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一織の婚約者。
陸たちは、一織が好きなのは俺だって言ってた。
ずっと好きだって。
婚約者の話を聞いたのは、会社に来てからが初めてだ。
つまり…陸たちも知らない婚約者がいる可能性がある、ってことになる。
深山さんに聞いても基本的には一織の味方だから、本当のことは言わないだろうな。
俺が一織の家に引っ越してから、俺と離れる時間なんて、俺が学校に行ってる間と、一織が仕事してる時くらいだった。
その時に、一織は婚約者と会ってた?
でも、一織が俺を好きなのは間違いない。
あの、重すぎるくらいの愛を誰かにも向けてる?
そう考えた瞬間、胸がズキンってした。
…。
一織のスマホ…見てみるか。
一織の頭を撫でながら、そんなことを考える。
すると、一織が何か察したみたいに聞いてきた。
「どうかした?」
「ん?一織がいるから、テーブルの上の俺のスマホ取れないなって」
「じゃ、俺の使えばいいじゃん」
そう言って、一織は自分のスマホをスッと差し出してきた。
「…使っていいの?」
「ん?千尋がダメなことなんて、何もないよ」
そう言って、一織はまた目を閉じた。
…やましいこと、ないってことか?
スマホを操作しながらチェックしてみる。
…ちょっ…まっ…。
一織…いつこんなの撮った!?
俺のこと、隠し撮りしてる…。
待って。
待って待って。
…あ、寝顔もある。
…あ…着替えてるとこも。
って、違うことに集中してる場合じゃない。
このスマホに、婚約者の痕跡はない…。
いや、そもそも婚約者の痕跡があるスマホを俺に渡すほど、一織がヘマするわけないか。
もっとこう…巧妙に隠すはず。
あっ。位置情報共有アプリ。
…入れるか。
目を閉じている一織に向かって声をかける。
「ねぇ、位置情報の共有アプリ、入れてもいい?」
一織の目がパチッと開いた。
「え?千尋の位置を、俺が見てもいいってこと?」
一織が嬉しそうに言ってくる。
「え?…あぁ、うん。いいよ」
本当は、俺が見たいんだけど。それは言わずにいた。
すると、一織が少し間を置いて言った。
「…あのさ、実はさ、もう千尋のスマホに位置情報入れてて…」
「は?」
「あっ…いや…」
気まずそうな一織。
「…俺のスマホ、取って」
起き上がった一織が、おずおずと俺のスマホを渡してきた。
「どれ?」
少し怒った口調で聞いた。
「えっと…これ?」
気づかなかった…。
いつの間に…。
「こういうのは、先に言えって言ったよね」
「いや…結構前の話で…」
…マジか。いつから。というか、俺のスマホいつも間に操作してるんだ…。
一織、怖い。ほんと、油断ならない。
でも今はそれじゃない。
「じゃ、これで俺も、一織の位置わかるの?」
「ん。わかるよ」
ニコニコしながら答える。
俺が独占欲を出してると思ったのか嬉しそうにしている一織が怖い。
「というか、他にもあるだろ?隠してること」
「え?…えっと…。」
待って…ひとつやふたつじゃない?
「言えないの?」
「そんなことないよ。でも、千尋が気づいたら教えることにする。俺のことが気になってしょうがなくなってきてるってことだろ」
少しはにかみながら一織が言う。
いや、一織。
…なんで、そこで照れる。
違う。違う違う。
気になってるとかそんなレベルじゃないだろ。
怖い。普通に怖い。
頭のいい金持ちの執着、レベルが違う。
でも、とりあえず。
一織の位置情報が把握できるようになったから…
これは、成功ってことでいいのか?
陸たちは、一織が好きなのは俺だって言ってた。
ずっと好きだって。
婚約者の話を聞いたのは、会社に来てからが初めてだ。
つまり…陸たちも知らない婚約者がいる可能性がある、ってことになる。
深山さんに聞いても基本的には一織の味方だから、本当のことは言わないだろうな。
俺が一織の家に引っ越してから、俺と離れる時間なんて、俺が学校に行ってる間と、一織が仕事してる時くらいだった。
その時に、一織は婚約者と会ってた?
でも、一織が俺を好きなのは間違いない。
あの、重すぎるくらいの愛を誰かにも向けてる?
そう考えた瞬間、胸がズキンってした。
…。
一織のスマホ…見てみるか。
一織の頭を撫でながら、そんなことを考える。
すると、一織が何か察したみたいに聞いてきた。
「どうかした?」
「ん?一織がいるから、テーブルの上の俺のスマホ取れないなって」
「じゃ、俺の使えばいいじゃん」
そう言って、一織は自分のスマホをスッと差し出してきた。
「…使っていいの?」
「ん?千尋がダメなことなんて、何もないよ」
そう言って、一織はまた目を閉じた。
…やましいこと、ないってことか?
スマホを操作しながらチェックしてみる。
…ちょっ…まっ…。
一織…いつこんなの撮った!?
俺のこと、隠し撮りしてる…。
待って。
待って待って。
…あ、寝顔もある。
…あ…着替えてるとこも。
って、違うことに集中してる場合じゃない。
このスマホに、婚約者の痕跡はない…。
いや、そもそも婚約者の痕跡があるスマホを俺に渡すほど、一織がヘマするわけないか。
もっとこう…巧妙に隠すはず。
あっ。位置情報共有アプリ。
…入れるか。
目を閉じている一織に向かって声をかける。
「ねぇ、位置情報の共有アプリ、入れてもいい?」
一織の目がパチッと開いた。
「え?千尋の位置を、俺が見てもいいってこと?」
一織が嬉しそうに言ってくる。
「え?…あぁ、うん。いいよ」
本当は、俺が見たいんだけど。それは言わずにいた。
すると、一織が少し間を置いて言った。
「…あのさ、実はさ、もう千尋のスマホに位置情報入れてて…」
「は?」
「あっ…いや…」
気まずそうな一織。
「…俺のスマホ、取って」
起き上がった一織が、おずおずと俺のスマホを渡してきた。
「どれ?」
少し怒った口調で聞いた。
「えっと…これ?」
気づかなかった…。
いつの間に…。
「こういうのは、先に言えって言ったよね」
「いや…結構前の話で…」
…マジか。いつから。というか、俺のスマホいつも間に操作してるんだ…。
一織、怖い。ほんと、油断ならない。
でも今はそれじゃない。
「じゃ、これで俺も、一織の位置わかるの?」
「ん。わかるよ」
ニコニコしながら答える。
俺が独占欲を出してると思ったのか嬉しそうにしている一織が怖い。
「というか、他にもあるだろ?隠してること」
「え?…えっと…。」
待って…ひとつやふたつじゃない?
「言えないの?」
「そんなことないよ。でも、千尋が気づいたら教えることにする。俺のことが気になってしょうがなくなってきてるってことだろ」
少しはにかみながら一織が言う。
いや、一織。
…なんで、そこで照れる。
違う。違う違う。
気になってるとかそんなレベルじゃないだろ。
怖い。普通に怖い。
頭のいい金持ちの執着、レベルが違う。
でも、とりあえず。
一織の位置情報が把握できるようになったから…
これは、成功ってことでいいのか?
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