【完結 R18版】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―

綾波絢斗

文字の大きさ
55 / 86

第55話 答え合わせ

しおりを挟む
昼下がりの陽射しが柔らかく差し込むラウンジで、タクミとダイチが用意してくれた軽いランチが並べられた。サンドイッチとグリーンサラダ、そして採れたて野菜のスープ。

「簡単なものしか用意できなくて、ごめんね」

そう言いながらもタクミの手際の良さと優しい笑顔が伝わってくる。
「すごく美味しそうです。でも、もっと早く来るつもりだったのに……お手伝いできなくてごめんなさい」
シュンとしながらアオは答えた。

「いや、無理でしょ……」ダイチが小さく呟いた。

アオの声は疲れを滲ませ、頬にはうっすらと熱の名残が残っている。誰がどう見ても明らかだった。想像してしまった人たちは、内心そっと目をそらした。

カナメは冷静な顔をしているが、リョクがそっと支えている。

ダイチは心の中で「どこまでしたらそうなるんだよ!?」という顔でリョクを見た。
目が合ったリョクは、「ここまでしたことある?」という目でダイチを見返している。

「僕も、我慢したくないな」
ダイチがタクミに伝えるが、タクミは苦笑しながら「仕事に支障が出るから」と静かに制止した。

*---------------

ひと通り食事が落ち着いた頃、タクミがそっと切り出した。
「……あの、ダイチから聞いたんですが。僕の番が誰なのか、わかったって。本当ですか?」

「正確には、タクミさんの番はダイチくんだよ」
レイはテーブルに肘を置き、淡々と告げた。

「「えっ!?」」
タクミとダイチの声が揃って裏返る。

「ふ……ふたりって、そうだったの……」
アオは何故かひとりだけ違う驚きをしていた。

「で」
淡々とレイが続ける。
「タクミさんとカナメ、そしてアオのもう1つの紋章の相手は同じ」

「「「…………は?」」」

「同じ人と番? そんなことあるんですか?」
「じゃ、この近くにその相手はいるってことですよね?」
タクミもダイチも混乱している。

「そういうことか……。確かに、心当たりはある」
カナメは腕を組んでふっと鼻で笑った。

「俺には何も心当たりが無いんだけど!?」
ダイチが叫ぶ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)

子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ 喰われるなんて聞いてないんだが(?) 俺はただ、 いちご狩りに誘われただけだが。 なのに── 誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に なぜか俺が捕まって食われる展開に? ちょっと待てい。 意味がわからないんだが! いちご狩りから始まる ケンカップルいちゃらぶBL ※大人描写のある話はタイトルに『※』あり

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

処理中です...