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第一話 「朝の風景その1」
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—桜の下の約束―
第一話 「朝の風景その1」
「きゃー、遅刻しちゃう」静かな住宅街に木霊する声
みちるはベッドから起き上がり、両手でカーテンを開けた。
今日もカーテンの向こうの窓をあけて上を見上げると青空が広がっていた。
「うーん、いい天気」その時、ピンポーンと玄関からチャイムが鳴った。
「みちるー、千草ちゃんが来たわよ」
下の階で、すでに朝食の支度を済ませた母の呼ぶ声が聞こえた。
みちるは「はーい」と返事をしてベッド横のクローゼットを開け
制服に着替え始めた。だが、普段の性格が伺えるかのように
クローゼットを開けた瞬間に閉まってあった大量の服が飛び出した。
そんなことにも今は構っている余裕はない
とりあえず出てきた服の中から制服を引っ張り出して着替えた。
その後机の真横にあるみちるの背の高さほどの巨大な鏡の前に
立ち、髪をとかし始めた。そうこうしている間に
「みちる早くしなさい!」母の呼ぶ声が大きくなる。
「ごめん、先に行ってもらって」絡まった髪をブラシでかき分けながら
みちるは大声で下の階にいる母に言った。
草野みちるは中学二年生。都立の共学に通っている
千草とは幼馴染だ。幼馴染は二人いて、一人はロングヘアで物静かな女の子
本名は草木千草。もう一人は元気いっぱいの男の子。
立原渉だ。そんな二人との付き合いはかれこれ10年以上。
それは今も変わることはない、そう、これからもずっと・・。
幼い頃からずっといつも三人一緒にいた。仲はいいほうだ。
だが、みちると渉は喧嘩が絶えない。やっとすべての身支度が済んで
部屋を出たみちるは母の「ご飯は?」の声に「いらない。行ってきます」
それだけ言って外に出た。
今日は本当に晴天だ。太陽の日差しが眩しいくらいだ。
学校に向かう途中の公園。そこで咲きかけている桜の大きな木を見上げた
「もう春なんだな~」それだけ思うとみちるは小走りに学校へ向かった
つづく
第一話 「朝の風景その1」
「きゃー、遅刻しちゃう」静かな住宅街に木霊する声
みちるはベッドから起き上がり、両手でカーテンを開けた。
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「みちるー、千草ちゃんが来たわよ」
下の階で、すでに朝食の支度を済ませた母の呼ぶ声が聞こえた。
みちるは「はーい」と返事をしてベッド横のクローゼットを開け
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とりあえず出てきた服の中から制服を引っ張り出して着替えた。
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「ごめん、先に行ってもらって」絡まった髪をブラシでかき分けながら
みちるは大声で下の階にいる母に言った。
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本名は草木千草。もう一人は元気いっぱいの男の子。
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それは今も変わることはない、そう、これからもずっと・・。
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だが、みちると渉は喧嘩が絶えない。やっとすべての身支度が済んで
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それだけ言って外に出た。
今日は本当に晴天だ。太陽の日差しが眩しいくらいだ。
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つづく
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