宝くじが当たったボッチの俺が高嶺の花で隠れドスケベな巨乳生徒会長を買ったら、日々エロく迫られて人生が変わった。

ファッション@スカリー

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第49話 あたしの最近のルーティーン 楓SIDE——

楓SIDE——

今日も放課後の部活を終えたあたしは足早に家路を急いでいた。
心地いい疲れと胸いっぱいの充実感があたしを満たしてる。

今は部活に全力を注がなきゃいけない、だってインターハイ出場を果たしたあたしには夏休みの最初に最後の大きな勝負が待っているから。

それなのに……ふとした瞬間プライベートなことが気になって仕方ないあたしがいる。
今日は本当に楽しかった。だっていつもお昼にはどっか行っちゃう鷹村とやっと一緒にお昼を食べれたし、しかも夏休みに遊ぶ予定まで作れたから。

打ち上げの時、鷹村が来なくて凹んだけど今ではそんな事どうでもいいくらい嬉しい。勇気を出して誘ってよかった。

本当はふたりきりでプール行きたいなんて思ったりもしたけど、そんな事したらあたしはテンパって鷹村とろくに喋れなくなっちゃいそうで怖かった。
だから一緒に付き合ってくれる柴乃宮さんには本当に感謝してる。

あたしはそんな事を思い出しスキップしながら家の玄関の前まで来ると、勢いよくドアを開けた。

「たっだいま~!!」

玄関で靴を脱いでリビングの前を横切ると、いつもみたいにお母さんが声を掛けてくれる。

「お帰り楓、ご飯いつでも食べれるわよ~」
「ありがと!汗が凄いから一旦お風呂入ってから食べるね!」
「そう、じゃあ暖めておくわね~。あとお風呂お姉ちゃんが入ってたから溜めてあるわよ」
「うんわかった~、ありがとお母さん!」

あたしは荷物を部屋に放り込み制服を脱ぎ捨てるようにして部屋着に着替えると、スマホだけを手に持ちお風呂へ一直線。
シャワーの蛇口をひねるとすぐに温かいお湯が全身に降り注いだ。
軽く汗を流したら張られた湯船にずぶりと沈み大きく深呼吸する。

「ふぅぅぅぅ」

この一瞬だけは何にも代えがたい。
身体の力がふっと抜けて全部が溶け出していく感覚。
そんな余韻にひたりながら、あたしはぼんやりと天井を見上げていた。
そしてふと思い立ちスマホを手に取るとメッセージを開く。

「今日のお礼、柴乃宮さんに言っとかなきゃ」

柴乃宮さんはあたしにとって親友と言ってもいいほどの人で、実は憧れの人。しかも鷹村とあたしを引き合わせてくれた大切な人。
そんな彼女に頭の中で何度か言葉を転がして、あたしは一気に文字を打ち込んでいく。
送信ボタンを軽くタップすると、ほとんど間を置かずに返信が帰ってきた。

【楓:今日急にプール誘ったのにOKしてくれてありがと!】
【霞:むしろ私が行って良かったの?】
【楓:うん!プールはみんなで行った方が楽しいからね!せっかく高校最後の夏だしみんなで楽しみたいから!】
【霞:楽しみにしてる。また3人で日程を決めよ】

メッセージを見ながらあたしは小さく笑った。

「優しいなぁ柴乃宮さんって……」

鷹村とも仲が良さそうだし、いつかはあたしの鷹村への気持ちを伝えて彼女にアドバイス貰おうかな…なんて思ってる。
だけど、あたしの知らない鷹村のことを沢山知ってたら……なんて考えると胸の奥が少しだけモヤモヤしてしまう。

次に開いたのは鷹村とのメッセージ。
その画面を見た途端あたしの頬が自然と緩んだ。

「あっ…返事きてる……♡」

昨日途中で止まったままだったやりとり。それに彼が応えてくれていた。

【楓:鷹村はどんなバイトしてるの?】
【恭介:ただのカフェ店員だよ】
【楓:カフェ!?意外だね!あたしカフェ好きだから今度鷹村の働いてる所いきたいな♡】
【恭介:別にいいけど狭いカフェだからゆっくり出来ないかもしれないぞ?】
【楓:いいの!サプライズであたしが行ってあげるからよかったら場所教えて♡】
【恭介:URLはこれな。俺平日はあんまり居ないけど、土日はよく働いてるから。せっかく来てくれるんなら出来れば15時過ぎに来てくれると話出来ると思う】
【楓:ありがと♡近いうちに絶対行くね!そういえば鷹村はどんな飲み物好きなの?】

最近はこんなとりとめの無いメッセージをずっと送りまくってる。
ブログに載ってた恋愛マニュアルにはメッセージ沢山送ると気持ちに気付いてもらえるかもって書いてあったから。

彼のことを知れば知るほどどんどん好きになる自分がいる。
もっと話したい、もっと知りたい、声が聞きたい……
今すぐ電話したいくらいなのに、恥ずかしくてボタンに指がかけられない。

でも、夏休みにはふたりで思い出を作って当たり前みたいに電話できる仲になりたいって密かに思ってる。

最近……というか、ついこの前から。
あたしのお風呂時間は恋愛攻略の動画を観るのが習慣になってる。
恋バナなんてこれまでまともにしたことないし相談だってできる相手がいない。
だから頼れるのはスマホとネットの海だけ。

駆け引きとかあたしには無理。だったら不器用でも真っ直ぐぶつかるほうがあたしらしいかなって思ってる。
だから特に参考にしてるのは『駆け引き不要!これでどんな男もイチコロ!男を落とすセクシーテクニック』ってやつ。

なんかわかりやすく攻める!って感じが私にぴったりだし、鷹村がそういうこと好きならあたしはエッチな女の子にだってなってみせる。
あと……少しはエッチな事も知っとかないと、いざ鷹村とって時にあたしテンパっちゃうから……

今日は思い切って鷹村に色仕掛けを仕掛けてみた。
そのために人生で初めて可愛いブラを買ってみたけど結果は大成功。絶対意識してた。
この勢いのまま今度はプールとか、できれば二人っきりのデートまで持ち込んで一気に距離を縮めてやる。

あたしの胸元みて顔真っ赤にしてた鷹村が可愛かったし女の子って見られてると思うとやっぱり嬉しかった。

そんなことをしているうちに気づけば時間がどんどん溶けていた。
少しのぼせかけたあたしはお風呂から上がって、慣れない女磨きタイムに突入。
乳液にクリームに……よくわからないけどとにかく塗りたくっていたら洗面所にお姉ちゃんがひょっこり顔を出した。

ちなみにあたしには姉妹がいたりする。
背高くてショートカットで元気いっぱいの大学二年生の七夏美ななみお姉ちゃん。お母さんいわく、あたしたちはそっくりらしい。ちょっと複雑な気分だけど……

「それ楓のだったの?お母さんのかと思った……肌ケアなんか始めてどうしたのよ?興味ないって化粧水だけだったのに」
「まあね、ちょっと……」

仲はいいんだけど、ちょっと恥ずかしくてそっけない感じで返したあたしの顔をお姉ちゃんはニヤニヤしながら見つめてくる。

「ふ~~ん……もしかして男?遂に楓も男意識しだしたのかなぁ?」
「ちょっと!違うってお姉ちゃん!日焼けとかすると染みが出来るからそのケア!」

お姉ちゃんは昔から勘がいい。
完全に察したような顔でジロジロとあたしの方を見てくるからつい目が泳いじゃう。

「そっかぁ~、日焼けケアね~……じゃあもしその日焼けケアに悩んでるならいつでもお姉ちゃん話聞いてあげる。これでも一応彼氏持ちだから♪」
「もうっ!余計なお世話だって!!」
「えへへ~、じゃあごゆっくり~」

ちょっと茶化しながら手を振って洗面所から出て行くお姉ちゃんをジト目で見送るとあたしはケアに戻る。
もっと可愛くなって鷹村をドキドキさせてみせるんだから!

明日も鷹村に会える。
そう思うだけで、早く明日にならないかなって思っちゃうくらいあたしは恋にも全力なんだ。

「明日はどうやって攻めよっかなぁ……」

そうやって最近のあたしの夜は更けてゆくの——

次回:そのカフェ店員は見た 唯SIDE——
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