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第34話 作られた鬼1

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 中年の男性が深夜、家に向かって歩いている。
 そこへ妙齢の美女が立ちふさがる。
 男性は女に尋ねる
 「何か用かね。」
 「らしくありませんね、こんな美女を前にしてその姿のままなんて。」
美女は言う
 男性は
 「そうか。」
と言い服を脱ぐ、そして肥大化を始める。
 頭には2本の角が生え、手足には鋭い爪が伸びる。
 体はこぶだらけである。
 美女、赤頭圭子は笑いながら
 「その方がいいわよ。」
鬼は圭子に向けて腕を振るがそこには彼女はいない。
 鬼は腹に激痛を感じる。
 圭子は鬼の腹から引きずり出した内臓をうまそうに食べる
 「間違えて全部食べてしまいそう。」
圭子は独り言を言う。
 鬼は苦しみに耐えながら、圭子を捕えようとするが彼女に右腕をもぎ取られる。
 彼女は右腕に齧りつく、そして咀嚼し飲み込む。
 鬼はとうとう叫び声をあげる、圭子は楽しみながらもう片方の腕をもぎ取り、両足ももぎ取る。
 圭子は鬼を生かしながら食べていく、肉に齧りつき骨をかみ砕いて行く。
 鬼はうめき声をあげていたがもう反応は無い。
 彼女は内臓の一部を残し、鬼を食べつくす。
 圭子がマンションに帰ると若い男が待っている。
 彼女が街で拾ってきた男だ。
 男が言う
 「圭子待ちくたびれたよ。」
 「待たせてごめんなさい、会いたかったわ。」
2人はベットの中で抱き合う。
 男が満足すると圭子は手のひらを切り
 「たかし、飲んで。」
と自分の血を飲ませる。
 隆の体に変化が起きる、痙攣けいれんが始まり苦しみだす。
 圭子は面白そうに見ている、死んでも次の男を拾ってくればいいのだ。
 隆は苦しみに耐え抜く、彼は死なずに済んだのだ。
 隆は圭子に
 「今のなんだったのだ。」
 「気にしなくていいのよ。」
彼女は次に鬼の内臓を差し出す
 「隆、食べて。」
 「いやだよ、気持ち悪い。」
隆が拒否すると圭子は彼を押し倒し、鬼の内臓を彼の口に入れる
 「よく噛んで、飲み込んで、美味しいでしょ。」
隆は涙を浮かべている。
 隆はとうとう、鬼の内臓を飲み込んでしまう。
 隆の体が劇的変化を起こす。
 隆は泡を吹き、痙攣する。
 痙攣は1時間程続いたが、動かなくなる。
 圭子が見ると隆は脈がなく瞳孔も開いている。
 彼女は
 「失敗かしら。」
と独り言を言い、また街で男を拾ってくることを考える。
 2時間後、隆は息を吹き返す。
 圭子が言う
 「心配していたのよ、息をしていなかったのよ。」
 「俺に何が起こったんだ。」
 「あなたは特別になったのよ。」
圭子は妖艶に微笑む。
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