さがしもの(一円)

超絶ラビリンスコーヒースライム隊長Lv3

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さがしもの(一円)

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 僕が小さな頃、おじいちゃんに一円玉を貰った。それは庭を掃除したお駄賃で、一円では何も買えなかったんだけど、初めて労働の対価としてもらった一円玉を僕は一生大事にしようと思った。
 毎日一円のありがたみを噛みしめていたら母親がその一円を自分のだと勘違いしたらしく、使ってしまったらしい。
 そこから僕の初めて獲得した一円玉探しが始まった。
 その一円玉には特徴的な傷がついていて、それを頼りに探し、気づけば僕は30歳になっていた。
 一円玉探しの旅で使った金額は一千万円は超えたけど、でもそれは特に問題はなかった。一円玉探しをしていなければ出会う事が無かった今の奥さんや旅先の風景、それは一円では買う事だ出来ない貴重な物だったからだ。しかし、一円を口実に旅行をしているわけではなく、真剣に一円を探しているという事だけは紛れもない事実だった。
 そして、僕の貯金は底をつき、一円玉探しの旅として全国をもう周る事は出来そうになかった。よくて自転車や電車で近辺を探す事が出来るぐらいだった。もちろん、探し一円ありますと言ってネットで募集したり、テレビ番組で募集をかけたりしたけど、見つける事は出来なかった。
 そしてテレビで有名になったけど、皆が忘れた頃、僕だけは忘れていなかった。
 ふと、買い物をした時、手に光る物を感じた。いや僕にはそれが光って見えたのだ。
「見つかった!!」
 僕は大喜びで店を後にし、今まで探してくれた人たちにも報告した。
 そして、その話が再び脚光を浴び、僕のそのドキュメント話はある映画監督の耳に入り、映画化される事になった。
 そして、その映画は大ヒットを飛ばし、僕は一億円を手にする事が出来た。
 探していたのは小さな金と思い出でもあり、手に入れたのは小さな金と大きな金、そして思い出と皆の思い出だろう。
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