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第56話 答え合わせ2
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「事例そのものが稀すぎるから、仕方ない部分はあるかな」
混乱しているダイチとタクミに、レイはゆっくりと説明する。
「まず、相手の紋章は見つけることができない。そして紋章を渡した時、ムル側の感情と能力も作用する。ここにはいないアキトも、もうひとつ紋章が出る可能性は高い」
「あっ、そういうことか」
ようやくリョクが理解を示した。
「もう、カナメを取られるかと思った」とリョクがカナメに甘えるものの、
「気持ち的にはもう取られてるかもな」とカナメが涼しい顔で返し、
「順位、僕のほうが下なんだ」と拗ね出す。
「……そこ、いちゃつかないでください!」
完全に置いて行かれたダイチが叫んだ。
*---------------
その時——
ふわり、と風に乗って白銀の影が現れる。
セントウルフドッグ──シエル。
まずタクミの足元に行き、頬をぺろりと舐める。
それからゆっくりアオのもとへ近づき胸に頭を預けると、最後にすっとカナメの膝に顔を乗せ、じっと見上げた。
カナメはその頭を優しく撫でながら、静かに目を細める。
「これが正解だ」レイが言った。
「……え? し、シエルが……?」
タクミが戸惑いを隠せない。
「正確には『番』じゃない。『高位の使役獣』って言った方がわかりやすいかな」
レイは淡々と続ける。
「シエルは、気に入った相手にだけ紋章の片割れを渡す。その紋章は"守護"と"繋がり"の証でもある」
「じゃ、僕には番が決まっていたわけじゃなかったってこと?」
恐る恐る尋ねたタクミに、レイは穏やかに頷いた。
「そうだね。タクミさんの番はダイチだけだよ」
「よかったぁぁぁぁ……ッ!!」
堪えきれず、ダイチがタクミの身体に飛びつく。
タクミも照れ笑いを浮かべながら、その背を撫でた。
「シエルってすごいんだね~。僕に紋章くれたの、すごい嬉しい!」
わしゃわしゃと撫でるアオに、シエルは満足気に応える。
「昨日会ったばかりなのに、俺のこと気に入ってくれてありがとう」
カナメもシエルに向かって話しかけた。
「シエルは、ずっと前から僕のこと守ってくれてたんだね。」
タクミの声に、シエルは満足そうだ。
「タクミさんは紋章がひとつしか出ていなかったから、ずっと勘違いしてたんだね」
ダイチが抱きしめながらタクミに伝えた。
「何度も言うが、事例が少ないし、タクミさんが勘違いするのも無理はない。こういったことを相談する機関もないし」
レイは静かに伝えた。
「シエル。少し協力してほしい。いいか?」
シエルは、了承した返事をレイの手に顔を寄せた。
「タクミさん今度シエルを連れてくる時連絡してほしい。アキトも会いたがってるから。」
「わかりました。」
*---------------
「じゃ、僕たち帰ります」
アオがお礼を言う。
「シエルは、お店にも連れて行くから、その時は連絡するね」
タクミが言うと、
「俺にも連絡をください」とすかさずカナメが言った。
「もちろん! 昨日連絡先交換したもんね」
とダイチが伝えると、
「え……連絡先交換したの?」
とカナメに聞くも、カナメは返事をしない。
「さっ、帰るぞ」
レイの一言で車に向かう。
こうして、それぞれの答え合わせが終わった。
混乱しているダイチとタクミに、レイはゆっくりと説明する。
「まず、相手の紋章は見つけることができない。そして紋章を渡した時、ムル側の感情と能力も作用する。ここにはいないアキトも、もうひとつ紋章が出る可能性は高い」
「あっ、そういうことか」
ようやくリョクが理解を示した。
「もう、カナメを取られるかと思った」とリョクがカナメに甘えるものの、
「気持ち的にはもう取られてるかもな」とカナメが涼しい顔で返し、
「順位、僕のほうが下なんだ」と拗ね出す。
「……そこ、いちゃつかないでください!」
完全に置いて行かれたダイチが叫んだ。
*---------------
その時——
ふわり、と風に乗って白銀の影が現れる。
セントウルフドッグ──シエル。
まずタクミの足元に行き、頬をぺろりと舐める。
それからゆっくりアオのもとへ近づき胸に頭を預けると、最後にすっとカナメの膝に顔を乗せ、じっと見上げた。
カナメはその頭を優しく撫でながら、静かに目を細める。
「これが正解だ」レイが言った。
「……え? し、シエルが……?」
タクミが戸惑いを隠せない。
「正確には『番』じゃない。『高位の使役獣』って言った方がわかりやすいかな」
レイは淡々と続ける。
「シエルは、気に入った相手にだけ紋章の片割れを渡す。その紋章は"守護"と"繋がり"の証でもある」
「じゃ、僕には番が決まっていたわけじゃなかったってこと?」
恐る恐る尋ねたタクミに、レイは穏やかに頷いた。
「そうだね。タクミさんの番はダイチだけだよ」
「よかったぁぁぁぁ……ッ!!」
堪えきれず、ダイチがタクミの身体に飛びつく。
タクミも照れ笑いを浮かべながら、その背を撫でた。
「シエルってすごいんだね~。僕に紋章くれたの、すごい嬉しい!」
わしゃわしゃと撫でるアオに、シエルは満足気に応える。
「昨日会ったばかりなのに、俺のこと気に入ってくれてありがとう」
カナメもシエルに向かって話しかけた。
「シエルは、ずっと前から僕のこと守ってくれてたんだね。」
タクミの声に、シエルは満足そうだ。
「タクミさんは紋章がひとつしか出ていなかったから、ずっと勘違いしてたんだね」
ダイチが抱きしめながらタクミに伝えた。
「何度も言うが、事例が少ないし、タクミさんが勘違いするのも無理はない。こういったことを相談する機関もないし」
レイは静かに伝えた。
「シエル。少し協力してほしい。いいか?」
シエルは、了承した返事をレイの手に顔を寄せた。
「タクミさん今度シエルを連れてくる時連絡してほしい。アキトも会いたがってるから。」
「わかりました。」
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「じゃ、僕たち帰ります」
アオがお礼を言う。
「シエルは、お店にも連れて行くから、その時は連絡するね」
タクミが言うと、
「俺にも連絡をください」とすかさずカナメが言った。
「もちろん! 昨日連絡先交換したもんね」
とダイチが伝えると、
「え……連絡先交換したの?」
とカナメに聞くも、カナメは返事をしない。
「さっ、帰るぞ」
レイの一言で車に向かう。
こうして、それぞれの答え合わせが終わった。
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