勇者失格宣告~魔王と静かに暮らしたい

ぽとりひょん

文字の大きさ
28 / 118
第1章 バシュラール王国

第28話 ロックの国の問題

しおりを挟む
 その時、少年がりんとした声で言う。。
 「辞めないか。金目のものも返してやれ。」「だれだー、じゃする奴は。」
男たちが見るとマントを羽織った。少年が立っている。男たちは言う。
 「この女は、勇者様が俺たちに与えてくださったものだ。俺たちの自由にしていいんだよ。」「その勇者は失格だな。勇者タダツグが相手をしよう。」
 「勇者タダツグは死んだんじゃないのか。どちらにしろロックにやられた奴だ。大したことねーよ。」
1人目の男がタダツグに殴り掛かるが腹に右こぶしを入れられ失神する。今度はタダツグの両側から殴るかかる。タダツグは上に飛び上がると体をひねって回し蹴りを2人の男に入れる。
 2人の男は顎を砕かれて倒れる。残った男たちはタダツグがかなり腕が立つことに気づく。
 タダツグは残りの男たちを睨みつける。すると男たちはやばいと思い逃げ出す。さらにタダツグが人々を睨みつけるとブーイングが起こる。人々の反感を買ったのだ
 「偽物の勇者のくせに何してくれるんだ。帰れ、帰れ、帰れ、帰れ、帰れ、帰れ、帰れ、帰れ・・・・」
タダツグは剣を抜く。するとさすがに民衆も去り始める。タダツグはセリアにマントをかけて言う。
 「他の国へ行け。それだけ高価な物があれば生きていけるだろ。」「助けてください。人が怖いのです。タダツグ様しか頼る人がいないのです。」
 「僕は修行をしているから、君の面倒は見れないな。」「ついて行くことを許してください。」
 「勝手にすればいい。助けないぞ。」「はい、ついて行きます。」
セリアにとってすがる人はタダツグしかいない。意地でも離れないと決める。タダツグはバシュラール王国の終わりを見届けに来ただけだったが思わずセリアを助けてしまった。
 その結果、大変なお荷物をしょい込むことになってしまった。タダツグは強くならなければならないのだ。勇者としてロックに勝ちたいと思っている。
 化け物のように強いロックに勝つために、おそらく死ぬような修行をすることになる。セリアは修行に邪魔に思える。
 タダツグはオルドビスの森へ向かう。セリアがおいて行かれないようについて行く。それをフールの使い魔の小人が見ている。
 フールはロックに報告する。
 「セリアは予定通り民衆に襲われましたが、勇者タダツグが助けました。」「セリアはどうしている。」
 「タダツグについて行く模様です。」「生き延びたか。」
ロックは内心ホッとする。ディルクの案を認めたが娘たちまで殺す気はなかったのだ。リースが目ざとく心を読んだようにロックに言う。
 「お前様、アリソンとセリアが生き残ってよかったと思っていませんか。」「今、心読んだ?」
 「お前様、バシュラールの血筋は絶えたほうが良いと思いますわ。」「2人を殺せというの。」
 「ええ、いつ牙をむくかわかりませんわ。」「そうなったらつぶせばいいよ。」
 「きっとアリソンはオーガをけしかけるはずですわ。」「オーガなら正面から戦いを挑んでくるよ。」
 「良いのですか。」「僕は魔王になるのだから、それくらい勝てなきゃいけないよ。」
 「お前様の言う通りですわ。」「なら、これでいいね。」
 「良くありません。」
中西とディルクが声を合わせて言う。
 「私の復讐はどうなるのですか。」「民衆は納得しませんよ。」「中西さんそろそろ前を向きませんか。」
 「私と一緒だった者は森で非業の最期を遂げているんですよ。」「中西さん、バシュラール王国は女王の火刑で燃え尽きたのです。もう復讐はいりませんよ。」
 「そうかもしれない。だが、あの娘たちが残っている。」「向かって来れば、倒すだけです。新しい国を財務大臣として支えてください。」
 「そうですね。とりあえず仕事の準備を始めます。」「お願います。」
 「中西さんを言いくるめましたね。」「ディルクも仕事がうまくいけば、民衆は納得するよ。」
 「効果が出るのは食料が不足する冬になってからですよ。私はセリアを民衆の空気抜きに使うつもりだったのですよ。」「民衆の苛立ちは勇者タダツグが引き受けてくれるよ。」
 「まあ、今さらロック様に言っても仕方ありません。そいうことにしておきます。」
ディルクの仕事は早かった。すぐに町の通行料無料の話が民衆の間で話題になる。ディルクは次に食料の村への分配量を中西と打ち合わせを始める。
 ディートハルト、ヨーゼフ、アデリナと兵たちは訓練するためにグラムとパイロウス、フールともにオルドビスの森へ帰る。
 ロックは国を立ち上げるために法律の整備などを行う。その中で貴族と言う身分制度が邪魔になる。中にはバシュラール王国の運営にかかわっていた者もいるためうかつに手を出せない。
 もし、今、彼らにやめられたら国の立ち上げどころではなくなる。はっきり言って人材不足なのだ。
 ロックは、中西に使用人の中で使える者がいれば自分の部下として使うように指示する。ディルクには宰相や法務大臣に向かい入れる人材を見つけて欲しいとお願いする。
 ロックは忙しくても、エスリムとの回避の訓練とリースの剣の訓練は怠らない。リースが休憩の合間にロックに聞く。
 「お前様は、人材を探しておるようですが、人材不足か?」「国を運営しているのは貴族たちです。僕たちは貴族制度を変えなければなりません。」
 「そうだが、力づくで言うことを聞かせればよいわ。」「それではダメです。積極的に動いてくれる人材が必要です。」
 「我は部下に四天王がいるだけだったが彼らではだめかしら。」「もちろん、軍事力と言う点では優れています。しかし、民衆のために誰が動くのですか。」
 「確かにいないのう。中西とディルクだけでは無理があるわ。」
リースも問題を理解する。ロックの配下は強さを求める者たちばかりなので気づいているのは、中西とディルクだけだろう。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

処理中です...