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15話 手を出さないように
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昼食は4人揃って学食で食べる、九郎とあやめは弁当である。つよしと美琴は学食のランチである。
すでに重い雰囲気はなくなり、つよしと美琴は2人の世界に入っている。
九郎とあやめは午前中、悩んだことがばからしくなってくる。
「九郎ちゃん、お弁当のおかず交換したら。」
玉枝が提案する。九郎はこの案に乗ることにする。
「社本さん、から揚げおいしそうだね。」「食べてみる。」
「いいの。」「どうぞ。」
「いただきます。」「どおかな。」
「おいしいよ。」「よかった。」
「翼君もタケノコの煮物おいしそうね。」「食べていいよ」
「いただきます。」「おいしい?」
「ええ、とてもおいしいわよ。」「ありがとう。」
九郎とあやめは、周りから注目されているのに気づく。
2人は赤くなる。2人を見ていたつよしと美琴が言う。
「おまえら、本当に付き合っていないの。」「お似合いよ。」
「仲のいい友達です。」「そうね、まだ友達よね。」
九郎とあやめが言うとつよしと美琴はニヤニヤして見ている。
午後の講義を受けるが4限目の講義は休講になる。
4人はハイキング部の部室へ行く。部室には3人の先輩がいる。九郎はいつもここにいるのだろうかと心配になる。
すると男子が入ってきて部室はいっぱいになる。男子がコーヒーを淹れ、あやめに出すと続いて他の男子が菓子を用意する。
1人の男子があやめに質問する。
「付き合っている人はいますか。」「いないけど、仲のいい友達がいます。」
あやめは九郎を見る。すると美琴が言う。
「あやめは翼君のものだから手を出しちゃだめよ。」
「翼て誰だ。知らねーよ。」
男子がざわつきだす。九郎が手を上げる
「僕です。社本さんに手を出さないように。」
九郎は言ってからしまったと思う。恐る恐るあやめを見る。あやめは嬉しそうだ。九郎はホッとする。
しかし、男子たちは九郎に冷たい視線を浴びる。
「九郎ちゃん、よく言ったわ。」
玉枝は九郎を褒める。
この後、男子のテンションは目に見えて下がっている。
部長が言う
「まだ大学生活は始まったばかりだぞ。これから出会いが待っている。」
「部長には出会いはあったんですか。」「う~ん、それはない。」「部長ー」
男子の情けない言葉がこだまする。
部室の中は明暗が分かれる。アツアツのつよしと美琴、九郎と機嫌のいいあやめと落ち込む男子である。
帰る時間になり、九郎とあやめは歩いて帰って行く。
あやめは九郎の袖を引っ張って言う
「私、いつから翼君のものになったの。」
九郎は言葉に詰まる「かわいい、これは反則だ」と思う。
「他の人に取られたくないから。」「翼君、独占欲強いんだ。」
「社本さんだからだよ。」「あ、ありがとう。」
あやめは真っ赤になる。九郎もあやめと目を合わせられない。
その後、スーパーまで無言で2人は歩く。
「社本さん、また明日。」「うん、さようなら。」
九郎はあやめともう少し一緒にいたかった。
すでに重い雰囲気はなくなり、つよしと美琴は2人の世界に入っている。
九郎とあやめは午前中、悩んだことがばからしくなってくる。
「九郎ちゃん、お弁当のおかず交換したら。」
玉枝が提案する。九郎はこの案に乗ることにする。
「社本さん、から揚げおいしそうだね。」「食べてみる。」
「いいの。」「どうぞ。」
「いただきます。」「どおかな。」
「おいしいよ。」「よかった。」
「翼君もタケノコの煮物おいしそうね。」「食べていいよ」
「いただきます。」「おいしい?」
「ええ、とてもおいしいわよ。」「ありがとう。」
九郎とあやめは、周りから注目されているのに気づく。
2人は赤くなる。2人を見ていたつよしと美琴が言う。
「おまえら、本当に付き合っていないの。」「お似合いよ。」
「仲のいい友達です。」「そうね、まだ友達よね。」
九郎とあやめが言うとつよしと美琴はニヤニヤして見ている。
午後の講義を受けるが4限目の講義は休講になる。
4人はハイキング部の部室へ行く。部室には3人の先輩がいる。九郎はいつもここにいるのだろうかと心配になる。
すると男子が入ってきて部室はいっぱいになる。男子がコーヒーを淹れ、あやめに出すと続いて他の男子が菓子を用意する。
1人の男子があやめに質問する。
「付き合っている人はいますか。」「いないけど、仲のいい友達がいます。」
あやめは九郎を見る。すると美琴が言う。
「あやめは翼君のものだから手を出しちゃだめよ。」
「翼て誰だ。知らねーよ。」
男子がざわつきだす。九郎が手を上げる
「僕です。社本さんに手を出さないように。」
九郎は言ってからしまったと思う。恐る恐るあやめを見る。あやめは嬉しそうだ。九郎はホッとする。
しかし、男子たちは九郎に冷たい視線を浴びる。
「九郎ちゃん、よく言ったわ。」
玉枝は九郎を褒める。
この後、男子のテンションは目に見えて下がっている。
部長が言う
「まだ大学生活は始まったばかりだぞ。これから出会いが待っている。」
「部長には出会いはあったんですか。」「う~ん、それはない。」「部長ー」
男子の情けない言葉がこだまする。
部室の中は明暗が分かれる。アツアツのつよしと美琴、九郎と機嫌のいいあやめと落ち込む男子である。
帰る時間になり、九郎とあやめは歩いて帰って行く。
あやめは九郎の袖を引っ張って言う
「私、いつから翼君のものになったの。」
九郎は言葉に詰まる「かわいい、これは反則だ」と思う。
「他の人に取られたくないから。」「翼君、独占欲強いんだ。」
「社本さんだからだよ。」「あ、ありがとう。」
あやめは真っ赤になる。九郎もあやめと目を合わせられない。
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九郎はあやめともう少し一緒にいたかった。
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