【完結 R18版】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―

綾波絢斗

文字の大きさ
21 / 86

第21話 2人で使う?

しおりを挟む
部屋に戻ると、レイはネクタイに手をかけながら、先にシャワーを浴びると言い出した。

「え? 入浴剤、一緒に使わないんですか?」

その言葉に、レイの手がピタリと止まった。

「一緒に入るってこと?」

そう聞かれて、慌てた。

「ち、違います! 僕がお風呂の準備をするので、レイが先に湯船につかればいいかなって思っただけで……ぼ、僕はひとりで入れます!」

そう言ったのに――どうして、こうなったんだろう。

レイの腕にすっぽりと収まるような形で、湯船につかっている。

僕の背中に、レイのモノが当たっているのがわかる。すごく硬くなってる。

でもレイは、まったく気にせず、湯船のお湯を僕の腕に優しくかけてくる。

「リョクの入浴剤、どう? リラックス効果とか、元気が出るようにって、僕に合わせて作ってくれて。すごく好き。」

「うん。いい。リョクはいつごろから作り始めたの?」
「どうだろう……最初は、リョクが小学校の時にバスボムを作ってくれて……それから、かな」
「そっか。そんな時から。あと、会社の噂は明日までになくすから。ごめん」
「えっ?」
「イヤな思いさせて、ごめん」
「ちが……」

否定しようとしたものの、そもそもキョウカさんと"二股みたいな状態"になっているのが原因のひとつじゃないかと思い始めて――レイのせいじゃない、という気持ちにもなってくる。

「だ、大丈夫。ただ……キョウカさんが、レイと僕のこと知ったら、ちょっと悲しむんじゃないかって」
「どうして?」
「だって。レイの家に僕がいるって、知ってますよね?」
「うん」
「だったら……」
「キョウカのことは、気にしなくていい」

気にしなくていい――なんて。そんな不誠実なこと、できない。

そう思って上半身をレイから離し、向き合おうとしたとき、レイの手が僕の後頭部に当てられて、そのままキスされた。

「んっ……んんっ、まっ……」

突然のキスに戸惑いながらも、久しぶりの心地よさにすぐ受け入れてしまう。

「んふっ、あっ……気持ちいい……」

思わず漏れてしまう声。満足そうなレイの顔。ふいに唇を離された。

「アオがひとりで入れるの、わかったから。オレは先に出るよ」

そう言って、レイは湯船から出ていった。

僕は少し拍子抜けしながら、ひとり湯船につかる。

「……ん~、なんだよ、もう」

キスのあとの「続き」があると思っていた。――僕だけが、したいのかな。もう、全然わからない。

しばらく湯船につかり気持ちを落ち着かせてから、お風呂を後にした。

今日は、少しスパイシーな香りの入浴剤だったからか、体が熱い。

バスタオルを肩にかけて、上半身は裸、ボクサーパンツの状態でリビングに行ったら、レイが驚いたような顔をした。

「あっ……すみません。なんだかすごく熱くて。もう少し涼んだら、服着ます」

さすがにだらしなかったかなと思って、慌てて言った。冷蔵庫から水を取り出していると――

「髪、乾かすから。おいで」

レイの声がいつものように言ってくれた。

まだ服は着ていなかったけれど、髪を乾かしてもらうことに慣れた僕は、何も考えずにレイの足の間にちょこんと座る。

そして、もたれるようにレイの体に寄りかかる。

この体勢、髪を乾かすにはちょっと不自然なんだけど……レイと体をくっつけていると、すごく安心するからやめられない。

体勢を直してほしいとも言われないから、いつもこの体勢でいる。
当たり前のように髪を乾かしてもらっているけど――今日は、レイの体温がいつもより熱い気がする。

あっ……違う。
僕の体温が、熱いんだ。
入浴剤の効果がまだ続いている感じ。ぼーっとしている僕に、レイが心配そうに声をかけてきた。

「大丈夫? のぼせた?」

レイの方にそっと顔を向けて、「ううん、大丈夫」そう言いながら、無意識にレイの唇を触っていた。

「どうした?」

そう聞かれて――僕は、レイにキスをした。

お風呂でされたキスのお返しのように、深く、ゆっくりと。レイは初めは驚いていたようだったけど、僕のキスに応えてくれた。

「んっ……ん……あっ……」

レイの手が、僕の胸元に降りてくる。
そして、もう片方の手は、もっと下へ。
「あっ、んんん……気持ちいい……ん……」レイの手が冷たくて、気持ちいい。

もっと触ってほしい。

「レイ……もっと……」

僕は、我慢できずにレイにお願いしていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)

子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ 喰われるなんて聞いてないんだが(?) 俺はただ、 いちご狩りに誘われただけだが。 なのに── 誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に なぜか俺が捕まって食われる展開に? ちょっと待てい。 意味がわからないんだが! いちご狩りから始まる ケンカップルいちゃらぶBL ※大人描写のある話はタイトルに『※』あり

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

処理中です...