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夏の始めに縫い始めた単衣の着物は、夏の終わり近くになって完成に近づいていた。
御見の方にお針を習ったとはいえ、るいが一から男物の着物を縫うのはこれが初めてのことだ。しかも最初の頃は見つからないよう隠れて縫っていたので、なかなかはかどらなかった。御見の方から許しを得て正式な許嫁となった今は、わからないところは御見の方やお針の得意な先輩侍女に教えてもらえる。もうすぐ単衣から袷への衣替えの時期なので、実際に着られるのは来年の夏だが、今の着物を縫い終わって落ち着いたら、今度は裏地付きの袷の縫い方を教えてもらえることになっていた。
千代丸君が本家の養子になることが内定し、御見の方も奥座敷の侍女もその準備に余念がない。千代丸君付として共に江戸に行く人員を選定し、養親となる嫡子嗣久との対面の際に着る着物や持参物を用意し、幕府のお偉方にも付届けを渡さなければならない。通常の仕事の他にるいには自分自身が所帯を持つ為の準備もあるので、ここ最近は結構忙しかった。
雅勝も千代丸君に付いて江戸に上る影衆や影子達の準備を行い、そしてまた雅勝が抜けた後の影衆について色々と片付けなければならないことがあるとのことで、実際に顔を合わせて話をするのは久しぶりだった。
今はもう奥座敷において二人の仲は周知されている。訪ねてきた雅勝に呼び出された時、御見の方も先輩達も、所帯を持つには二人で相談することもあるだろうと快く送り出してくれた。陣屋からさほど遠くないところにあるしるこ屋の長椅子に並んで座って、名物の冷やし汁粉をすすりながら、るいは夫となる人が新居候補を見に行った時の話を聞いていた。
「じゃあ、雅勝殿もお隣の奥様にお会いしたんですか?」
「ああ。よいお人だな。――確かに良さそうなところだ」
「ですよね。お方様にあそこに決めるとお伝えしてもいいでしょうか?」
雅勝はあまり甘いものを好まない。付き合いであればまったく食べないわけではないようだが、あえて口にする気にはならないらしく、今もまた汁粉を注文したのはるいだけだった。ちなみに酒は嗜む程度で、基本的に食べ物に好き嫌いはない。といってもそれは幼少期に食べるに困る経験をしたので、食べ物の種類を選択する気にならないのだと、前に本人の口から聞いた。
千代丸君が江戸に出立し、雅勝が正式に影衆を抜けた後、るいは清水忠雅が紹介してくれた武家夫婦の養女となって、清水家の家臣である樋口雅勝に嫁ぐ。武家の出でもないるいが、想い人と添う為だけに武家の養女となることを仮親夫妻がどう思うのか少し不安はあったけれど、実際に対面した夫婦はとても気さくな人達で、幼い頃病で亡くした娘が生きていたらるいと同じ年齢だったと、養女となることをとても喜んでくれた。祝言の日取りが決まったら一月程仮親の許で暮らし、そこから本祝言の場である法勝寺に送り出してもらう。こないだ御見の方からのおすそ分けを持って訪ねて行った時、奥方はるいの為に花嫁衣裳まで縫ってくれていた。この先、子どもが生まれる時や、夫婦喧嘩で家にいたくない時は実家と思って帰って来てくれと言ってもらって、とてもありがたくて嬉しかった。
初めて彼の為に縫った着物はもうすぐ出来上がる。仮親はとてもよい人たちで、御見の方や寺の人たちにも祝福してもらって、新しい生活に向けて何もかもが順調に進んでいた。――順調すぎて怖いと感じるほどに。
「……るい、そのことなんだが」
「はい?」
「しばらくの間、本領に行くことになった」
今もまだ日中は汗ばむ陽気だが、以前よりも大分、空が高くなった。抜けるほど青い空に浮かぶ雲は千切ったような秋の雲だ。しるこ屋は明野領の目抜き通りと言っていい場所にあり、すぐ目の前の通りを大勢の人やものが行き交っている。秋の訪れを予感させる澄んだ空気の中に、人のかけ声や荷車の音がせわしなく響き渡っている。
いつもと同じ声、同じ大きさで、格段声を潜めたわけでもないのに、この時、雅勝の声は喧騒の中に紛れて消えそうになった。その理由がわからずに、るいはすぐ隣にいる相手に問い直した。
「え?本領にですか?どれくらいの間ですか?」
「……多分、長くかかると思う」
何しろ事は藩の跡目相続に係る重大事項であり、明野領の隠密である雅勝には、その為にしなければならないこともあるだろう。事が事だけに、るいには明かせないこともあるはずだ。
しばらくの間会えないことは寂しいし、もしかすると祝言が先延ばしになる可能性もあるのかもしれないが、ずっと会えない訳ではない。養子縁組が無事に整って、本祝言を挙げればその先はずっと一緒だ。――来年も再来年もその先もずっと。
「わかりました。戻ってくるまでの間に、わたし一人でできる準備はしておきます。どうか気を付けて。――行ってらっしゃい」
返事がない。
あまりに間が空いたので、るいは雅勝が周囲の喧騒に気を取られて、こちらの言葉を聞きはぐってしまったのかと思った。そう思って傍らの男の瞳を覗き込んで、その目がるいどころか周囲の景色すら映していないことに気が付いてぞっとした。
この人は表情を装うのが上手い。優しい顔も声も必要とあればいくらでも作って見せるし、今でも正直、そのすべてを見抜けるとは言い難い。だが今、覗き込んだ雅勝の顔にはまるで表情がなかった。素の感情もなければ紛い物の顔もない。――ただ完全に、何もかもが消えてなくなってしまった空っぽの虚ろに。
「雅勝殿……?」
名を呼びかけても応答がないので、男の膝の上にあった掌に自分の手を重ね合わせた。いくら正式に認められた許嫁だと言っても、昼日中の大勢人がいる場所で、女から男の手を握るというのは一般的に見てはしたない行為だろう。だけど不安でたまらず、どうしてもそうせずにいられなかった。
さすがに直接身体に触れられて、雅勝は放心から覚めたようだった。改めて顔を覗き込んだ時、そこに先ほどまでの虚ろは消えていた。
「……え、ああ、悪い。少し呆けてたみたいだ」
「大丈夫ですか?何かあったんですか?」
「いや、大丈夫だ。特に問題はない」
何があったのだろう。先ほどの不自然を間の当たりにして、特に問題がないとは到底思えない。だがそれも問うてはならないことだろうか。以前、他でもない雅勝自身に言われたことがある。誰にだって、触れられたくないことがあると。るいにもある。雅勝にもある。それは例え夫婦であっても踏み込んではならない領域だろう。
だから問わなかった。今、雅勝の心を煩わせているのが影衆の勤めに関わることであれば、問うても答えられないだろう。それでもすべて終わって帰ってきた時には、何か話してくれることもあるかもしれない。だから喉奥に引っかかって取れない何かを無理に飲み込んで、もう一度、行ってらっしゃいと笑って送り出した。――結局、それが別離の背を押した。
この時、共に生きると誓った男の虚ろに手を伸ばして、無理やり掴んで揺さぶってでも問い正さなかったことを、るいはこの先ずっと後悔し続けることとなる。
御見の方にお針を習ったとはいえ、るいが一から男物の着物を縫うのはこれが初めてのことだ。しかも最初の頃は見つからないよう隠れて縫っていたので、なかなかはかどらなかった。御見の方から許しを得て正式な許嫁となった今は、わからないところは御見の方やお針の得意な先輩侍女に教えてもらえる。もうすぐ単衣から袷への衣替えの時期なので、実際に着られるのは来年の夏だが、今の着物を縫い終わって落ち着いたら、今度は裏地付きの袷の縫い方を教えてもらえることになっていた。
千代丸君が本家の養子になることが内定し、御見の方も奥座敷の侍女もその準備に余念がない。千代丸君付として共に江戸に行く人員を選定し、養親となる嫡子嗣久との対面の際に着る着物や持参物を用意し、幕府のお偉方にも付届けを渡さなければならない。通常の仕事の他にるいには自分自身が所帯を持つ為の準備もあるので、ここ最近は結構忙しかった。
雅勝も千代丸君に付いて江戸に上る影衆や影子達の準備を行い、そしてまた雅勝が抜けた後の影衆について色々と片付けなければならないことがあるとのことで、実際に顔を合わせて話をするのは久しぶりだった。
今はもう奥座敷において二人の仲は周知されている。訪ねてきた雅勝に呼び出された時、御見の方も先輩達も、所帯を持つには二人で相談することもあるだろうと快く送り出してくれた。陣屋からさほど遠くないところにあるしるこ屋の長椅子に並んで座って、名物の冷やし汁粉をすすりながら、るいは夫となる人が新居候補を見に行った時の話を聞いていた。
「じゃあ、雅勝殿もお隣の奥様にお会いしたんですか?」
「ああ。よいお人だな。――確かに良さそうなところだ」
「ですよね。お方様にあそこに決めるとお伝えしてもいいでしょうか?」
雅勝はあまり甘いものを好まない。付き合いであればまったく食べないわけではないようだが、あえて口にする気にはならないらしく、今もまた汁粉を注文したのはるいだけだった。ちなみに酒は嗜む程度で、基本的に食べ物に好き嫌いはない。といってもそれは幼少期に食べるに困る経験をしたので、食べ物の種類を選択する気にならないのだと、前に本人の口から聞いた。
千代丸君が江戸に出立し、雅勝が正式に影衆を抜けた後、るいは清水忠雅が紹介してくれた武家夫婦の養女となって、清水家の家臣である樋口雅勝に嫁ぐ。武家の出でもないるいが、想い人と添う為だけに武家の養女となることを仮親夫妻がどう思うのか少し不安はあったけれど、実際に対面した夫婦はとても気さくな人達で、幼い頃病で亡くした娘が生きていたらるいと同じ年齢だったと、養女となることをとても喜んでくれた。祝言の日取りが決まったら一月程仮親の許で暮らし、そこから本祝言の場である法勝寺に送り出してもらう。こないだ御見の方からのおすそ分けを持って訪ねて行った時、奥方はるいの為に花嫁衣裳まで縫ってくれていた。この先、子どもが生まれる時や、夫婦喧嘩で家にいたくない時は実家と思って帰って来てくれと言ってもらって、とてもありがたくて嬉しかった。
初めて彼の為に縫った着物はもうすぐ出来上がる。仮親はとてもよい人たちで、御見の方や寺の人たちにも祝福してもらって、新しい生活に向けて何もかもが順調に進んでいた。――順調すぎて怖いと感じるほどに。
「……るい、そのことなんだが」
「はい?」
「しばらくの間、本領に行くことになった」
今もまだ日中は汗ばむ陽気だが、以前よりも大分、空が高くなった。抜けるほど青い空に浮かぶ雲は千切ったような秋の雲だ。しるこ屋は明野領の目抜き通りと言っていい場所にあり、すぐ目の前の通りを大勢の人やものが行き交っている。秋の訪れを予感させる澄んだ空気の中に、人のかけ声や荷車の音がせわしなく響き渡っている。
いつもと同じ声、同じ大きさで、格段声を潜めたわけでもないのに、この時、雅勝の声は喧騒の中に紛れて消えそうになった。その理由がわからずに、るいはすぐ隣にいる相手に問い直した。
「え?本領にですか?どれくらいの間ですか?」
「……多分、長くかかると思う」
何しろ事は藩の跡目相続に係る重大事項であり、明野領の隠密である雅勝には、その為にしなければならないこともあるだろう。事が事だけに、るいには明かせないこともあるはずだ。
しばらくの間会えないことは寂しいし、もしかすると祝言が先延ばしになる可能性もあるのかもしれないが、ずっと会えない訳ではない。養子縁組が無事に整って、本祝言を挙げればその先はずっと一緒だ。――来年も再来年もその先もずっと。
「わかりました。戻ってくるまでの間に、わたし一人でできる準備はしておきます。どうか気を付けて。――行ってらっしゃい」
返事がない。
あまりに間が空いたので、るいは雅勝が周囲の喧騒に気を取られて、こちらの言葉を聞きはぐってしまったのかと思った。そう思って傍らの男の瞳を覗き込んで、その目がるいどころか周囲の景色すら映していないことに気が付いてぞっとした。
この人は表情を装うのが上手い。優しい顔も声も必要とあればいくらでも作って見せるし、今でも正直、そのすべてを見抜けるとは言い難い。だが今、覗き込んだ雅勝の顔にはまるで表情がなかった。素の感情もなければ紛い物の顔もない。――ただ完全に、何もかもが消えてなくなってしまった空っぽの虚ろに。
「雅勝殿……?」
名を呼びかけても応答がないので、男の膝の上にあった掌に自分の手を重ね合わせた。いくら正式に認められた許嫁だと言っても、昼日中の大勢人がいる場所で、女から男の手を握るというのは一般的に見てはしたない行為だろう。だけど不安でたまらず、どうしてもそうせずにいられなかった。
さすがに直接身体に触れられて、雅勝は放心から覚めたようだった。改めて顔を覗き込んだ時、そこに先ほどまでの虚ろは消えていた。
「……え、ああ、悪い。少し呆けてたみたいだ」
「大丈夫ですか?何かあったんですか?」
「いや、大丈夫だ。特に問題はない」
何があったのだろう。先ほどの不自然を間の当たりにして、特に問題がないとは到底思えない。だがそれも問うてはならないことだろうか。以前、他でもない雅勝自身に言われたことがある。誰にだって、触れられたくないことがあると。るいにもある。雅勝にもある。それは例え夫婦であっても踏み込んではならない領域だろう。
だから問わなかった。今、雅勝の心を煩わせているのが影衆の勤めに関わることであれば、問うても答えられないだろう。それでもすべて終わって帰ってきた時には、何か話してくれることもあるかもしれない。だから喉奥に引っかかって取れない何かを無理に飲み込んで、もう一度、行ってらっしゃいと笑って送り出した。――結局、それが別離の背を押した。
この時、共に生きると誓った男の虚ろに手を伸ばして、無理やり掴んで揺さぶってでも問い正さなかったことを、るいはこの先ずっと後悔し続けることとなる。
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