。
確かにそうだね。
大人でも余裕で降りてこれるくらいの穴を、聞こえてきた音からすれば一撃で開けただろうからね。
「普通の槍の突きではそんなことならねーぞ」か。
ならないよね~。
僕もそう思う。
だって明らかに槍で突いて出来る穴の大きさじゃないからね。
それを一撃で、しかも周りが崩落しないようにヒビ割れ1つ入れることなく行うって神業以上じゃないかな。
「神業以上だろ。しかも、そんな達人でも出来るかどうかの技をたった10歳の女の子がやってのけたっていうからさらに驚きだ」だよね。
いつの間にこんなスゴい技を習得したのかあとで聞いてみたいよ。
なんて思っていると、穴からさらに騎士の人達が降りてきて檻を壊して男達へと向かっていった。
「クソっ!」
「どうなってやがる!」
悪態をつきながら騎士と戦いだす者や逃げようとする者と、ルーキーイーター達の対応は様々だったが、騎士達にかなうはずもなくあっさりと捕縛されていった。
その様子を見てようやくホッとしたのか、イヴィリアとオルスニードはその場にへたり込んでしまった。
「ルイ!大丈夫!?」
キョウが僕のところに来て僕にケガがないか確かめていると、穴からションゴン達も降りてきて僕の元へとやって来た。
『ルイ!』
みんなまで僕のところに来たので、イヴィリアとオルスニードはオリフィスとリコフィスに預けた。
僕に抱きついてると一緒にもみくちゃにされそうだからね。
「大丈夫か?」
「ケガはない?」
「ヒドいことされなかったか?」
「大丈夫だから」
そう声をかけるが、ションゴン達が止まることはなく、全身をくまなく確認された。そして、ケガがないことを確認し終え、5分程4人から強く抱きしめられてようやく解放された。
「ホントに僕は大丈夫だから」
『よかった~』
一安心しているションゴン達の頭を1人ずつ撫でてから僕はオリフィスとリコフィスに抱きついているイヴィリアとオルスニードへ笑顔を向ける。
「もう大丈夫。騎士の人達が助けに来てくれたからね」
ションゴン達の行動に唖然としていた2人だったが、僕の言葉を理解したのか、ポツリと呟いた。
「もう………大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ」
「ホント?」
「ホントだよ」
僕が笑顔でそう言うと、2人は我慢していたものが込み上げてきたのか、僕に抱きつきながら泣き始めた。
「泣くのも仕方ないよな」だよね。
こんな小さい子供がいきなりこんな場所に連れてこられて牢屋にいれられたからね。
今まで落ちついていたほうがスゴいくらいだよね。
「小さい子供と言うが、お前も同じくらいの子供だからな」か。
そこは精神年齢と状況把握の違いからくる差だよね。
2人が泣き続けている間にも騎士達の制圧は続き、上から聞こえてくる戦闘音も少なくなってきたので、そろそろ制圧も終わるかな。
と、思っていると、ホッとしたのと泣きつかれたのとでイヴィリアとオルスニードは寝てしまった。
「そろそろ終わったかな?」
「そうですね」
「終わったようですね」
戦闘音が全く聞こえてこなくなったので終わったのだろう。
そう思っていると、カリスナが穴から顔を出してきた。
「みんな。上がってきていいぞ」
カリスナがそう言ってくるということは、ホントに終わったということだ。
そのことにホッとしながら僕はションゴン達を見た。
「じゃあ上に上がろうか」
『はい』
イヴィリアをションゴンが、オルスニードをジュラナイが抱きかかえ、僕達は牢屋を出ていった。
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