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第6章 反撃
第4話 サタナキアの決断
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ユキコがサタナキア魔王国の王城に到着する。ユキコはサタナキアに謁見する。
「元気にしていたか。タダツグ殿は内乱で大変だったな。」「国内は治まりつつあります。我が国の内乱の原因はご存じでしょうか。」
「バシュラール魔王国の宰相カールの調査報告書を読んで知っているぞ。貴国は戦争をするのか。」「まだ、決まっていません。」
「そうか、貴公も我の出方が知りたいか。」「他にも来訪しているのですか。」
「バシュラール魔王国の情報局長ディルクが同じ用件で来ている。」「サタナキア様は動かれるのですか。」
「我は動くつもりはない。コール神教国に強い奴がいれば別だが、キーシリングについている奴など我の相手は務まらないさ。」「そうですか。」
ユキコはバシュラール魔王国のディルクがやり手であることは聞いている。彼がサタナキアをうごかせないのなら自分が交渉しても無理だろう。ユキコは引き下がることにする。
ユキコが玉座の間から下がるとディルクが待っていた。
「私はバシュラール魔王国の広報大臣兼情報局長のディルクです。」「ヴァルハラ王国外務大臣のユキコです。」
「サタナキア様は動きませんよ。」「はい、ディルク様がダメでしたら、私には無理です。」
「私はこの後ヴァルハラ王国へ行こうと思います。」「本国への報告は良いのですか。」
「すでに使者を送り出しています。」「では、一緒にヴァルハラ王国へ向かいましょう。」
ユキコは、ディルクの仕事が早いと感心する。バシュラール魔王国がディルクをサタナキア魔王国へ送ったのはサタナキア魔王国軍を重要視していたからだと判断する。
次はヴァルハラ王国の軍を調べるつもりなのだろう。
ユキコはディルクとヴァルハラ王国へ向かう。バシュラール魔王国にはディルクが送った使者が到着してロックたちに報告が来る。
「やはり、サタナキア魔王国は動きませんね。」「コール神教国に強い奴がいれば違って来ただろうね。」
「タダツグ様もいますから会議を始めてもよろしいですか。」「ああ、早く手を打とう。」
ヴァルハラ王国の王城にユキコとディルクが到着する。ケンゴがディルクを見て言う。
「ディルク様と一緒だったのかい。」「ええ、サタナキア魔王国で出会ったから一緒に来たのよ。」
「そうか、旅の途中はどうだったのかな。」「それは関係ないでしょ。」
「そうなんだけど。」「ケンゴ様はユキコ様を心配しているのですよ。」
ディルクがフォローし、サチ、セネカの目が輝く。
「どうして心配するの。」「いや・・・その・・・」「私とユキコ様は何もありませんよ。」
ユキコも気づいて、赤くなり怒ったように言う。
「ケンゴ、ディルク様に失礼でしょ。」「はい、ディルク様、バカなことを考えてすみません。」
「いいえ、ユキコ様はかわいいから心配なことは分かりますよ。」「ええ、そうなんです。」
ケンゴはディルクに誘導され口走ってしまう。ユキコはさらに赤くなりケンゴを見ることが出来ない。サチが面白そうに言う。
「ケンゴ、責任取りなさいよ。」「まだ、何もしていないよ。」
「これからするんでしょ。」「それは、ユキコ次第だから・・・」
「サチ、追いつめたらかわしそうよ。」
セネカが止めに入る。ケンゴは深呼吸して気持ちを落ち着かせると真剣な顔でユキコに言う。
「後で、話せないかな。真剣な話があるんだ。」「は・・・い・・・」
ユキコは戸惑うように小さな声で返事をする。ディルクはユキコとケンゴを嬉しそうに見守る。サチとセネカは興味深々で結果待ちをする。ユキコが壊れかけているのでディルクが報告する。
「魔王サタナキアは、この件では動かない。バシュラール魔王国とヴァルハラ王国で対処することになる。」
これまで黙っていたトウヤが発言する。
「早く、バシュラール魔王国にいるタダツグ様とロック様に伝えないといけませんね。」「それは、すでに使者を送っています。」
「バシュラール魔王国でコール神教国への対処が決まりますね。」「とりあえず。軍を動かす用意をした方が良いでしょう。」
「ディルク様は戦争が起こるとお考えですか。」「私はコール神教国はヴァルハラ王国を狙っていると考えています。戦争は不可避ではないかと。」
「戦争だけは避けたいのに・・・」「覚悟を決めようぜ。」
ヒナタはトウヤに覚悟するように促し、ユキコとケンゴに言う。
「そろそろ、2人の話をするために行ったらどうだ。」「ありがとう。ユキコ、来てくれ。」「うん。」
ユキコとケンゴは部屋を出ていく。サチが目を輝かせてセネカに言う。
「プロポーズよ。ユキコ、どう返事するかな。」「お似合いじゃないの。うまくいくといいわ。」
トウヤがヒナタ、サチ、セネカに言う。
「結果がどうであろうと、仲間のことだ。成功したら祝福して、失敗したらフォローしよう。」「そうだな。で、どちらにかけるんだ。」「不純よ。私は成功。」「私も成功かな。」
「俺は当然成功だ。トウヤはどっちだ。」「かけなんて良くないよ。僕も成功してほしい。」「みんな、成功じゃ、かけは成立しないよ。」
「では、私が失敗にかけましょう。成功したら皆さんに食事をおごりますよ。」
ディルクが申し出る。ディルクはお祝いに食事の席を設けることにする。
ユキコとケンゴが戻って来る。2人とも顔が赤い。ケンゴが宣言するように言う。
「僕たち、付き合うことになりました。」「わああぁぁ、おめでとう。」「やったな。」「では、食事に出かけましょう。」
2人の交際はみんなに祝われて始まることになる。
「元気にしていたか。タダツグ殿は内乱で大変だったな。」「国内は治まりつつあります。我が国の内乱の原因はご存じでしょうか。」
「バシュラール魔王国の宰相カールの調査報告書を読んで知っているぞ。貴国は戦争をするのか。」「まだ、決まっていません。」
「そうか、貴公も我の出方が知りたいか。」「他にも来訪しているのですか。」
「バシュラール魔王国の情報局長ディルクが同じ用件で来ている。」「サタナキア様は動かれるのですか。」
「我は動くつもりはない。コール神教国に強い奴がいれば別だが、キーシリングについている奴など我の相手は務まらないさ。」「そうですか。」
ユキコはバシュラール魔王国のディルクがやり手であることは聞いている。彼がサタナキアをうごかせないのなら自分が交渉しても無理だろう。ユキコは引き下がることにする。
ユキコが玉座の間から下がるとディルクが待っていた。
「私はバシュラール魔王国の広報大臣兼情報局長のディルクです。」「ヴァルハラ王国外務大臣のユキコです。」
「サタナキア様は動きませんよ。」「はい、ディルク様がダメでしたら、私には無理です。」
「私はこの後ヴァルハラ王国へ行こうと思います。」「本国への報告は良いのですか。」
「すでに使者を送り出しています。」「では、一緒にヴァルハラ王国へ向かいましょう。」
ユキコは、ディルクの仕事が早いと感心する。バシュラール魔王国がディルクをサタナキア魔王国へ送ったのはサタナキア魔王国軍を重要視していたからだと判断する。
次はヴァルハラ王国の軍を調べるつもりなのだろう。
ユキコはディルクとヴァルハラ王国へ向かう。バシュラール魔王国にはディルクが送った使者が到着してロックたちに報告が来る。
「やはり、サタナキア魔王国は動きませんね。」「コール神教国に強い奴がいれば違って来ただろうね。」
「タダツグ様もいますから会議を始めてもよろしいですか。」「ああ、早く手を打とう。」
ヴァルハラ王国の王城にユキコとディルクが到着する。ケンゴがディルクを見て言う。
「ディルク様と一緒だったのかい。」「ええ、サタナキア魔王国で出会ったから一緒に来たのよ。」
「そうか、旅の途中はどうだったのかな。」「それは関係ないでしょ。」
「そうなんだけど。」「ケンゴ様はユキコ様を心配しているのですよ。」
ディルクがフォローし、サチ、セネカの目が輝く。
「どうして心配するの。」「いや・・・その・・・」「私とユキコ様は何もありませんよ。」
ユキコも気づいて、赤くなり怒ったように言う。
「ケンゴ、ディルク様に失礼でしょ。」「はい、ディルク様、バカなことを考えてすみません。」
「いいえ、ユキコ様はかわいいから心配なことは分かりますよ。」「ええ、そうなんです。」
ケンゴはディルクに誘導され口走ってしまう。ユキコはさらに赤くなりケンゴを見ることが出来ない。サチが面白そうに言う。
「ケンゴ、責任取りなさいよ。」「まだ、何もしていないよ。」
「これからするんでしょ。」「それは、ユキコ次第だから・・・」
「サチ、追いつめたらかわしそうよ。」
セネカが止めに入る。ケンゴは深呼吸して気持ちを落ち着かせると真剣な顔でユキコに言う。
「後で、話せないかな。真剣な話があるんだ。」「は・・・い・・・」
ユキコは戸惑うように小さな声で返事をする。ディルクはユキコとケンゴを嬉しそうに見守る。サチとセネカは興味深々で結果待ちをする。ユキコが壊れかけているのでディルクが報告する。
「魔王サタナキアは、この件では動かない。バシュラール魔王国とヴァルハラ王国で対処することになる。」
これまで黙っていたトウヤが発言する。
「早く、バシュラール魔王国にいるタダツグ様とロック様に伝えないといけませんね。」「それは、すでに使者を送っています。」
「バシュラール魔王国でコール神教国への対処が決まりますね。」「とりあえず。軍を動かす用意をした方が良いでしょう。」
「ディルク様は戦争が起こるとお考えですか。」「私はコール神教国はヴァルハラ王国を狙っていると考えています。戦争は不可避ではないかと。」
「戦争だけは避けたいのに・・・」「覚悟を決めようぜ。」
ヒナタはトウヤに覚悟するように促し、ユキコとケンゴに言う。
「そろそろ、2人の話をするために行ったらどうだ。」「ありがとう。ユキコ、来てくれ。」「うん。」
ユキコとケンゴは部屋を出ていく。サチが目を輝かせてセネカに言う。
「プロポーズよ。ユキコ、どう返事するかな。」「お似合いじゃないの。うまくいくといいわ。」
トウヤがヒナタ、サチ、セネカに言う。
「結果がどうであろうと、仲間のことだ。成功したら祝福して、失敗したらフォローしよう。」「そうだな。で、どちらにかけるんだ。」「不純よ。私は成功。」「私も成功かな。」
「俺は当然成功だ。トウヤはどっちだ。」「かけなんて良くないよ。僕も成功してほしい。」「みんな、成功じゃ、かけは成立しないよ。」
「では、私が失敗にかけましょう。成功したら皆さんに食事をおごりますよ。」
ディルクが申し出る。ディルクはお祝いに食事の席を設けることにする。
ユキコとケンゴが戻って来る。2人とも顔が赤い。ケンゴが宣言するように言う。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
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