52 / 53
第52話 野間係長の一撃
しおりを挟む
吸血鬼の魔力が膨れ上がる。野間係長が半田部長に指示する。
「復活するわよ。護符の数を増やして。」「は、はい。」
半田部長が護符を三枚追加する。
「ぐわあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー」
吸血鬼が叫び声を上げる。それでも吸血姫の体はつぶれたところが膨れ上がり体そのものが一回り大きくなる。かけられた手錠がちぎれて外れる。
「まずいですよ。護符では止められません。」「そうね。これは闇の王ね。どうしたものかしら。」
「私のサイコキネシスの出番ですね。」
奥田部長がサイコキネシスで吸血姫を浮かせて天井にたたきつける。さらに床へ落とす。床に這いつくばった吸血姫は奥田部長を牙をむき出し睨む。
「睨んでも怖くありませんよ。」
奥田部長は飄々としている。ひじりがうっとりとして言う。
「奥田様、素敵ですわ。」「はっはっはー、それほどでもありますよ。」
奥田部長は胸を張る。野間係長は再び右手のこぶしを強く握る。
「がああああああああぁぁぁぁぁーーーーーーーー」
吸血姫が吠える。しかし、体はつぶれない。体に貼られた護符が燃え始める。
「もう押さえておけません。」「式で援護して、私がやります。」
野間係長が前に出る。そして、丹田に気を集め始める。半田部長は人型の紙片を投げて、鬼を10匹出す。吸血鬼が野間係長に襲い掛かる。
鬼たちは吸血鬼に立ち向かっていく、野間係長が技を発動させるまでの時間を稼ぐためだ。吸血鬼は鬼を引き裂きながら、野間係長に近づいて行く。
野間係長は、全身の気を丹田に集める。吸血鬼は10匹目の鬼を引き裂いて野間係長まで2メートルの所まで近づいていた。
「はっ!」
野間係長は気合と共に集めた気を吸血姫にたたきつける。吸血鬼は消しとばされるように両腕、両足、頭がちぎれて飛んでいく。
半田部長は野間係長の力に驚く。鬼たちでも太刀打ちできなかった吸血姫をばらばらにして倒したのだ。こんなことが出来る霊能力者を他に知らない。
「決着がついたわね。生け捕りは無理だったけど。倒せたわ。」「・・・・・」
半田部長は黙っている。まだ、吸血鬼の気配が消えないのだ。
「まだ、終わっていないぞ。」
半田部長が警告を発する。吸血鬼の血が流れ出し、両腕、両足、頭に繋がる。すると両腕、両足、頭がずるずると胴体の方に引きずられていく。
野間係長は戦慄する。渾身の一撃が効かなかったのだ。復活したら手の打ちようがない。
「みんな逃げなさい。もうすぐ日の出よ。空き家から出るわよ。」「はい。」
オカルト係員が外に向かって逃げ始める。
「復活するわよ。護符の数を増やして。」「は、はい。」
半田部長が護符を三枚追加する。
「ぐわあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー」
吸血鬼が叫び声を上げる。それでも吸血姫の体はつぶれたところが膨れ上がり体そのものが一回り大きくなる。かけられた手錠がちぎれて外れる。
「まずいですよ。護符では止められません。」「そうね。これは闇の王ね。どうしたものかしら。」
「私のサイコキネシスの出番ですね。」
奥田部長がサイコキネシスで吸血姫を浮かせて天井にたたきつける。さらに床へ落とす。床に這いつくばった吸血姫は奥田部長を牙をむき出し睨む。
「睨んでも怖くありませんよ。」
奥田部長は飄々としている。ひじりがうっとりとして言う。
「奥田様、素敵ですわ。」「はっはっはー、それほどでもありますよ。」
奥田部長は胸を張る。野間係長は再び右手のこぶしを強く握る。
「がああああああああぁぁぁぁぁーーーーーーーー」
吸血姫が吠える。しかし、体はつぶれない。体に貼られた護符が燃え始める。
「もう押さえておけません。」「式で援護して、私がやります。」
野間係長が前に出る。そして、丹田に気を集め始める。半田部長は人型の紙片を投げて、鬼を10匹出す。吸血鬼が野間係長に襲い掛かる。
鬼たちは吸血鬼に立ち向かっていく、野間係長が技を発動させるまでの時間を稼ぐためだ。吸血鬼は鬼を引き裂きながら、野間係長に近づいて行く。
野間係長は、全身の気を丹田に集める。吸血鬼は10匹目の鬼を引き裂いて野間係長まで2メートルの所まで近づいていた。
「はっ!」
野間係長は気合と共に集めた気を吸血姫にたたきつける。吸血鬼は消しとばされるように両腕、両足、頭がちぎれて飛んでいく。
半田部長は野間係長の力に驚く。鬼たちでも太刀打ちできなかった吸血姫をばらばらにして倒したのだ。こんなことが出来る霊能力者を他に知らない。
「決着がついたわね。生け捕りは無理だったけど。倒せたわ。」「・・・・・」
半田部長は黙っている。まだ、吸血鬼の気配が消えないのだ。
「まだ、終わっていないぞ。」
半田部長が警告を発する。吸血鬼の血が流れ出し、両腕、両足、頭に繋がる。すると両腕、両足、頭がずるずると胴体の方に引きずられていく。
野間係長は戦慄する。渾身の一撃が効かなかったのだ。復活したら手の打ちようがない。
「みんな逃げなさい。もうすぐ日の出よ。空き家から出るわよ。」「はい。」
オカルト係員が外に向かって逃げ始める。
0
あなたにおすすめの小説
〈銀龍の愛し子〉は盲目王子を王座へ導く
山河 枝
キャラ文芸
【簡単あらすじ】周りから忌み嫌われる下女が、不遇な王子に力を与え、彼を王にする。
★シリアス8:コミカル2
【詳細あらすじ】
50人もの侍女をクビにしてきた第三王子、雪晴。
次の侍女に任じられたのは、異能を隠して王城で働く洗濯女、水奈だった。
鱗があるために疎まれている水奈だが、盲目の雪晴のそばでは安心して過ごせるように。
みじめな生活を送る雪晴も、献身的な水奈に好意を抱く。
惹かれ合う日々の中、実は〈銀龍の愛し子〉である水奈が、雪晴の力を覚醒させていく。「王家の恥」と見下される雪晴を、王座へと導いていく。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
下っ端妃は逃げ出したい
都茉莉
キャラ文芸
新皇帝の即位、それは妃狩りの始まりーー
庶民がそれを逃れるすべなど、さっさと結婚してしまう以外なく、出遅れた少女は後宮で下っ端妃として過ごすことになる。
そんな鈍臭い妃の一人たる私は、偶然後宮から逃げ出す手がかりを発見する。その手がかりは府庫にあるらしいと知って、調べること数日。脱走用と思われる地図を発見した。
しかし、気が緩んだのか、年下の少女に見つかってしまう。そして、少女を見張るために共に過ごすことになったのだが、この少女、何か隠し事があるようで……
烏の王と宵の花嫁
水川サキ
キャラ文芸
吸血鬼の末裔として生まれた華族の娘、月夜は家族から虐げられ孤独に生きていた。
唯一の慰めは、年に一度届く〈からす〉からの手紙。
その送り主は太陽の化身と称される上級華族、縁樹だった。
ある日、姉の縁談相手を誤って傷つけた月夜は、父に遊郭へ売られそうになり屋敷を脱出するが、陽の下で倒れてしまう。
死を覚悟した瞬間〈からす〉の正体である縁樹が現れ、互いの思惑から契約結婚を結ぶことになる。
※初出2024年7月
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる