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サキュバス?……とうとうR18 展開がっ!

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「これでいいか?……じゃぁスイッチを入れるぞ?」

ロリ女神ちゃんが姿を現してから1週間、俺達は屋敷の地下の祭壇前に集まっていた。

……そう、屋敷だ。

ロリ女神ちゃんの残したメモには、ダンジョンコアを起動させるためには、ロリ女神ちゃんを祭る祭壇が必要とのことだった。

なんでも、起動源になるのが、ロリ女神ちゃんの神力と言う事で、それを蓄えるためにはロリ女神ちゃんへの信仰心が必要とのこと。
ロリ女神ちゃんへの信仰心がロリ女神ちゃんの神力に変換されるという事で、信仰心はいくらあっても足りないのだそうだ。

それらを効率的に集めるためには祭壇が必要であり、祀り、祈りを捧げる場が必要とのことだった。

……そして、ご丁寧にも、それらを作り整えるための設計図や必要なギフトなどの詳細も記されていた。

つまり、そのギフトを得て、この通りの場を作れ、という指示に他ならない。

結局、俺は指示通りにギフトを得ると、村の中央の広場に、ロリ女神ちゃんの神像を作り、教会を建てる。

これらは普通であれば何か月もかかる公共事業の筈なのだが、女神ちゃんのギフト『天地創造クリエイト』の魔法で一夜にして出来上がった。
……ゴッソリと魔力を持っていかれたが。

しかし、このクリエイト系の魔法は、中々に使い勝手がよく、ついでに色々なものを作ってしまった。

この屋敷もその一つだったりする。

……いや、レイナたちが家に来た時から、引っ越しは考えてはいたんだよ。
流石にあのベット一つで5人が寝るのに無理があるから。
しかも、毎晩縛られていては、疲れもとれないしね。

で、丁度いい機会だから、クリエイト魔法で屋敷を作ったという訳だ。

ダンジョンコアを設置する祭壇も作る必要もあったから、ついでという建前もあったしね。

尚、俺が屋敷を建てることについて、村人達からの反対は出ず、逆に大きな屋敷を作る様にと推奨されたぐらいだ。

なんでも、村を救った英雄にして村長が、村の中で一番小さい家に住んでいるのは、外聞が悪いとのことだった。

……まぁ、反対じゃなければいいんだけどね。

そして、色々な事が終わった今日、ようやくダンジョンコアを作動させることが出来るのである。

ダンジョンコアが作動すれば、ダンジョンをある程度コントロールすることが出来る。

ダンジョンの地形が変わったり、通路が変わるのを無くすことは出来ないが、その変化の度合いを調整することは出来る。

階層に出るモンスターのランクを制限することも出来る。

他に、かなりの神力を使うが、お宝を精製することも可能だったりするのだ。

つまり、このダンジョンコアをうまく使えば、レベル上げも容易になるという事だ。

しかも、ロリ女神ちゃんの言っていたモンスターも、このダンジョンに送り込まれることになるので、溜め置かず、定期的に掃討していけば、村への危険がなく、ムリなく駆除できるはずだ。

……あまりため込むとスタンピードが起きるので、それなりの頻度で掃討していかなければならないが、冒険者ギルドとの話がまとまれば、それなりの腕を持つ冒険者たちもやってくるので、彼らに掃討を任せるのも可能だろう。

となれば、それまでの間に俺達がやることは、ダンジョンの探索に決まっている。

今度こそ、自分たちのレベルに合わせて……と意気込むのは仕方がない。

この時の為に、俺達は毎朝毎晩、ロリ女神ちゃまに祈りを捧げていたのだから。

因みに広場に設置してあるロリ女神ちゃまの像が受けた信仰心は、この祭壇に流れ込んでくる。

盗賊に襲われた時、ロリ女神ちゃまの御力で、マーニャが九死に一生を得た事は村人の殆どが目撃しているため、村人達のロリ女神ちゃまに対する信仰心はかなり高い。

私設のロリ女神ちゃまを崇める団体までできてたりもする。

冗談半分に、ロリ女神ちゃまのフィギュア(セーラ服、ミニスカギリギリVer.)を作ってやったら、いつの間にか御神体になっていた。

……ウン、どこの世界にも業の深い人間は居るという事だな。

……っと、それより。

俺は水晶玉を真ん中に設置すると、徐にスイッチを入れる。

ピカァーっと光を放った後、水晶玉の横に設置されたモニターに文字が流れ出す。

どうやら初期化中らしい。

暫く待つと、準備完了の文字が出て、その下に現在制御可能な内容が記される。

設置したばかりで、新緑が足りず出来ることは少ないが、俺はとりあえず、階層ごとのモンスターレベルを変更する。

これによって5階層までに出て来るモンスターはD-までに制限された。

そして、5階層のボスはD+。ボスを倒せるようになるまで、じっくりと力をつけていく分には丁度いいバランスだと思う。

「カス様ぁ、お宝は出せにゃいのかにゃぁ?」

マーニャが甘えた声で言ってくる。

ご希望に添えてやりたいが、お宝を意図的に出せるようにするには少しだけポイントが足りない。

「うーん、残ったポイントを貯めておいて、次の機会まで待つしかないな。」

俺はマーニャにそう答えながら、制御を終了しようとしたとき、ある文字に目が留まる。

『サキュバス』

……サキュバスと言えば、アレだよな?

R18のエッチな魔物代表、サキュバスさん。

俺は、目にもとまらぬ速さで、制御盤を操作する。

結果として、ポイントの残りが空になったが後悔はしていない。

この感謝の気持ちをロリ女神ちゃんに捧げれば、ポイントなんてあっという間に溜まるに違いない。

「さぁ、ダンジョンに行こうか!」

そう言う俺を、何故か女の子達は冷ややかな目で見るのだった。



「楽しいダンジョン探索だぞ?なんでそんな顔してるんだ?」

俺はダンジョンの扉のまでで三人娘に声を掛ける。

みんなブスッとした顔をしているからだ。

「カズトさんなんて知らない。」

「甲斐性なしのくせに。」

「自分の胸に聞くんだにゃぁ。」

しかし、返ってきたのは、これ以上ないぐらいの非友好的な言葉。

……まぁいい。

俺は寛大な心で許すことにする。

そう、俺の目的はサキュバスを捕らえること。

その壮大な目的の前には、小娘共の機嫌など、どうでもいいのさ。

『そうだそうだ。サキュバスだぜ、エッチぃ姿を見て楽しむもよし、エッチぃ行為を体験するもよしっ!捕らえてしまえば、相手はお前の言いなりだぜ。』

悪魔君が盛大に騒ぎ立てる。

そうだ、その通り。

俺はその為に、今日のギフトは『魔物調教モンスターテイマー』を選んである。

この力を使って、サキュバスを俺のモノにするのだぁ!

わっはっはっはっは……と、高笑いする俺を、ナメクジを見るような目で見る三人娘。

……ちょっと待て、俺にも言い分はあるんだ。

俺はこの世界でエッチできると期待していたんだよ。

だけど、確実にエッチできる筈の奴隷は存在せず、近い存在の就労者は、エッチできる子は金貨三十枚と高値……これが「高値の花」かとうまい言葉が出てしまうぐらいだ。

因みに全財産はたいて購入したミィナは、膝枕までしかさせてくれないし……まぁ、膝枕もいいものだが。

そして、降ってわいた嫁三人……そう、キミたちの事だよ。

嫁だというのに手を出せない辛さが分かるかね?

……まぁ、アイナとマーニャは手を出してもいいらしいけど、レイナの後じゃないとダメらしい。

そして、当のレイナは、拒んでいる……。

つまりだよ、美少女4人と一緒に暮らしているのに、手が出せない辛さ……そこに降ってわいたサキュバスの存在。

しかもなぜか一人でダンジョンの中を彷徨っている。これは捕らえて好きにしていいという、ロリ女神ちゃんからのご褒美に違いないんだよっ!

つまり、女神様の意向であり、ソレに逆らうなど愚の骨頂。

女神様の為にもとらえてペロペロするのが正しい行いなんだよっ!

……俺の、その魂の叫びと主張は、三人娘には受け入れられず、ナメクジを見るような目がますますひどくなるだけだった。


……いいよ、もう。

この悲しみはサキュバスちゃんに癒してもらおうと思いながら、ダンジョンの扉を開くのだった。
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