桜の下の約束

アオト★★

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第九話 「思い出の場所中編」(回想編)

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—桜の下の約束―

第九話 「思い出の場所中編」(回想編)

この日はいつもより公園内は混雑していた。

屋台などもたくさん出ていた

「やっぱり一人で行かせるべきではなかった」

みちるの走り回る隣で千草のお父さんが後悔していた

「今更、そんなこと言っても仕方ないよ」みちるが励ました。

「そうですよ、とにかく手分けして探しましょう」

そうしてみんなで自動販売機のほうにも探していたが

千草はいなかった。時間だけが無常に過ぎていく中で

「どこを探してもいない、もしかして誘拐されたのかも」

千草のお父さんが青ざめた。

「私もう一度探してくる。」みちるが渉と一緒に走り出した

そのとき「まさか、あそこにいるのでは?」という思いがみちるの脳裏によぎった。

「渉は帰っていていいよ」「え?おい!!」

それだけいうとみちるは走り去っていった。

「渉、みちるちゃんは?」「なんかどこかに行った」

その言葉に親たちは愕然とした。

「やっぱり、警察に」そうみちるのお母さんが言いかけたとき

皆の視線が遠くからくる二人の姿を捉えていた。

「みちるちゃんと千草ちゃん??」

それはみちると買い物袋をぶら下げた千草の姿だった



つづく







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