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57.ヤバいことには

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 俺は喚き続ける親達が馬車に乗せられてどこかへ連れ去られるのをドローンで見送ってからドローンを消した。

「じるべいる。ひいおじいさまのところにつれていって。すべてのことをはなすから」

〉ホントに話すのか?
〉信じてもらえないんじゃね?
〉信じてもらえたとしてもね?
〉それはそれでな~
〉まぁあの曾祖父さん達ならヤバいことにはならないだろうけど………
〉話す意味あるのか?

《約束だしな》

「かしこまりました」
「どういうことですか?」

 ジルベイルさんは普通に頷いてくれたが、二日前のやり取りを知らないシーナさん達が戸惑っていた。

「しーなたちにもきいておいてほしいからついてきて」

 俺の言葉にさらに戸惑ったシーナさん達がジルベイルさんを見ると、ジルベイルさんは頷き返した。

「わかりました」

 頷いたシーナさんが俺を抱きかかえてくれた。

「では、行きましょうか」

 曾祖父さんのもとへ向かうべく部屋を出ようとした時、

「おぎゃー!」
「えーん!」
「あー!」

 妹達がグズりだした。

 といってもグズったのは異母妹と義妹の二人で、実妹はそれに触発された形だ。

「しーな」
「はい」

 シーナさんはすぐに俺をベビーベッドへと戻す。
 すると、グズっていた異母妹と義妹は泣き止んだので、まだ泣いている実妹に陽だまりスキルを使うと泣き止んだ。

〉おーすぐに泣き止んだ
〉陽だまりスキルスゲーな
〉三人は陽だまりスキルのトリコだな
〉赤ちゃんのいる家庭には一家に一台レインが必要ね

《いや、陽だまりスキル使ったのは実妹だけだからな》

〉どういうこと?

《異母妹と義妹の二人は俺が近くにいると陽だまりスキルを使わなくても泣き止むようになったんだよ》

〉つまり、とうとうレインがお陽さんになったってことだな
〉居るだけで落ち着く存在ということか
〉居ないと困る存在でもあるな

《いや。ずっと陽だまりスキルであやしていたからただただ懐かれただけだろ》

〉つまり、天然ジゴロというわけか
〉モテモテね
〉赤ちゃんの時からこれだとこれから先どうなるのかしら
〉やっぱりハーレムか!
〉羨ましいぞ!
〉爆発しろ!

《うるせー。ってかハーレムっていっても相手は赤ちゃんだぞ》

〉赤ちゃんでも女の子
〉女の子3人に囲まれてハーレムじゃないだと………
〉それは俺達への宣戦布告か?あぁ?
〉男共の醜い妬みが爆発してるwww
〉赤ちゃん相手にそれはwww
〉いくらなんでもwww
〉醜すぎるwww

 なので無視しよう。

「じるべいる。さんにんもつれていこ」
「そうですね」

 というわけで、乳母車に乗り換えて曾祖父さんのもとへ向かった。

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天使「男共はホントに醜いですね。作者はそれ以上ですけど」
神「相変わらず俺の評価低すぎるないか」
天使「妥当でしょう」
神「不当だろ!」
天使「正当です」
神「えーと………負けた」
天使「勝ったー!ってなんかムダな勝負してた気がするんですが」
神「気のせいだな」
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