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五章 同じ地域に住む者同士
2.店長の姿勢
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笹井店長は、数メートル後ろから私に見られているとは思ってもいないだろう、ひたすらレッサーパンダにカメラを向けてシャッターを切っている。
あまりにガチ過ぎる姿に、気づかないでいた方がいいのか、声をかけていいのか計りかねる。
動物を観ているだけなら、気にせず声をかけている。
でも熱心に写真を撮っていることは知られたくないんじゃないかな、と考えてしまって、次の行動に移せない。
足を止めて迷っていると、店長がカメラを下ろして、体を動かした。こっちに体を向けて、歩いてくる。
咄嗟のことに行動が出遅れ、私は笹井店長と正面からがっつり視線を合わせることとなった。
「こんにちは」
私に見られていたことなど気にする様子もなく、お店と変わらない自然体で声をかけてくれる。
「店長、こんにちは」
いまさら見なかったフリはできなくて、私は挨拶を返した。
「鈴原さんも、動物が好きだったんですね」
「はい。調べたら近くにあったので、来てみました」
「息抜きは大切ですよ。僕は週一で来ています」
店長がにかっと微笑む。
「週一? 年パスですか」
「そうです。亡くなった妻がレッサーパンダ好きで、来るたびに写真を撮っていましてね。その趣味を僕が引き継いだんです」
「奥さんの趣味、だったんですね」
そっか。それなら声をかけても問題なかった。
「鈴原さん、お昼は食べましたか? おっさんとのランチが嫌でなければ、園内のレストランに行きませんか」
店長に誘われて、お昼時をとっくに過ぎていることを思い出した。
朝から水だけしか飲んでいない。昼食まで抜いてはまずいだろう。
「はい。行きます」
私は頷いて、店長と一緒にレストランに向かった。
お城の外観のレストランに入ると、人々の話し声や小さな子供の喜ぶ声が聞こえてくる。けれど混雑はしていない。
「僕はカレーにします。鈴原さんは、決まりましたか」
メニュー表を見る。ミートスパゲッティ、カレー、オムライス、うどん、そば、ハンバーガー、お子様ランチなどがある。
「ミートスパゲッティにします」
と伝えて食券を買いに行くと、店長がカレーと一緒に私の分までボタンを押してくれた。
「あの、お金……」
「僕が誘ったんですから。気にしないでください」
買った食券を中年の女性店員さんに渡す店長の背中を追いかける。
「いらっしゃいませ。出来上がりましたら、アナウンスいたしますね」
「お願いします」
店長が女性店員さんから番号札を受け取る。
「でも、昨日もフレンチを食べさせてもらいました」
「昨日の食事はお店の経費で落とせますから。今日のは僕からの、お礼ということにしましょう」
「お礼って、何のですか? 私の方がお礼をいいたいぐらいなんです」
四人掛けのテーブル席に、向かい合わせで腰を下ろす。
「僕のパンを美味しいと言ってくれる。いくらでも入ると言ってもらえて、喜ばない職人はいないですよ。僕の栄養になっています。キッチンから客席が見えるでしょう。僕は直接お客様と触れ合えない。その代わりに顔が見えるように作ったんです。美味しそうに食べてくれる顔を、嬉しそうにパンを買ってくれる顔を見られるだけで満足していたのです。鈴原さんは満たされたと言ってくれた。あんなに一所懸命に伝えてくれた人はいないですよ。情熱を傾けてくれる人がうちのお店で働いてくれるなんて、嬉しいし、助かっています」
番号が呼ばれて、店長が札を確かめる。
「出来ましたよ」
席を立って、受け取り口に向かう。
別々のトレーに、それぞれの料理とカトラリーが載せられていた。
「ありがとうございます」
店長がトレーを手にしながら、店員さんに声をかけていた。
あ、それ。買い物をするときは、お礼を言おうと思っていた。そっか、こういう場面も該当するんだ。
それに気がついて、私も店員さんに声をかけた。勇気を出して。
「あ、ありがとうございます」
「はい。どうぞ」
にこやかに笑いかけてもらえて、安心した。そっけない対応をされたら、恥ずかしく思うところだった。
席に戻ってから、目の前に置いてある店長のカレーを見て、「わっ! 可愛いカレーですね」と思わず声を上げてしまった。
カレーの中央に置かれたライスは、ウサギの頭が型取りされていた。
とても可愛らしくて、思わず頬が緩む。
「可愛いでしょう。食べるのに少しだけ躊躇うんです」
オジサンがこんなに可愛い物を食べるなんて、ギャップが少しおもしろい。恐縮していた気持ちが、和らいだ。
「店長、私も助けてもらえて、すごく感謝しています。責任感のない辞め方をしてしまったのに、こんな私を雇ってくださってありがとうございます。美味しいパンもありがとうございます。私、頑張ります。なので、このパスタ、ごちにならせてもらいます」
なにが『なので』なのか、自分でもわからない。だけど、店長がおごってくれると言ってくれるのだから、ごちになるのが礼儀なのかなと思った。
「ごちになるって言い方が若いですね」
店長が笑いながら続ける。
「こういう場合は、『ご馳走になります』と言うのですよ。とはいえ、高いものではないから、構わないですけど。あ、遊園地に失礼な言い方になっちゃったな」
店長が困ったように頬をぽりぽりと掻く。
そんな姿にまた狸の置き物が被って、私も笑い返しながら「ご馳走になります」と手を合わせた。
店長が撮ったレッサーパンダを見せてもらいながら、食事をする。
レッサーパンダのあどけない表情や愛くるしい姿が切り取られていて、お互いに頬が緩みっぱなし。
「立ち上がる姿はないんですね」
ひととおり見せてもらってから、よく見る立ち姿がないのに気がついた。
「あれは威嚇ポーズなんですよ。可愛らしい姿ですけど、警戒しているんです。案外知らない人が多くて、立たないとつまらないと言って要求する観客がいますね。たまに虫とかに驚いて、立ち上がってバンザイすると歓声が沸きますが、警戒させるなんて可哀想だと私は思っていましてね。眠っていたり、食事をとっていたりする姿が好きなんです。私も妻も」
「それを聞くと、わかる気がします。警戒させるのは可哀想ですね」
さっき歓声が上がったのも、警戒して立ち上がったのかもしれない。その姿を店長は撮らなかった。意志が一貫していて、かっこいいと思った。
食べ終わり、返却口にトレーを置きに行く。
「ご馳走様でした」
店長が中で働いている人に向けて言う。
マスクをしている中の人たちが、数人こっちを向いて頭を下げ、「ありがとうございました」と返ってくる。
私も「ご馳走様でした」と伝えた。声は小さくなってしまったけれど、反応をしてもらえた。
人との繋がりに、心が温かくなるのを感じた。
「僕は、レッサーパンダ舎に戻りますね」
「私は、まだ行っていない動物を見に行きます」
「それじゃ、ここで」
手を上げて去ろうとする店長に、「ご馳走様でした」と言ってぺこりと頭を下げた。
「また明後日からよろしくお願いしますね」
「はい。頑張ります」
そして私たちは反対方向に歩き出した。
私が食べたミートスパゲッティ。味はいたって普通で、特別に美味しいとは感じなかった。けれど、誰かとする食事は楽しかったのか、とても満たされていた。
次回⇒3.自分のための料理
あまりにガチ過ぎる姿に、気づかないでいた方がいいのか、声をかけていいのか計りかねる。
動物を観ているだけなら、気にせず声をかけている。
でも熱心に写真を撮っていることは知られたくないんじゃないかな、と考えてしまって、次の行動に移せない。
足を止めて迷っていると、店長がカメラを下ろして、体を動かした。こっちに体を向けて、歩いてくる。
咄嗟のことに行動が出遅れ、私は笹井店長と正面からがっつり視線を合わせることとなった。
「こんにちは」
私に見られていたことなど気にする様子もなく、お店と変わらない自然体で声をかけてくれる。
「店長、こんにちは」
いまさら見なかったフリはできなくて、私は挨拶を返した。
「鈴原さんも、動物が好きだったんですね」
「はい。調べたら近くにあったので、来てみました」
「息抜きは大切ですよ。僕は週一で来ています」
店長がにかっと微笑む。
「週一? 年パスですか」
「そうです。亡くなった妻がレッサーパンダ好きで、来るたびに写真を撮っていましてね。その趣味を僕が引き継いだんです」
「奥さんの趣味、だったんですね」
そっか。それなら声をかけても問題なかった。
「鈴原さん、お昼は食べましたか? おっさんとのランチが嫌でなければ、園内のレストランに行きませんか」
店長に誘われて、お昼時をとっくに過ぎていることを思い出した。
朝から水だけしか飲んでいない。昼食まで抜いてはまずいだろう。
「はい。行きます」
私は頷いて、店長と一緒にレストランに向かった。
お城の外観のレストランに入ると、人々の話し声や小さな子供の喜ぶ声が聞こえてくる。けれど混雑はしていない。
「僕はカレーにします。鈴原さんは、決まりましたか」
メニュー表を見る。ミートスパゲッティ、カレー、オムライス、うどん、そば、ハンバーガー、お子様ランチなどがある。
「ミートスパゲッティにします」
と伝えて食券を買いに行くと、店長がカレーと一緒に私の分までボタンを押してくれた。
「あの、お金……」
「僕が誘ったんですから。気にしないでください」
買った食券を中年の女性店員さんに渡す店長の背中を追いかける。
「いらっしゃいませ。出来上がりましたら、アナウンスいたしますね」
「お願いします」
店長が女性店員さんから番号札を受け取る。
「でも、昨日もフレンチを食べさせてもらいました」
「昨日の食事はお店の経費で落とせますから。今日のは僕からの、お礼ということにしましょう」
「お礼って、何のですか? 私の方がお礼をいいたいぐらいなんです」
四人掛けのテーブル席に、向かい合わせで腰を下ろす。
「僕のパンを美味しいと言ってくれる。いくらでも入ると言ってもらえて、喜ばない職人はいないですよ。僕の栄養になっています。キッチンから客席が見えるでしょう。僕は直接お客様と触れ合えない。その代わりに顔が見えるように作ったんです。美味しそうに食べてくれる顔を、嬉しそうにパンを買ってくれる顔を見られるだけで満足していたのです。鈴原さんは満たされたと言ってくれた。あんなに一所懸命に伝えてくれた人はいないですよ。情熱を傾けてくれる人がうちのお店で働いてくれるなんて、嬉しいし、助かっています」
番号が呼ばれて、店長が札を確かめる。
「出来ましたよ」
席を立って、受け取り口に向かう。
別々のトレーに、それぞれの料理とカトラリーが載せられていた。
「ありがとうございます」
店長がトレーを手にしながら、店員さんに声をかけていた。
あ、それ。買い物をするときは、お礼を言おうと思っていた。そっか、こういう場面も該当するんだ。
それに気がついて、私も店員さんに声をかけた。勇気を出して。
「あ、ありがとうございます」
「はい。どうぞ」
にこやかに笑いかけてもらえて、安心した。そっけない対応をされたら、恥ずかしく思うところだった。
席に戻ってから、目の前に置いてある店長のカレーを見て、「わっ! 可愛いカレーですね」と思わず声を上げてしまった。
カレーの中央に置かれたライスは、ウサギの頭が型取りされていた。
とても可愛らしくて、思わず頬が緩む。
「可愛いでしょう。食べるのに少しだけ躊躇うんです」
オジサンがこんなに可愛い物を食べるなんて、ギャップが少しおもしろい。恐縮していた気持ちが、和らいだ。
「店長、私も助けてもらえて、すごく感謝しています。責任感のない辞め方をしてしまったのに、こんな私を雇ってくださってありがとうございます。美味しいパンもありがとうございます。私、頑張ります。なので、このパスタ、ごちにならせてもらいます」
なにが『なので』なのか、自分でもわからない。だけど、店長がおごってくれると言ってくれるのだから、ごちになるのが礼儀なのかなと思った。
「ごちになるって言い方が若いですね」
店長が笑いながら続ける。
「こういう場合は、『ご馳走になります』と言うのですよ。とはいえ、高いものではないから、構わないですけど。あ、遊園地に失礼な言い方になっちゃったな」
店長が困ったように頬をぽりぽりと掻く。
そんな姿にまた狸の置き物が被って、私も笑い返しながら「ご馳走になります」と手を合わせた。
店長が撮ったレッサーパンダを見せてもらいながら、食事をする。
レッサーパンダのあどけない表情や愛くるしい姿が切り取られていて、お互いに頬が緩みっぱなし。
「立ち上がる姿はないんですね」
ひととおり見せてもらってから、よく見る立ち姿がないのに気がついた。
「あれは威嚇ポーズなんですよ。可愛らしい姿ですけど、警戒しているんです。案外知らない人が多くて、立たないとつまらないと言って要求する観客がいますね。たまに虫とかに驚いて、立ち上がってバンザイすると歓声が沸きますが、警戒させるなんて可哀想だと私は思っていましてね。眠っていたり、食事をとっていたりする姿が好きなんです。私も妻も」
「それを聞くと、わかる気がします。警戒させるのは可哀想ですね」
さっき歓声が上がったのも、警戒して立ち上がったのかもしれない。その姿を店長は撮らなかった。意志が一貫していて、かっこいいと思った。
食べ終わり、返却口にトレーを置きに行く。
「ご馳走様でした」
店長が中で働いている人に向けて言う。
マスクをしている中の人たちが、数人こっちを向いて頭を下げ、「ありがとうございました」と返ってくる。
私も「ご馳走様でした」と伝えた。声は小さくなってしまったけれど、反応をしてもらえた。
人との繋がりに、心が温かくなるのを感じた。
「僕は、レッサーパンダ舎に戻りますね」
「私は、まだ行っていない動物を見に行きます」
「それじゃ、ここで」
手を上げて去ろうとする店長に、「ご馳走様でした」と言ってぺこりと頭を下げた。
「また明後日からよろしくお願いしますね」
「はい。頑張ります」
そして私たちは反対方向に歩き出した。
私が食べたミートスパゲッティ。味はいたって普通で、特別に美味しいとは感じなかった。けれど、誰かとする食事は楽しかったのか、とても満たされていた。
次回⇒3.自分のための料理
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