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第2章 建国
第1話 カール・プロイセ
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ディルクは、ロックの依頼からプロイセ商会の放蕩息子カール・プロイセについて調べ始める。カールの放蕩ぶりは街では有名である。
以前、プロイセ商会がつぶれかけた時、カールが動いてプロイセ商会を救ったことはあまり知られていなかったが、ディルクは覚えていた。
プロイセ商会は小麦を買い付けて王城に納品する仕事をしていたが、ワーズ商会が高値で小麦を買い集めて小麦の値段が高騰して、庶民に買えない者になるどころか、プロイセ商会も必要量が買い付けることが出来なくなる。カールの父親は仕方なくワーズ商会から高利で小麦を借りることにする。
しかし、ワーズ商会には小麦を高騰させるほど資金力は無いはずだった。カールは、ワーズ商会が街に金貨を入れる時の税を払わす密輸していたことを暴き、騎士団に証拠を示すことでワーズ商会はつぶれてしまう。
カールは手柄を立てたことで報奨金をもらうことになるが、小麦で払うことを要求してプロイセン商会に必要量の小麦を手に入れさせたのだ。
ディルクはカールの遊び友達などに彼のことを聞いて回って調べる。するとカールはかなり幅広い知識の持ち主だをわかる。
それは、商人の域を超えていた。カールの仲間は、彼の頭脳の力で頭が上がらなかった。彼らは困ったことをカールに解決してもらっていた。
ディルクが1人で食堂に入り食事を始めると、テーブルの向かいの席に長髪の派手な柄の服を着た男が座る。顔を見ると女たちが騒ぎ出しそうな整った顔をしている。
ディルクはこの時を待っていた。彼はカールである。ディルクが聞いて回っているのでカール自らが出てきたのだ。
「こんばんわ。お待ちしていましたよ。」「私があなたの所に行くことを予想していたのですか。」
「ええ、わざと分かるように聞き回っていました。」「それでこの遊び人から何かわかりましたか。」
「カールさんの才覚を眠らせておくのはもったいないと思いましたよ。」「私には才覚などありません。」
「わしは、ロック様の作る国にあなたがぜひ必要だと思っています。」「勇者ロックですか。バシュラール王家に対する仕打ちは勇者失格ですな。」
「ロック様はこの国に必要な人ですよ。立派な勇者です。」「魔王の間違いではありませんか。人外のものをはべらせて、勇者などとは言えません。」
「魔王ロック様の作る国には興味ありますかな。」「私を退屈させないのなら、まあ今日はここまでにしましょう。」
朝食の時、ディルクはロックに話しかける。
「わしは、面白い人物を見つけました。一度会ってみませんか。」「何をしている人かな。」
「遊び人です。」「遊び人の金さんかー」
「何か言いましたか。」「いや、独り言です。どうやって食べているの。この国は遊んでいて生きられるほど豊かではないよ。」
「彼はプロイセ商会の息子でして、父親は彼に返せないほどの恩があるんです。」「それは面白いね。会ってみたいね。」
「では、夕食をご一緒していただきます。」「我も行きたいがだめか。」
「リース様、今回は我慢してください。」「仕方がない。お前様にベットでみやげ話を聞くわ。」
夕方、ロックとディルクは食堂に入り、デーブル席に横並びで座る。そして料理を注文する。しばらくすると、カールがロックの前の席に座る。
「これが、勇者ロックですか。平凡だなー」「君は随分派手だね。」
「これを着こなしての遊び人ですよ。」「そうか聞いた通り遊び人なんだ。」
「あなたのしていることに比べれば、私は善人ですよ。」「確かに、僕は多くの命を奪っている。」
「分かっていて、やめないのですか。」「僕は、リースと静かに暮らせればいいのだけど、許されないらしいよ。」
「それで、魔王ロックが務まると思っているのですか。」「どうして、魔王だと・・・」
「アンネリースが魔王をやめて、あんたと一緒になった。そうするとバシュラール王国は空白地になる。代わりに誰か魔王にならないと他の魔王が空白地を我が物にしようとする。」
ロックの顔つきが変わる。
「なぜ、知っている。君の名前を聞いていなかったな。」「カール・プロイセ、父はプロイセ商会を経営している。」
「カール、君は父親に恩を売っているそうだね。」「昔の話です。私はこの世界を知っているだけです。」
「全能の神になったつもりか。」「この世界は7人の魔王によって支配されている。」
「それはリースに聞いて知っている。」「あんたは他の魔王たちと渡り合うことになるんだぞ。」
「確かにその通りだ。」「やって行けるのか。」
「訓練は積んでいるよ。国王になる覚悟もできている。」「足りないな。」
「う~ん、考えてみるよ。」「宿題だな。」
店を出るとディルクがカールのことを怒っている。
「カールめ、頭がいいと思って、ロック様に無礼な。」「あれでいいよ。」
「そうですが・・・」「僕はカールに試されているんだ。」
王城に帰るとリースが待っていた。リースは、ロックを寝室に連れて行く。リースは服を脱ぐとベットに入る。そして掛け布団から目を出して訴える。「はやくー」
ロックはリースに抗えず、服を脱いでベットに入る。リースがロックに言う。
「お話しする。それとも、わ・た。し」
ロックは思わずリースを抱きしめる。かわいいよーリース。2人は口づけしてベットに潜り込む。ロックとリースが満足すると抱き合ったまま話を始める。
「カールはこの世界を7人の魔王が支配していることを知っていたよ。」「ほう、珍しいな人間は自分の国のことや生活のことしか考えない者だが世界を見ているのですか。」
「僕は魔王として足りていないそうだ。」「お前様は訓練をこなして魔王として十分な実力を持っています。」
「僕は強くないよ。」「悪い癖ですよ。自分を正しく評価して強さを知り、戦える相手か、勝てない相手か見極めは重要になります。」
「一度、自分の力を試してみたいな。」「今度、我と戦いましょう。」
「リースにケガをさせられないよ。」「お前様にそんな余裕があるのですか。」
「う~ん、ないな。」「それでよいのです。」
「魔王になる覚悟はできているよ。」「自分んで望んでいますか。」
「担ぎ上げられているからかな。」「そこです。お前様は欲が無いのです。他の魔王を従えるくらいの欲があっても良いのですよ。」
ロックは考える。すでにリースと暮らしているため、満たされている。後はもう少し静かだと良いのだ。それが「魔王になって他の魔王と領地の取り合いをする」ロックにとって余分である。
以前、プロイセ商会がつぶれかけた時、カールが動いてプロイセ商会を救ったことはあまり知られていなかったが、ディルクは覚えていた。
プロイセ商会は小麦を買い付けて王城に納品する仕事をしていたが、ワーズ商会が高値で小麦を買い集めて小麦の値段が高騰して、庶民に買えない者になるどころか、プロイセ商会も必要量が買い付けることが出来なくなる。カールの父親は仕方なくワーズ商会から高利で小麦を借りることにする。
しかし、ワーズ商会には小麦を高騰させるほど資金力は無いはずだった。カールは、ワーズ商会が街に金貨を入れる時の税を払わす密輸していたことを暴き、騎士団に証拠を示すことでワーズ商会はつぶれてしまう。
カールは手柄を立てたことで報奨金をもらうことになるが、小麦で払うことを要求してプロイセン商会に必要量の小麦を手に入れさせたのだ。
ディルクはカールの遊び友達などに彼のことを聞いて回って調べる。するとカールはかなり幅広い知識の持ち主だをわかる。
それは、商人の域を超えていた。カールの仲間は、彼の頭脳の力で頭が上がらなかった。彼らは困ったことをカールに解決してもらっていた。
ディルクが1人で食堂に入り食事を始めると、テーブルの向かいの席に長髪の派手な柄の服を着た男が座る。顔を見ると女たちが騒ぎ出しそうな整った顔をしている。
ディルクはこの時を待っていた。彼はカールである。ディルクが聞いて回っているのでカール自らが出てきたのだ。
「こんばんわ。お待ちしていましたよ。」「私があなたの所に行くことを予想していたのですか。」
「ええ、わざと分かるように聞き回っていました。」「それでこの遊び人から何かわかりましたか。」
「カールさんの才覚を眠らせておくのはもったいないと思いましたよ。」「私には才覚などありません。」
「わしは、ロック様の作る国にあなたがぜひ必要だと思っています。」「勇者ロックですか。バシュラール王家に対する仕打ちは勇者失格ですな。」
「ロック様はこの国に必要な人ですよ。立派な勇者です。」「魔王の間違いではありませんか。人外のものをはべらせて、勇者などとは言えません。」
「魔王ロック様の作る国には興味ありますかな。」「私を退屈させないのなら、まあ今日はここまでにしましょう。」
朝食の時、ディルクはロックに話しかける。
「わしは、面白い人物を見つけました。一度会ってみませんか。」「何をしている人かな。」
「遊び人です。」「遊び人の金さんかー」
「何か言いましたか。」「いや、独り言です。どうやって食べているの。この国は遊んでいて生きられるほど豊かではないよ。」
「彼はプロイセ商会の息子でして、父親は彼に返せないほどの恩があるんです。」「それは面白いね。会ってみたいね。」
「では、夕食をご一緒していただきます。」「我も行きたいがだめか。」
「リース様、今回は我慢してください。」「仕方がない。お前様にベットでみやげ話を聞くわ。」
夕方、ロックとディルクは食堂に入り、デーブル席に横並びで座る。そして料理を注文する。しばらくすると、カールがロックの前の席に座る。
「これが、勇者ロックですか。平凡だなー」「君は随分派手だね。」
「これを着こなしての遊び人ですよ。」「そうか聞いた通り遊び人なんだ。」
「あなたのしていることに比べれば、私は善人ですよ。」「確かに、僕は多くの命を奪っている。」
「分かっていて、やめないのですか。」「僕は、リースと静かに暮らせればいいのだけど、許されないらしいよ。」
「それで、魔王ロックが務まると思っているのですか。」「どうして、魔王だと・・・」
「アンネリースが魔王をやめて、あんたと一緒になった。そうするとバシュラール王国は空白地になる。代わりに誰か魔王にならないと他の魔王が空白地を我が物にしようとする。」
ロックの顔つきが変わる。
「なぜ、知っている。君の名前を聞いていなかったな。」「カール・プロイセ、父はプロイセ商会を経営している。」
「カール、君は父親に恩を売っているそうだね。」「昔の話です。私はこの世界を知っているだけです。」
「全能の神になったつもりか。」「この世界は7人の魔王によって支配されている。」
「それはリースに聞いて知っている。」「あんたは他の魔王たちと渡り合うことになるんだぞ。」
「確かにその通りだ。」「やって行けるのか。」
「訓練は積んでいるよ。国王になる覚悟もできている。」「足りないな。」
「う~ん、考えてみるよ。」「宿題だな。」
店を出るとディルクがカールのことを怒っている。
「カールめ、頭がいいと思って、ロック様に無礼な。」「あれでいいよ。」
「そうですが・・・」「僕はカールに試されているんだ。」
王城に帰るとリースが待っていた。リースは、ロックを寝室に連れて行く。リースは服を脱ぐとベットに入る。そして掛け布団から目を出して訴える。「はやくー」
ロックはリースに抗えず、服を脱いでベットに入る。リースがロックに言う。
「お話しする。それとも、わ・た。し」
ロックは思わずリースを抱きしめる。かわいいよーリース。2人は口づけしてベットに潜り込む。ロックとリースが満足すると抱き合ったまま話を始める。
「カールはこの世界を7人の魔王が支配していることを知っていたよ。」「ほう、珍しいな人間は自分の国のことや生活のことしか考えない者だが世界を見ているのですか。」
「僕は魔王として足りていないそうだ。」「お前様は訓練をこなして魔王として十分な実力を持っています。」
「僕は強くないよ。」「悪い癖ですよ。自分を正しく評価して強さを知り、戦える相手か、勝てない相手か見極めは重要になります。」
「一度、自分の力を試してみたいな。」「今度、我と戦いましょう。」
「リースにケガをさせられないよ。」「お前様にそんな余裕があるのですか。」
「う~ん、ないな。」「それでよいのです。」
「魔王になる覚悟はできているよ。」「自分んで望んでいますか。」
「担ぎ上げられているからかな。」「そこです。お前様は欲が無いのです。他の魔王を従えるくらいの欲があっても良いのですよ。」
ロックは考える。すでにリースと暮らしているため、満たされている。後はもう少し静かだと良いのだ。それが「魔王になって他の魔王と領地の取り合いをする」ロックにとって余分である。
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