水の巫女の助手になる

ぽとりひょん

文字の大きさ
上 下
69 / 144

第69話 赤壁の家1

しおりを挟む
 一条みおは、たすくと友人であり、同じ学部の大学生である。
 そして、霊を見ることができる。
 一条に高校時代の友人から連絡が来る
   「相談に乗って欲しいの。」
   「何かあったの。」
   「赤壁の家、覚えている。」
   「ええ。」
赤壁の家は一条の地元では有名な心霊スポットである。
 高校時代、そこで友達が集まり肝試しをやることになったが、一条は黒い靄に包まれた赤壁の家に近づくことも出来なかった。
 そして一条はみんなに肝試しを止めるように説得し、肝試しを中止にした所である。
   「この前、高校時代の友だちで集まったの。」
   「まさか、行ったんじゃないでしょうね。」
   「4人行ったの、私と3人。」
   「何があったの。」
   「家の中の奥まで行ったら、声か聞こえたの、いいえ声が頭の中に響いてきたの。」
   「なんて言っていたの。」
   「最初がお前、次がお前、その次がお前、最後にお前だ、と聞えたわ。」
   「どういう順番なの。」
   「早苗さなえあや恵子けいこ、私の順番よ。」
   「咲子さきこ、それで何かあったの。」
   「その順番で死んでいるわ、早苗は自分の部屋で倒れて死んでいた、彩は路上で突然苦しみだして死んだわ。」
   「なら、恵子は生きているのね。」
   「いいえ、首を吊って死んでしまったわ。」
   「どうして。」
   「あんな死に方したくないもの。」
   「どういうこと。」
   「早苗も彩も顔が歪んでいたの、怖いわ、死ぬ勇気もないしどうしよう。」
   「時間はあるの。」
   「たぶん1週間後に私は死ぬわ。」
   「私、何とかしてくれる人知っているわ、こっちにこれる。」
   「本当、今から行くわ。」
一条は沙也加なら何とかできるかもと思う。
 咲子は途中、一泊して東海市にくる。
 一条と咲子は朝宮駅で待ち合わせる。
 そして、そのまま沙也加の探偵事務所へ向かう
   「ここ探偵事務所でしょ」
   「そうよ、ここの所長、お祓いできるのよ。」
中に入ると沙也加は
   「遊びに来・・・」
言葉を詰まらせる。
   「沙也加さん、何とかできますか。」
   「・・・」
沙也加は返事をしない。
   「一条さんこんにちは、そちらは。」
   「友だちの咲子です。」
たすくが挨拶をする。
沙也加は難しい顔をしている
   「どうしたの沙也加。」
   「たすく、手をつないで。」
手をつなだたすくは驚く、咲子の顔が歪んで見えたのだ。
しおりを挟む

処理中です...