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街
しおりを挟む……………森を彷徨い、ようやく森を抜けると目の前には大きな壁があった。
「随分とでかい壁だなぁ~」
「そうですね。でも壁沿いに歩けば人に会えますよ!もうゴブリンとか熊とか猪とかうんざりです!」
壁沿いに歩くと先に行列している人が20~30人いた。
「人!!人ですよ。師匠!」
久しぶりの人に大興奮の犬塚は何処か散歩する前の散歩大好きわんちゃんに見えた。
「はいはい。落ち着け、今散歩に連れってやるから」
「散歩?何に言ってるんですか?」
思わず飼っていた犬を思い出し、つい言葉が出てしまった。
「ん、間違えた。行くよ、犬塚」
「はい!?」
私は混乱している犬塚を尻目に人がいる方へとあるきだした。
「…………止まれ!そこの二人!街に入りたいのならこの列の最後に並べ!もし身分証がないのならこの少し先の青い門の方へ行ってくれ!冒険者なら緑の門だ!」
……この白い門は身分証ありきの人が並ぶ門なのか…素直に青い門の方に行こう
行列を誘導している騎士っぽい人に頭を下げつつ青い門の方へと歩いた。
青い門の方は人が居らず門の中へと進む
「……こんにちは~、誰かいませんか?」
門の中にも人が居らず、先に進む訳にもいかず声をかけ暫く待つと奥から騎士の格好をしてるけど呑んだくれ感たっぷりの男が出てきた。
「あぁ~、何だよ。人がいい気分で飲んでたのによ~」
ボリボリと頭を掻きながら出てきた。
「あ、あの~、街に入りたいのですけど僕達田舎から来たもので身分証がないんです」
犬塚が恐る恐る訪ねると男は犬塚を睨みつけ、すぐさま目を見開き顔を赤く染めた。
「………は!失礼しました。お嬢さん。自分はこの街、商業都市モウカの第3騎士団団長、ウォッカと言います。以後、お見知りおきを」
騎士の人は犬塚の前で片足を床につけ、犬塚の手を取り見上げた。
そう、御伽噺の王子が姫に求婚する時にする格好で
「え?あ、あのー、街に入りたいんですけど~」
「おぉ、そうでしたね。ささ、こちらにお座りください」
………こいつも犬塚の可愛さにやられたか……
犬塚と騎士の人のやり取りに呆れつつ、私は犬塚の後ろに付いた。
「師匠?座らないんですか?」
「あのね、椅子は一つでしょう」
「では、身分証を作るにあたっての説明をします。今、この場で作れるのは仮の身分証です。街に入って3日以内に次のどれかのギルドで本登録してください。まず、この門を出てまっすぐ歩き中央付近にある商業ギルド、門を出て左にある大きい家が冒険者ギルド、右にある大きい家が製造ギルドです。
本登録したら仮の身分証は返してください。
次に仮の身分証を作成するにあたって、多少のお金が必要です。
このお金は仮の身分証返却の際、お返ししますので安心してください」
ニコニコと犬塚に向かって話す騎士の人。
騎士の人の目線にタジタジになりながらも説明を聞く犬塚。
見ていて面白いけど一つ気になることができたので質問する。
「すみません。私達は田舎から出てきたのでお金の価値を知りません。後、この場で何かと交換はできますか?」
「ん?何だ?あんた、割り込みは禁止だ」
「あの!僕達二人で来たんです。それに僕も同じ事聞きたいです」
邪魔された騎士の人は私に対してムッとした表情をするが犬塚の一言でまたベラベラと喋り出した。
「お答えします!…まずお金の価値から!」
そう言って懐から大きめの袋を取り出しコインを並べ始めた。
「まず、これが………」
…………ざっくりと説明すると
現代と同じ銅貨が10円、サイズ的にも同じくらい
10円銅貨より一回り大きく真ん中に穴が空いているのが100円、大銅貨
サイズ的には100円銅貨と同じで銀貨なのが1000円
サイズ的には10円銅貨で金貨なのが10000円
その上もあるが騎士の人は持ってないので口頭だったけど、大金貨、10万円でサイズ的には大銅貨で女性の絵が彫られてるらしい
白金貨、大金貨の様に女性の絵が彫られていてい色が白銀だそうです。
こちら100万円!
黒金貨、これは世界を救ったとされる英雄、ユロガルの絵が彫られてるらしい。
こちら1億!!!
もっとわかりやすくだとこう
銅貨………10円
大銅貨……100円
銀貨………1000円
金貨………1万円
大金貨……10万円
白金貨……100万円
黒金貨……1億
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