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次に目覚めた時には"義母"は既に居なくなっていた。
代わりに僕の血が付いたガラスの置物が割れた状態で床に散らばっていた。
「──っ!!」
ズキズキと痛む頭を押さえながら起き上がる。
僕が寝ていた床が赤黒く染まり鉄臭い匂いを放っていた。
水道へ行き、髪に付いていた血を洗い流す。冷水が新たに鋭い痛みを与える。
「─いっ!」
思わず出た呻き声が部屋に響く。
・・・部屋といっても牢屋みたいな所だけど
髪の毛の水気を拭き取りながら部屋を見渡す。
僕がこの部屋に来たのは、この体に生まれ変わって間もない頃。僕の髪の毛は白髪で忌み子の象徴。呪いを引き起こすから人と会わないよう、誰にも見つからないようにこの部屋に閉じ込められた。閉じ込められて体感では4年くらいにたった。4年で沢山の事を知った。
僕の所為でお母様は死んだこと
お母様だけを愛していたお父様は僕を恨んでいること
生まれて一度もお父様は僕に会わなかった。
まるで僕がいないかのように。
"愛されたい"僕がこの世界で望んた事。この世界なら僕は愛されるかもしれない。そんなずるくて愚かで浅はかな僕の願いは皆に見透かされていたみたい。
受けて当たり前の罰
今日も僕は心の中で謝る
「生まれてきて、生きていて、みんなを不幸にさせて、ごめんなさい」
代わりに僕の血が付いたガラスの置物が割れた状態で床に散らばっていた。
「──っ!!」
ズキズキと痛む頭を押さえながら起き上がる。
僕が寝ていた床が赤黒く染まり鉄臭い匂いを放っていた。
水道へ行き、髪に付いていた血を洗い流す。冷水が新たに鋭い痛みを与える。
「─いっ!」
思わず出た呻き声が部屋に響く。
・・・部屋といっても牢屋みたいな所だけど
髪の毛の水気を拭き取りながら部屋を見渡す。
僕がこの部屋に来たのは、この体に生まれ変わって間もない頃。僕の髪の毛は白髪で忌み子の象徴。呪いを引き起こすから人と会わないよう、誰にも見つからないようにこの部屋に閉じ込められた。閉じ込められて体感では4年くらいにたった。4年で沢山の事を知った。
僕の所為でお母様は死んだこと
お母様だけを愛していたお父様は僕を恨んでいること
生まれて一度もお父様は僕に会わなかった。
まるで僕がいないかのように。
"愛されたい"僕がこの世界で望んた事。この世界なら僕は愛されるかもしれない。そんなずるくて愚かで浅はかな僕の願いは皆に見透かされていたみたい。
受けて当たり前の罰
今日も僕は心の中で謝る
「生まれてきて、生きていて、みんなを不幸にさせて、ごめんなさい」
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