勇者と魔王、選ぶならどっち?

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第二章 勇者のスローライフ??

魔剣の女神

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 何だろう、柔らかいものに包まれている感じがする。
 触るとフヨフヨして気持ちいい……もう少しこのままでいたいなぁ。
 でも、私の希望って叶う事が少ないんだよね、今もこうしてこの柔らかさに包まれていたいのに、だんだん遠ざかって行って……。

「ミカゲさん、目を覚まされましたか?」
 私がゆっくり目を開けると、目の前には心配そうに私を覗き込むマリアちゃんの顔があった。
「う……ん……ここは?」
「よかったぁ!意識が戻らないから心配してたんですよっ!」
 そう言ってマリアちゃんは私をギュっと抱きしめる。
 顔がマリアちゃんの豊満な胸に押し潰される……あぁ、さっきの柔らかいものってこれかぁ。
 
 私が魔力枯渇で意識を失った後、この仮設テントに運び込まれたらしい。 
 気を失っていた時間は大体3時間ぐらいらしいんだけど、その間マリアちゃんは私をずっと抱きかかえて回復魔法を掛けていてくれたんだって。
 回復魔法は患部と身体の一部を接触させると効果が高くなるんだけど、今回の私の場合、特にどこか怪我をしているわけじゃないので、マリアちゃんは抱きかかえる事で接触面を多くしていたって事なんだけど、そもそも気を失った理由が魔力枯渇なんだから、回復魔法はあんまり意味を成さないんだけどね。
 まぁ、柔らかなマリアちゃんの身体に包まれたいたせいで、あのような夢を見てたわけなんだけど……。

「ま、マリアちゃん、苦しぃ……息が出来ないよぉ。」
 私はマリアちゃん胸に溺れ窒息させられそうになりながらジタバタともがく。
 たった5㎝でここまでの凶器になるなんて……たった5㎝なのにぃ……。

「あ、ゴメンナサイ、つい……。でも、ミカゲさんこういうのお好きですよね?」
「ちょ、ちょっと、誰がそんなこと言ったのよっ!」
 解放してくれたのはいいけど、私に対する風評被害が大きすぎる。
「だって、いつもミュウさんやクミンさんの胸ばかり……ハッ、ひょっとして大きい胸はお嫌いとか!?でもでも、確かにちょっと成長して大きくなりましたけど、胸の大小に貴賓はありませんのよ!」
「ゴメン、何言ってるか分かんない。」
 いきなり胸について語り出すマリアちゃん……っていうか、また大きくなってたんだ……へぇ……。
 私は決して超える事の出来ない格差社会というのを思い知らされた気がした。

「ミカ姉!良かったぁ、目が覚めたんだね!」
「ミカゲ、気分はどう?……っていうかマリアは何言ってんだ?」
 マリアちゃんが胸の大小についての考察を延々と述べていると、知らせを聞いたミュウとクーちゃんがテントの中に入ってくる。
「ウン、心配かけてゴメンね。あれから何かあった?」
「まぁ、色々話し合いたいことはあるけどね。」
「ミカ姉にはちょっとショックな事もあるかなぁ?」
 ちょっと困ったように笑うクーちゃん。
「ショックな事って……被害が大きいの?」
「あ、いや、そういう事じゃなくて、その……。」
 ミュウが困ったように視線をさまよわせる。
「大した事じゃないですよ、ミカゲさんの伝説に新たな一説が書き加えられただけですから。」
 挙動不審な二人に反して、おっとりとした声で誇らしげに言うマリアちゃん。
「えっと、どういうこと?」
 私はミュウに視線を向ける。
「あー、その、何だ……簡単に言えば「バニッシャー」の名が更に広まったというか……。」
「なに、それっ!酷いよぉ。」
「ミカ姉、外見ればわかるから。」
 憤慨する私を宥めながら外へ案内してくれるクーちゃん。
 クーちゃんに手を引かれて外に出た私の目に映ったのは……街中にぽっかりと広がる更地だった。
 ウン、確かに使ったのは消滅魔法だけどね……。

「そもそも、あの魔法は『穢れ』を浄化する魔法なんだから、更地になるって事はそれだけ穢れていたって事で、私は悪くないわよっ!」
 取りあえず言い訳してみるけど、誰も同意してくれない。
 まぁ、私自身説得力ないわーと思っているから仕方が無いのかもしれない。

「……疲れたぁ、帰ろ?」
 やっちゃったことはともかくとして、かなり疲れた事に間違いは無く、今も立っているのが少し辛かったりするので、皆にそう呼び掛ける。
 ここの後始末の事とか、クーちゃんの変身の事とか色々気になる事はあるけど、お家に帰ってからでもいいでしょ?
 私がそう目で訴えていると、ミュウがやれやれと言った感じで頷く。
「じゃぁ、私は色々後始末の報告してくるから、門のところで集合ね。」
 ミュウはそう言って、向こうで何やら話をしている人たちの方へ向かっていった。
「では、私は孤児院に挨拶をしてから参りますので、クミンさん、ミカゲさんの事をよろしくお願いします。」
 マリアちゃんは、軽く頭を下げると孤児院にある方向へと歩き出していく。

「じゃぁ、ミカ姉、行こっか?」
「そうだね。」 
 クーちゃんが差し出した手を私は軽く握って答える。 
 クーちゃんの手は相変わらず柔らかくて小さかった。

 ◇

「はぁ、ホント疲れたね。」
 ミュウが大きく息を吐いてソファーにもたれかかる。
「細々としたの、全部任せちゃってごめんね。」
 私はそう言いながらミュウの前にハーブティを置く。
 疲労回復効果があるオリジナルブレンドで、ミュウの好みに合わせてあるから、きっと喜んでくれるはず。
 ミュウは、ふ―、ふーと冷ましながらゆっくり口を付ける。
 一口飲んだ時、予想通りミュウの顔が綻ぶ。
 気に入ってくれたみたいでよかったよ。
 私はそう思いながら自分のハーブティに口を付けた。

「結局どういう事になりましたの?」
 一息ついたところでマリアちゃんが聞いてくる。
「んー、その事で、明日領主の館に呼ばれているよ。」
「えー、面倒。」
 私は思わずそう言った。
「面倒かもしれないけど、孤児院の事や不正の事はっきりさせないといけないだろ?」
「あ、そうだった。……でも、今頃不正の証拠隠滅してるんじゃないの?」
「どうだろうね、一応ゲーマルク子爵の証拠は押さえてあるけど、これだけじゃぁ、領主が関与している証拠にはならないしね。そもそも、あそこまで大事になった時点で、こっそり情報収集とかは無理だから、後は直接聞くしかないだろ?」
「そっかぁ……動かぬ証拠ってやつを突きつけて謝らせたかったんだけどねぇ……。」

「ちょっと、待ってよ。何でお姉ちゃん達は領主様が悪者前提で話をしてるの?」
 クーちゃんが「わけわからないよー」というような表情で会話に加わる。
「だって、領主が黒幕でしょ?」
「そうなの?」
 私の言葉を聞いて、クーちゃんはミュウの方を見る。
「んー、分からないけど、その可能性もあるかな?」
「でも、あの怪物がそう言ってたんだよ?領主の命令でやった、って。」
「ねぇ、ミカ姉は悪人の言葉をそのまま信じるの?前に『男の人……特に悪い人は嘘しか言わないから信じちゃダメ』って言ってなかった?」
 …………そう言えばそんな事言った気もする。
「その、えーと子爵さんの言葉は信じられるの?」
「そうですね、本当の事なんか喋った事の無いと言う様なクズでしたから、信じられるかというと疑問が残りますわね。」
 マリアちゃんがクーちゃんに応える。

「でも、でもでも……。」
「まぁ、領主が黒幕じゃなかったにしても、部下のしたことに1年以上も気付いていないんだから管理責任が問われるよね。」
 口籠る私を見かねたのかミュウが助け舟を出してくれる。
「そう、それよ!管理責任!明日は泣いて謝るまで追求してあげるわ。」
「「「はぁ……。」」」
 私の言葉に三人が揃ってため息を吐く。
「まぁ、ほどほどにね。」
 ミュウが呆れた様な目で見てくるけど……解せないわ。

「まぁ、それはそうとして、クーちゃん?」
 領主の剣は置いといて、私は気になってた事をクーちゃんに訊ねる。
アレ・・は何なのかな?説明してくれる?」
「あ、えーと、あはは……。」
 クーちゃんが困ったような顔をしながら、剣をテーブルの上に置く。

「えーとね、私が力が欲しいって願ったらこの件から声が聞こえてきた気がしたの。」
 私はクーちゃんが置いた剣を見る。
 私がクーちゃんに護身用として渡した剣だ。
 ターミナルを見つけた時に発見した魔剣だけど、持ち主のイメージによって刀身の長さが変わったり形状が変わる機能があるだけで、他には特に変わった事は無い筈なんだけどね。

「それでね、何か暖かいものが私の中に流れ込んできたと思ったら、不意に頭の中に言葉が浮かんで、その言葉を唱えたら、あんな感じになって……。」
「ねぇ、クーちゃん、変身した時ってどんな感じ?」
「どんなって言われても……ただ、私のイメージしたように体が動いて、時々私が考える前に体が動いて……なんていうのかな、こう「理想の剣士になった私」っていうのがいちばんしっくりくる。」
「そうなんだ。」
 私はしばらく考える……多分レフィーアと同じで、クーちゃんの中の潜在能力を引き出しているんだろう。

「ミカ姉、大丈夫?」
 考えこみ、黙り込んでしまった私を、心配そうな目で覗き込むクーちゃん。
「あ、うん、大丈夫だよ。……ねぇ、クーちゃん、今も変身できる?」
「それが出来ないの。」
 そう言ってクーちゃんは剣を握り眼を閉じて集中する。
「アフェクション!」
 クーちゃんがキーワードを唱えるけど、変化はなかった。
「こんな感じなの。あれから何度か試したけど全然反応が無くて……お試しとか何とかって言ってたから1回限りだったのかなぁ?」
 クーちゃんが淋しそうに言いながら剣を置く。

「うーん、ちょっと待ってね、……アイちゃんいる?」
『イエス、マム。何カ御用デスカ?』
「エストリーファについての情報が欲しいの。」
『検索……エストレフィーア……了。検索結果ヲ読ミ上ゲマスカ?」
「ウンお願い。」
『エストレフィーア……認識番号AG003Sエストレフィーア……通称女神ユニットNo.3……ミカゲノ権限デ開示デキル情報ハココマデデス。』
 それっきりアイちゃんは黙り込み何の反応も示さなくなる。

「どういう事、よくわからないのだけれど?」
 ミュウが私に聞いて来るけど、私だってわからないわよ。
 私はクーちゃんの剣を取り「アフェクション」と何気なく呟いた。
 すると、いきなり県が光を発し形状が変わり出す。
「なに、これっ!」
「あの時と同じ……。」

(ちょ、ちょっと、何するのよ、いいから早く解除しなさい!)
 突然剣から聞こえた声に驚いて思わず「解除」と呟いてしまった。
 溢れる光は収まったものの、形状はそのままの剣を握ったまま、私は問いかけてみる。
「今のはエストリーファ?どういう事が説明して。」
 しかし、剣からは何の反応もない。
 しばらく待ってみたけど、動くこともしなければ話しかけてくることもなく、ただの剣にしか見えない。
「ねぇ、クーちゃん、新しい剣あげるから、これ壊してもいいかなぁ?」
「えっ、あ、あぁ、うん、いいんじゃないかなぁ?」
 クーちゃんの許可を得た私は、エストリーファの剣を床に突き刺し、私の剣を抜く。
 私が刀身に魔力を込めていくと、私の持つ剣は光り輝いていく。
「これくらい魔力を籠めれば簡単に折れるよね。」
 私はそう言って剣を振りかぶる。
(ま、待って、やめて!説明するからぁ、その物騒な物仕舞ってよ!)
 今にも振り下ろそうとした剣を私は止める。

(まったく、何考えてるのよ。それにクミンと言ったかしら?)
「えっ、私!?」
(あなたもあなたよっ、自分の大事な剣をそう簡単に人にあげないのっ!)
「でも……元々ミカ姉のモノだし……。」
(それでもっ!あなたはこの剣の主だってことを自覚しなさいっ!)
「あ、はい、ゴメンナサイ。」
(分かればいいの……ヒィッ!)
「これ以上クーちゃん苛めるなら、たたっ斬るわよ!」
 私がエストリーファの剣に自分の剣の刃を突き立ててそう言うと、エストリーファは、ゴメンナサイ、ゴメンナサイと謝ってくる。


(それで何が聞きたいのよ。)
 なんとなく不貞腐れたような感じでエストリーファがそう言う。
「うーん、全部?」
(ざっくりとし過ぎでしょ!それに禁則事項に引っかかることまでは話せないわよ!)
「じゃぁ、取りあえず、さっきの……私でもあなたの力が使えるの?後、何で止めたの?」(私達を使うには色々な条件があるけど、結論から言えば、あなたなら使える。だけど、レフィーアの加護を受けたままの状態で私の力を引き出そうとすると、反発して最悪暴発するわ。だから止めたの。)
「あ、そっか、レフィーアの……ってレフィーアを知ってるの?」
(知ってるわよ……ただこれ以上は禁則事項に引っかかるから質問しないで。)
「ウン、分かった。それであなたはクーちゃんを主と認めたって事でいいのかな?」

(……そうね、このまま放置されるよりは面白いかもね……クミンこっちへ来て。)
「えっ、あ、はい……。」
(あなたの血を、柄の宝石に押し付けて。)
 クーちゃんは言われるままに、親指を薄く切り、滲んだ血を柄の宝石に押し付ける。
 宝石に付いた血が薄く広がり光となって剣全体を包み込む。
(これで契約終了よ。あなたはこの剣の主となった。あなたの許可が無い限り他の人がこの剣の本当の力を使う事は出来ないわ。)
「うん、分かる。身体の奥から力が湧いてくる感じがするよ。」
 無事契約が済んだみたい。
 エストリーファは力を司り、クーちゃんの潜在能力を底上げる事が出来るらしい。
 だから、クーちゃんがこれから修行して、本来の技術や力を付ければ付けるほど変身後の力も上がるんだって。

 他にも、今のクーちゃんでは魔力が足りずにエストリーファの剣を使いこなすのは難しいらしいので、しばらくは魔力を充填した魔石を補助に使った方がいい事、エストリーファの様な力を宿したアイテムが他にもある可能性がある事、レフィーアを含めた女神については何も答えられない事など等、様々な事をエストリーファから聞きだしたけど、結構「禁則事項」に引っかかる事が多くて、余り有意義な情報を得る事は出来なかった。

「えへっ、これで私もお姉ちゃん達について行けるね。」
 エストリーファの剣を抱えたクーちゃんが嬉しそうに言う。
「なんか複雑……。」
 クーちゃんが身を守る力を得たのは嬉しいけど、だからと言って戦場に連れ出すって言うのも……ねぇ?

「いいのっ、もう私を置いて行かせないから、絶対ついていくんだから、お姉ちゃん達は私が守るのっ!」
「あんまり気張らなく、無理のない範囲でね。」
 ミュウがそんなクーちゃんの頭を撫でる。
「ま、仕方ないかぁ。明日から一緒に訓練だよ。」
 私がそう言うと、クーちゃんは満面の笑みで飛びついてきた。
「うん、私が絶対守るからねっ!」

 あまり無理はさせないように私も頑張らないとね。
 クーちゃんを抱きしめながら私はひそかにそう決意するのだった。 
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