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22.原型が
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翌日の午後一時半頃、ツバメの姿で待機させていたドローンに映ったのは、二人の泣いている女の子の赤ちゃんを抱いて帰ってくる親の姿。
〉うわ~
〉赤ちゃんガン泣き
〉そりゃあ母親から引き離されて知らないおっさんに連れて行かれた泣くだろ
〉一応片方の赤ちゃんにとっては父親なんだがな
〉そんなことされて泣かない赤ちゃんはレインくらいね
〉例え誘拐されたとしてもレインなら自力で母親の元に帰れるだろうしな
〉やっぱりバケモノ
《うるせーよ。
確かに自力で帰れるだろうが、この家に帰ってきたいとは思うか?
誘拐してきた人によってはそのまま誘拐されたままのほうが幸せに暮らせると思わねーか?》
冗談ではなく本気のトーンで聞いてやる。
〉それは………
〉この家にはな………
〉帰ってきたいとは、ね………
〉誘拐って聞くとイヤなはずなのに良く聞こえてくるとは………
この家が最悪だという共通認識をリスナー達と共有出来ていて俺は少しホッとした。
〉はいはい。それより今はこっちに集中しなさい
まさかリスナーのほうから話を戻されるなんてと軽く驚きつつも、確かに今は赤ちゃんのほうに集中すべきなので映像のほうを見た。
ジルベイルさんはいぶかしむ表情で親を見ていた。
〉出迎えた執事さんがなんとも言えない表情になってるな
〉そりゃ主人がいきなり知らない赤ちゃん二人も連れてきたらあんな表情にもなるだろ
〉レインの表情も渋くなってるな
〉赤ちゃんがしていい顔じゃないぞ、レイン
理由を知らなければ不思議に思うだけで済むのだが、理由を知ってしまっているので渋い表情にもなるだろう。
「おかえりなさいませ」
「挨拶はいいからさっさとシーナの元へ連れて行け。うるさくてかなわん」
「………かしこまりました」
少し間があったが、頷いたジルベイルさんは赤ちゃんを受け取って足早に歩き去った。
《とりあえず、ドローンは親を自動追尾させて》
オートモードに切り替えてから映像を切る。
〉自動追尾!?
〉そんなことが出来るのか!?
《練習したからね》
しかし、これにはかなり苦労した。
なんせ魔法で作ったドローンにはAIなんてものは搭載されてないので、それに似たものを搭載したドローンを魔法で生み出さすところから始めないといけなかったからな。
そして、やっぱりそんなドローンを生み出そうとするとそれなりにMPを持っていかれるので何度MP切れで気絶したことか。
〉いつの間に!?
〉コソ練でもしたのか!?
〉俺達に隠れてそんなことしてたのか!?
〉みずくさいぞ!
〉そんなふうにコソコソされるなんて悲しいわ
《お前ら忘れているかもしれないけど、俺は座るどころか立てるようになってたり、新たに妹が産まれるだけの時間が経ってるんだぞ。
そして、その間の時間をお前らは見てないんだからな》
なので、別にリスナー達に隠れてコソ練をしていたわけではない。シーナさん達には隠れてコソ練してはいたけど。
〉はっ!
〉そういえば!
〉そうだったわね
〉ついつい忘れてしまうな
〉だったら自動追尾とか出来るようになっててもおかしくないか
〉納得したわ
リスナー達が納得していると、赤ちゃんを抱いたジルベイルさんが部屋へと入ってきた。
「あら、ジルベイルさん。その赤ちゃんは?」
「二人共旦那様が連れて帰ってきた赤ちゃんだ」
「旦那様が?」
「あぁ」
「それはどういうことでしょう?」
ジルベイルさんを見るシーナさんの目が鋭くなった。
〉おっとシーナが少し怖いぞ
〉フィーシャやアルもジルベイルを軽く睨んでいる
〉いや、仕方ないだろ
〉赤ちゃん二人も連れて帰ってきたら、なぁ
〉それも、自分達に新たな赤ちゃんが産まれてきたばかりなのに
「どういうことなのかはこの後にでも聞きにいくつもりだ。とりあえずはそれまで頼めるか?」
「えぇ。もちろん」
ジルベイルさんから赤ちゃんを受け取ったシーナさんがあやしてみるも、赤ちゃんが泣き止む様子はない。フィーシャさんやアルさんもおもちゃを持ってあやしてみるも、やっぱり泣き止まない。
困り果てる三人と泣き止まない赤ちゃん二人。
《仕方ないか》
三人が困るのを見ているのはなんともいえないし、赤ちゃんが泣いている状況もなんとかしたいので俺は立ち上がってシーナさん達のほうを見た。
〉おっ。なにかする気か?
〉ついにレインの出番なのね
〉お手並み拝見といきますか
「しーな」
〉レインが喋っただと!?
〉立つことも喋ることも出来るようになってるなんて!
〉今日はお赤飯ね!
〉お祝いしないとな!
〉今日は祭りじゃー!
勝手に盛り上がっているリスナー達を放置して俺はシーナさんに言った。
「あかちゃん。ここ」
座り直した俺はベビーベッドの空いている両サイドの部分を叩いた。
「レイン様?」
「ここ」
再度ベビーベッドを叩くと、シーナさんは困った様子で他の三人の顔を見た。
「しーな」
なかなか決めきれないシーナさんにさらに呼びかける。
「ジルベイルさん」
「なにか感じることがあるのかもしれませんし、任せてみましょう」
ジルベイルさんの言葉を聞いたシーナさんがようやく俺の両サイドに赤ちゃんを置いてくれたので、俺は二人の頭を撫でながらと陽だまりスキルを全開にした。
すると、赤ちゃんが徐々に泣き止み、俺のほうを見てきたので笑顔を向けると笑顔を返してくれた。
「これは」
「あんなに泣いていたのに」
「スゴいですね」
みんなが驚いているのを横目で見ながらさらに頭を撫で続けていると、赤ちゃん達は声をあげながら笑った。
〉すぐに泣き止んだな
〉スゲー
〉赤ちゃんの笑顔はやっぱり癒やされるわね
〉こんなに簡単に赤ちゃんをあやすなんて
〉レインはいいお母さんになれそうね
《だれがお母さんだ!》
聞き流せないコメントだってのですぐにツッコむ。
〉そうよ!お父さんよ!
《妹をあやしてるんだから今はお兄ちゃんが正しいだろうが!》
性別的に言えばお父さんのほうがマシなのだが、妹だと言っているのだからしっかりと訂正はしておく。
〉確かにポジション的にはお兄ちゃんになるんだろうけど、精神年齢的にはお父さんじゃね?
〉確かにwww
〉身体はお兄ちゃん、精神はお父さんwww
〉つまりおとにういさんwww
〉スゴい合体のしかたしたしwww
〉新たな造語が出来たなwww
〉言いづれ~www
言っていることは間違ってはいないのだろうけど、おとにういさんという造語は全く持って理解出来ないので、
《おとにういさんって意味不明な言葉作んな!》
〉で、結局何したの?
冷静なリスナーから当然の疑問がきた。
《陽だまりスキルを全開にして、ポカポカ気持ちよくなりながら落ち着かせることで泣き止ませたんだよ》
陽だまりスキルで泣き止まなかった場合は精神安定系の新たなスキルを作ることも考えたが、それをしなくて済んだのでよかったと思っている。
〉なるほど。陽だまりか
〉陽だまりってことは………
〉お陽さんだな
〉つまり、レインはおとにひういさんだな!
〉さらに合体して草
〉おとにひういさんwww
〉おとにひういさんwww
〉おとにひういさんwww
《うるせー!すでに原型がなんだったかすら分かりにくくなったじゃねーか!》
〉きゃ~おとにひういさんが怒った~www
〉そんな怒るなっておとにひういさんwww
〉言いづらいぞおとにひういさんwww
〉打ち込みづらくもあるぞおとにひういさんwww
《テメーらで勝手に作った言葉なんだから俺に文句言うんじゃねー!》
〉うわ~
〉赤ちゃんガン泣き
〉そりゃあ母親から引き離されて知らないおっさんに連れて行かれた泣くだろ
〉一応片方の赤ちゃんにとっては父親なんだがな
〉そんなことされて泣かない赤ちゃんはレインくらいね
〉例え誘拐されたとしてもレインなら自力で母親の元に帰れるだろうしな
〉やっぱりバケモノ
《うるせーよ。
確かに自力で帰れるだろうが、この家に帰ってきたいとは思うか?
誘拐してきた人によってはそのまま誘拐されたままのほうが幸せに暮らせると思わねーか?》
冗談ではなく本気のトーンで聞いてやる。
〉それは………
〉この家にはな………
〉帰ってきたいとは、ね………
〉誘拐って聞くとイヤなはずなのに良く聞こえてくるとは………
この家が最悪だという共通認識をリスナー達と共有出来ていて俺は少しホッとした。
〉はいはい。それより今はこっちに集中しなさい
まさかリスナーのほうから話を戻されるなんてと軽く驚きつつも、確かに今は赤ちゃんのほうに集中すべきなので映像のほうを見た。
ジルベイルさんはいぶかしむ表情で親を見ていた。
〉出迎えた執事さんがなんとも言えない表情になってるな
〉そりゃ主人がいきなり知らない赤ちゃん二人も連れてきたらあんな表情にもなるだろ
〉レインの表情も渋くなってるな
〉赤ちゃんがしていい顔じゃないぞ、レイン
理由を知らなければ不思議に思うだけで済むのだが、理由を知ってしまっているので渋い表情にもなるだろう。
「おかえりなさいませ」
「挨拶はいいからさっさとシーナの元へ連れて行け。うるさくてかなわん」
「………かしこまりました」
少し間があったが、頷いたジルベイルさんは赤ちゃんを受け取って足早に歩き去った。
《とりあえず、ドローンは親を自動追尾させて》
オートモードに切り替えてから映像を切る。
〉自動追尾!?
〉そんなことが出来るのか!?
《練習したからね》
しかし、これにはかなり苦労した。
なんせ魔法で作ったドローンにはAIなんてものは搭載されてないので、それに似たものを搭載したドローンを魔法で生み出さすところから始めないといけなかったからな。
そして、やっぱりそんなドローンを生み出そうとするとそれなりにMPを持っていかれるので何度MP切れで気絶したことか。
〉いつの間に!?
〉コソ練でもしたのか!?
〉俺達に隠れてそんなことしてたのか!?
〉みずくさいぞ!
〉そんなふうにコソコソされるなんて悲しいわ
《お前ら忘れているかもしれないけど、俺は座るどころか立てるようになってたり、新たに妹が産まれるだけの時間が経ってるんだぞ。
そして、その間の時間をお前らは見てないんだからな》
なので、別にリスナー達に隠れてコソ練をしていたわけではない。シーナさん達には隠れてコソ練してはいたけど。
〉はっ!
〉そういえば!
〉そうだったわね
〉ついつい忘れてしまうな
〉だったら自動追尾とか出来るようになっててもおかしくないか
〉納得したわ
リスナー達が納得していると、赤ちゃんを抱いたジルベイルさんが部屋へと入ってきた。
「あら、ジルベイルさん。その赤ちゃんは?」
「二人共旦那様が連れて帰ってきた赤ちゃんだ」
「旦那様が?」
「あぁ」
「それはどういうことでしょう?」
ジルベイルさんを見るシーナさんの目が鋭くなった。
〉おっとシーナが少し怖いぞ
〉フィーシャやアルもジルベイルを軽く睨んでいる
〉いや、仕方ないだろ
〉赤ちゃん二人も連れて帰ってきたら、なぁ
〉それも、自分達に新たな赤ちゃんが産まれてきたばかりなのに
「どういうことなのかはこの後にでも聞きにいくつもりだ。とりあえずはそれまで頼めるか?」
「えぇ。もちろん」
ジルベイルさんから赤ちゃんを受け取ったシーナさんがあやしてみるも、赤ちゃんが泣き止む様子はない。フィーシャさんやアルさんもおもちゃを持ってあやしてみるも、やっぱり泣き止まない。
困り果てる三人と泣き止まない赤ちゃん二人。
《仕方ないか》
三人が困るのを見ているのはなんともいえないし、赤ちゃんが泣いている状況もなんとかしたいので俺は立ち上がってシーナさん達のほうを見た。
〉おっ。なにかする気か?
〉ついにレインの出番なのね
〉お手並み拝見といきますか
「しーな」
〉レインが喋っただと!?
〉立つことも喋ることも出来るようになってるなんて!
〉今日はお赤飯ね!
〉お祝いしないとな!
〉今日は祭りじゃー!
勝手に盛り上がっているリスナー達を放置して俺はシーナさんに言った。
「あかちゃん。ここ」
座り直した俺はベビーベッドの空いている両サイドの部分を叩いた。
「レイン様?」
「ここ」
再度ベビーベッドを叩くと、シーナさんは困った様子で他の三人の顔を見た。
「しーな」
なかなか決めきれないシーナさんにさらに呼びかける。
「ジルベイルさん」
「なにか感じることがあるのかもしれませんし、任せてみましょう」
ジルベイルさんの言葉を聞いたシーナさんがようやく俺の両サイドに赤ちゃんを置いてくれたので、俺は二人の頭を撫でながらと陽だまりスキルを全開にした。
すると、赤ちゃんが徐々に泣き止み、俺のほうを見てきたので笑顔を向けると笑顔を返してくれた。
「これは」
「あんなに泣いていたのに」
「スゴいですね」
みんなが驚いているのを横目で見ながらさらに頭を撫で続けていると、赤ちゃん達は声をあげながら笑った。
〉すぐに泣き止んだな
〉スゲー
〉赤ちゃんの笑顔はやっぱり癒やされるわね
〉こんなに簡単に赤ちゃんをあやすなんて
〉レインはいいお母さんになれそうね
《だれがお母さんだ!》
聞き流せないコメントだってのですぐにツッコむ。
〉そうよ!お父さんよ!
《妹をあやしてるんだから今はお兄ちゃんが正しいだろうが!》
性別的に言えばお父さんのほうがマシなのだが、妹だと言っているのだからしっかりと訂正はしておく。
〉確かにポジション的にはお兄ちゃんになるんだろうけど、精神年齢的にはお父さんじゃね?
〉確かにwww
〉身体はお兄ちゃん、精神はお父さんwww
〉つまりおとにういさんwww
〉スゴい合体のしかたしたしwww
〉新たな造語が出来たなwww
〉言いづれ~www
言っていることは間違ってはいないのだろうけど、おとにういさんという造語は全く持って理解出来ないので、
《おとにういさんって意味不明な言葉作んな!》
〉で、結局何したの?
冷静なリスナーから当然の疑問がきた。
《陽だまりスキルを全開にして、ポカポカ気持ちよくなりながら落ち着かせることで泣き止ませたんだよ》
陽だまりスキルで泣き止まなかった場合は精神安定系の新たなスキルを作ることも考えたが、それをしなくて済んだのでよかったと思っている。
〉なるほど。陽だまりか
〉陽だまりってことは………
〉お陽さんだな
〉つまり、レインはおとにひういさんだな!
〉さらに合体して草
〉おとにひういさんwww
〉おとにひういさんwww
〉おとにひういさんwww
《うるせー!すでに原型がなんだったかすら分かりにくくなったじゃねーか!》
〉きゃ~おとにひういさんが怒った~www
〉そんな怒るなっておとにひういさんwww
〉言いづらいぞおとにひういさんwww
〉打ち込みづらくもあるぞおとにひういさんwww
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