異世界転生配信〜はぁ?なんだそれ!ってか異世界転生すら聞いてないぞ!〜(再編)

だらけたい

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53.それに唯一

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「さて、他に聞きたいことはありますか?」
「そうだな」

 カタログについては理解したので聞きたいことはないのだが、

「神様はどうして俺を転生させてこんな配信をさせてるんだ?」

 俺にとっての一番のナゾであり、それに唯一答えられそうな天使に聞いてみた。

「それは、神様が楽しむためですよ」
「は?」

 そんな気はしていたし、リスナー達との会話でそんな話も出ていた。しかし、ホントにそうだという答えを聞いた瞬間、俺は自然と拳を握った。

〉マジか~
〉ホントにただただ神様が楽しむためにやっていたことなのか
〉そんなことのために転生までさせるって
〉神様って理不尽な存在だよな
〉それに付き合わされるほうの身にもなってほしいぜ
〉仕方ないよ。だってこれは
〉暇をもてあました
〉神々の
〉遊び
〉やっぱり最低な遊びだな!

 最低すぎて今は全く笑えないな。

「レインの怒りはもっともです。私も普段から振り回されている側なので、多少でもレインの怒りを理解できます」
「天使も苦労してるんだな」
「えぇ。苦労しかありません。
 ですので、向こうに戻ったら神を一発殴っておきますよ。レインの怒りも込めて」

 そう言いながら天使は拳を突き出してきた。

「頼む」

 俺も拳を突き出してグータッチする。

「承りました」

 いい笑顔の天使を見ると、ホントに苦労してるんだなと思ったし、だからこそ確実に神様に一撃いれてくれると思えた。

〉天使が神様を殴る宣言ってwww
〉いいのか?
〉ってか殴れるのか!?
〉殴っても大丈夫なのか!?

「大丈夫ですよ。色々とやらかしてるので結構日常的に殴ってますし」

 日常的に殴ってるとはちょっと予想外だったので俺は怒りを忘れて笑った。

〉日常的に色々やらかす神様ってwww
〉それを日常的に殴る天使www
〉色々異常すぎてわけわからんwww
〉そんなのでこの世界大丈夫なのか!?
〉とてつもなく心配だ!

「最悪の事態にはなってないので大丈夫でしょう。そうならないように私が殴っているのですし」

 真面目な天使がいる限り、神様がやらかして最悪の事態になることはないかな。

〉あれ?もしかして………
〉この世界の支配者って………
〉天使………なのか………
〉あはは、まさか、な
〉違う、よな?

「そう思いますか?」

 そんなコメントに対してニヤリと笑う天使。

〉いやいやいや!
〉そんなわけないだろ!
〉ありえないありえない!
〉もしそうだったとしたら、そんな天使で変なことを考えた俺達は………

「リスナーのみなさん。ここ一週間ぐらいは家では角に注意しましょうね」

 天使からリスナーへ唐突な注意に俺は首を傾げた。

〉角………だと………
〉どういうことだ?
〉何に注意しろと言うんだ!?
〉まさか!?

「こ・ゆ・び」

〉地味に痛い天罰だ!
〉しかも一週間もだと!
〉家の中では常に足元が気になってしまうじゃないか!
〉忘れたころにぶつけそうで恐い!
〉ってか画面の前から離れた瞬間に忘れるのに気をつけようがないだろ!

「そこはなんとなくで覚えておくようにするので大丈夫でしょう」

 天使はいい笑顔で言っているが、それは大丈夫と言うのだろうか?

〉訳がわからないのに足元に注意するって!
〉気がおかしくなりそうだ!
〉ご勘弁を!
〉それだけは!それだけは!
〉なにとぞ!なにとぞ!

「では、レイン。さよならの時間です」

 さよならと言っているということは、リスナー達への天罰は止める気はないみたいだ。

 まぁ、俺には関係ないことなので気にはしないが。

「あぁ。神に一発キツいのを食らわせてやってくれ」
「はい」

 いい笑顔の天使と、阿鼻叫喚のコメントを見ながら俺の意識は遠のいた。

           ✳

 目が覚めると、やっぱりというかなんというか、妹達が俺の体を枕代わりに寝ていた。

〉もはや見慣れた光景になってきたな
〉妹専属枕、レイン
〉陽だまりスキル付きなので寝心地最高で安眠間違いなし
〉本来なら三万円のところ、今ならドローンレインまでついてなんと一万円!
〉異世界配信見たと言えばさらに五千円引きの五千円!
〉先着1名限り!
〉さぁ!買うヤツはいるかい?
〉私が買うわ!
〉いえ!私よ!
〉こんなにお買い得な枕を買わないわけないわ!
〉絶対私のモノよ!

《勝手に人を商品として売り出そうとするな》

 リスナー達にツッコミを入れつつ、今回は両手があいているのでカタログを出した。

〉ってか、そのカタログってかなりのチートだよな
〉異世界に居ながら日本のモノが手に入るんだからな
〉異世界のモノも手に入るしな
〉なんだかんだ異世界転生がイヤとかレインは言ってるけど、完璧に勝ち組の異世界転生してるよな
〉これでもまだ異世界転生がイヤとか言うのか?

《そうだな。悪くはないとは思っているな》

 流石にここまで色々とチートだったりいい人達に囲まれた異世界転生が最悪とは言えないな。

〉だろうな
〉ここまで色々とチートを手に入れたら悪いと思えるはずはないだろうな
〉これでイヤとか言ったらレインを一発殴りたくなってたな
〉でも、まだ異世界転生がいいとは言わないんだな

《だって娯楽とか少なそうだし、危険な世界だってのは変わらないからな》

 例え周りにいい人が多くとも、この世界にはそれ以上に危険なことが多いだろうし、娯楽とかが少ないのはやっぱりつらいところなんだよな。

〉あ~
〉それはキツいな
〉でも、それも異世界転生の醍醐味ではあるだろ
〉冒険したら案外楽しいんじゃね?
〉ってか、チートだらけのレインが危険にさらされるなんてあるのか?
〉ないな
〉ないわね
〉想像出来ねーな
〉ないわ~
〉つまり、レインの不満は娯楽が少ないってことだけだな

《なんでそうなる!》

 ため息を吐いてからカタログを見続けていると、スキルのページが出てきた。

《へぇ~。スキルまで買えるんだ》

〉なに!?
〉なんだよそれ!
〉どこまでご都合主義なんだ!
〉至れり尽くせりじゃないか!

《でも、最低でも一万円で上の方だと何百億とかあるぞ》

〉一万から何百億って差がありすぎwww
〉ってか、何百億のスキルってなんだよwww

《聖剣使いとか魔剣創造とかだな》

 こういったスキルが高いのは素直に頷けるな。逆にこういったスキルが安くてポンポン買えたりすると、それはそれで萎えるだろうし。

〉聖剣使いに魔剣創造って
〉スゴいスキルキター
〉勇者とかがもってそうな超スキル
〉何百億するのも納得だな
〉それが買えるってwww
〉でも、買おうと思うと何年貯めないといけないんだ?
〉一ヶ月百万だから年間千二百万だろ
〉十年でも一億二千万だから………
〉千年以上必要だなwww
〉絶対買えねーじゃんwww
〉買わず気ねーじゃんwww
〉なのに載せてるってwww
〉神様のいやがらせwww
〉レインが何度も殺すとか言うからwww

《いや、買える金額だったとしても買う気ないからいやがらせになってないぞ》

 本当に嫌がらせかどうかはわからないが、こんなことをする神様ならありえそうなので否定はしないでおこう。

〉プッwww
〉神様のいやがらせ失敗www
〉はっずwww
〉神様ドンマイwww
〉あてが外れた神様www
〉そんなに笑ってやるなってwww
〉ってか、買う気ないんだ

《こんなスキル持ってても面倒事が舞い込んでくるだけでいいことないだろ?》

 スローライフを目指す俺には絶対必要のないスキルだしな。

〉超スキルを面倒事扱いってwww
〉確かに見つかったら勇者とかにされて色々やらされそうだな
〉確かに面倒事だな
〉買う意味がないわね
〉いらねーな
〉超スキルのはずなのにwww
〉レインにかかれば面倒事www

《だからいらねー》
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