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第3章 ヴァルハラ王国侵攻
第8話 タダツグとセリア、囚われる
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バルテル男爵領でのエリーの活躍は、王城とアスマン男爵領、ベーア男爵領に伝えられる。
アスマン男爵はアデリナに質問する。
「アデリナ様はエリー嬢と同じことが出来るのですか。」「もちろんです。地形を変えることもできますよ。」
「お願いします。期待していますよ。」「はい。」
ベーア男爵は報告を聞いてツェーザルに対する見る目が変わる。そして、アスマン男爵とベーア男爵は軍を国境に移動させる。
王城からはロックたちヴァルハラ王国侵攻軍が出発する。魔王ロックの出陣に王都の人々が通りに出て見送る。人々はロックの勝利を疑わず歓声を上げている。
タダツグとセリアは、ヴァルハラ王国の王城の隠し通路を探し始める。2人は街の中を探し始める。セリアは目立たない裏通りに不自然な扉などが無いか確認していく。
もちろん噴水もチェックする。3日探し回るが見つからない。タダツグがセリアに言う。
「隠し通路探しはやめて正面から行こう。」「まだ、探し始めたばかりですわ。明日は町の外を探しましょう。」
セリアのやる気は衰えていない。タダツグは、仕方なく付き合うことにする。外を探し始めて1日目草原を探すが何もない。
2日目林の中を探す。セリアは林の中の道にそれたところに石を組んだようなものがるのを発見する。2人は道から外れて草木を分け入って進んで行く。
10分ほど進むと盛り上がった地面に穴が開いており、入口が崩れないように石が組んである。中は真っ暗でまるで見えない。セリアがタダツグに言う。
「見つけたわよ。入るのは夜にしましょう。」「分かった。街に戻って用意しよう。」
夕方、タダツグとセリアは、見つけた入り口の前に到着して夜を待つ。2人は上に黒い衣装を着る。セリアがタダツグに聞く。
「どうして、黒装束になるの。」「忍びは黒装束と相場が決まったいるんだ。」
「忍びって何。」「城に忍び込んだりして、暗殺や諜報活動をする人だよ。」
「それなら私たちにピッタリね。」「そうだろ。」
夜になり2人は穴に入る。穴は狭く松明の灯りが頼りである。2人が進んで行くが10分ほど歩くと行き止まりになる。
「セリア、行き止まりだよ。違っていたみたいだね。」「待って。」
セリアは行き止まりになっているところを松明の明かりで調べる。そして、剣の鞘で穴の行き止まりの壁を叩き始める。壁にひびが入り始め、ついには穴が開く。
「ほら、土壁で穴を塞いで通路を隠していたのよ。」「さすが元王女様だね。」
2人は壁を崩して穴を大きくして奥へ進む。そして狭かった穴は石壁の通路に変わる。1時間程歩くと上り階段に変わる。階段を上って行くと石の板で塞がれている。
タダツグが石の板を押し上げる。タダツグは外の様子をうかがうが人の気配はない。2人は部屋に侵入する。そこは玉座の間のようである。
タダツグは目的の魔族の気配がないか集中するが見つけられない。部屋から出ると廊下に兵が立っていたが、油断していたのか。剣を外して壁に立てかけている。
兵はタダツグとセリアに気づき剣を取ろうとするがセリアが剣を抜いて突進して兵の心臓に剣を突き刺す。
「セリア、移動するよ。」「はい。」
タダツグとセリアは廊下を移動する。タダツグはやばそうな気配が近づいてくることに気づく。
「セリア、やばい奴が来る。ここで迎え討つよ。」「魔族?」「たぶんね。」
タダツグとセリアは剣を抜いて待ち構える。そこへ白いローブを着た中年男が近づいて来る。中年男は言う。
「お前たち、血の匂いがするな。」「兵を殺したからよ。」
「面倒くさいから帰ってくれないか。」「僕は魔族を狩りに来た。勇者タダツグだ。」
「神セベクの使徒ガープだ。魔族は他を当たってくれ。」「目の前にいるのに見逃すことはできないな。」
するとガープが右手を上に上げる。すると槍が右手に現れる。ガープは槍をタダツグに向けて投げつける。タダツグがよけると槍はそのまま廊下を飛んでいく。
槍が飛んでいった先で悲鳴が上がる。ガープが言う。
「兵たちと遊んでいるといいよ。」「ぬかせ。」
タダツグはガープに剣で切りつける。ガープは何も武器を持っていなかったはずだが。両手に短剣を持ち。タダツグの剣を受け止める。後ろからは兵たちが駆け付けてくる。
セリアが兵と対峙する。廊下であることが幸いしてセリアは1人づつ兵を相手にすることになり、囲まれることを防いでいる。
タダツグは短剣のガープと攻防を続ける。セリアは7人の兵を倒して、駆け付けた兵を全滅させる。ガープは対等に剣で張り合うタダツグの相手が面倒になる。
ガープの頭上の空間に剣が10本現れる。それがタダツグに襲い掛かる。タダツグは剣げきの早さを上げて、ガープと戦いながら10本の剣を打ち落とす。
タダツグはこれ以上剣の数が増えると対応できないと考え、炎の刃を使う。ガープは警戒して距離を取り、頭上の空間に20本の剣を出現させる。
タダツグは縮地を使って一気にガープとの距離をつめて勝負をつけようとする。炎の刃はガープを短剣ごと真っ二つにする。ガープの体から魔石がこぼれ落ち2つに割れ砕ける。
勝負はタダツグに軍配が上がったが、ガープの剣を全てかわすことはできず。足、肩、腹に剣が刺さる。セリアはタダツグに刺さった剣を抜き、傷口を布で抑えるが出血は止まらない。
タダツグとセリアは駆け付けた兵に拘束される。セリアは兵に懇願する。
「この人は勇者タダツグよ。お願い。ヒールで助けて。」「何を言っている。こんなに殺しておいてよく言えるな。」
騒動に国王のベンヤミンが来ていた。タダツグが勇者と聞き興味を示すとともに真美の使徒を倒した力に利用価値を見出す。
「勇者を助けてやれ、娘の身元も調べて報告しなさい。」「はっ。」
タダツグはヒールで一命を取りとめる。タダツグとセリアは牢に入れられる。ベンヤミンの元には報告がくる。
「ロックを倒すために召喚された勇者とバシュラール王家の元王女ですか。」
ベンヤミンはバシュラール魔王国を亡ぼしたらセリアを国王に擁立して支配することを考える。
アスマン男爵はアデリナに質問する。
「アデリナ様はエリー嬢と同じことが出来るのですか。」「もちろんです。地形を変えることもできますよ。」
「お願いします。期待していますよ。」「はい。」
ベーア男爵は報告を聞いてツェーザルに対する見る目が変わる。そして、アスマン男爵とベーア男爵は軍を国境に移動させる。
王城からはロックたちヴァルハラ王国侵攻軍が出発する。魔王ロックの出陣に王都の人々が通りに出て見送る。人々はロックの勝利を疑わず歓声を上げている。
タダツグとセリアは、ヴァルハラ王国の王城の隠し通路を探し始める。2人は街の中を探し始める。セリアは目立たない裏通りに不自然な扉などが無いか確認していく。
もちろん噴水もチェックする。3日探し回るが見つからない。タダツグがセリアに言う。
「隠し通路探しはやめて正面から行こう。」「まだ、探し始めたばかりですわ。明日は町の外を探しましょう。」
セリアのやる気は衰えていない。タダツグは、仕方なく付き合うことにする。外を探し始めて1日目草原を探すが何もない。
2日目林の中を探す。セリアは林の中の道にそれたところに石を組んだようなものがるのを発見する。2人は道から外れて草木を分け入って進んで行く。
10分ほど進むと盛り上がった地面に穴が開いており、入口が崩れないように石が組んである。中は真っ暗でまるで見えない。セリアがタダツグに言う。
「見つけたわよ。入るのは夜にしましょう。」「分かった。街に戻って用意しよう。」
夕方、タダツグとセリアは、見つけた入り口の前に到着して夜を待つ。2人は上に黒い衣装を着る。セリアがタダツグに聞く。
「どうして、黒装束になるの。」「忍びは黒装束と相場が決まったいるんだ。」
「忍びって何。」「城に忍び込んだりして、暗殺や諜報活動をする人だよ。」
「それなら私たちにピッタリね。」「そうだろ。」
夜になり2人は穴に入る。穴は狭く松明の灯りが頼りである。2人が進んで行くが10分ほど歩くと行き止まりになる。
「セリア、行き止まりだよ。違っていたみたいだね。」「待って。」
セリアは行き止まりになっているところを松明の明かりで調べる。そして、剣の鞘で穴の行き止まりの壁を叩き始める。壁にひびが入り始め、ついには穴が開く。
「ほら、土壁で穴を塞いで通路を隠していたのよ。」「さすが元王女様だね。」
2人は壁を崩して穴を大きくして奥へ進む。そして狭かった穴は石壁の通路に変わる。1時間程歩くと上り階段に変わる。階段を上って行くと石の板で塞がれている。
タダツグが石の板を押し上げる。タダツグは外の様子をうかがうが人の気配はない。2人は部屋に侵入する。そこは玉座の間のようである。
タダツグは目的の魔族の気配がないか集中するが見つけられない。部屋から出ると廊下に兵が立っていたが、油断していたのか。剣を外して壁に立てかけている。
兵はタダツグとセリアに気づき剣を取ろうとするがセリアが剣を抜いて突進して兵の心臓に剣を突き刺す。
「セリア、移動するよ。」「はい。」
タダツグとセリアは廊下を移動する。タダツグはやばそうな気配が近づいてくることに気づく。
「セリア、やばい奴が来る。ここで迎え討つよ。」「魔族?」「たぶんね。」
タダツグとセリアは剣を抜いて待ち構える。そこへ白いローブを着た中年男が近づいて来る。中年男は言う。
「お前たち、血の匂いがするな。」「兵を殺したからよ。」
「面倒くさいから帰ってくれないか。」「僕は魔族を狩りに来た。勇者タダツグだ。」
「神セベクの使徒ガープだ。魔族は他を当たってくれ。」「目の前にいるのに見逃すことはできないな。」
するとガープが右手を上に上げる。すると槍が右手に現れる。ガープは槍をタダツグに向けて投げつける。タダツグがよけると槍はそのまま廊下を飛んでいく。
槍が飛んでいった先で悲鳴が上がる。ガープが言う。
「兵たちと遊んでいるといいよ。」「ぬかせ。」
タダツグはガープに剣で切りつける。ガープは何も武器を持っていなかったはずだが。両手に短剣を持ち。タダツグの剣を受け止める。後ろからは兵たちが駆け付けてくる。
セリアが兵と対峙する。廊下であることが幸いしてセリアは1人づつ兵を相手にすることになり、囲まれることを防いでいる。
タダツグは短剣のガープと攻防を続ける。セリアは7人の兵を倒して、駆け付けた兵を全滅させる。ガープは対等に剣で張り合うタダツグの相手が面倒になる。
ガープの頭上の空間に剣が10本現れる。それがタダツグに襲い掛かる。タダツグは剣げきの早さを上げて、ガープと戦いながら10本の剣を打ち落とす。
タダツグはこれ以上剣の数が増えると対応できないと考え、炎の刃を使う。ガープは警戒して距離を取り、頭上の空間に20本の剣を出現させる。
タダツグは縮地を使って一気にガープとの距離をつめて勝負をつけようとする。炎の刃はガープを短剣ごと真っ二つにする。ガープの体から魔石がこぼれ落ち2つに割れ砕ける。
勝負はタダツグに軍配が上がったが、ガープの剣を全てかわすことはできず。足、肩、腹に剣が刺さる。セリアはタダツグに刺さった剣を抜き、傷口を布で抑えるが出血は止まらない。
タダツグとセリアは駆け付けた兵に拘束される。セリアは兵に懇願する。
「この人は勇者タダツグよ。お願い。ヒールで助けて。」「何を言っている。こんなに殺しておいてよく言えるな。」
騒動に国王のベンヤミンが来ていた。タダツグが勇者と聞き興味を示すとともに真美の使徒を倒した力に利用価値を見出す。
「勇者を助けてやれ、娘の身元も調べて報告しなさい。」「はっ。」
タダツグはヒールで一命を取りとめる。タダツグとセリアは牢に入れられる。ベンヤミンの元には報告がくる。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
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