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106話 誕生日会の計画
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九郎が目を覚ますと玉枝が朝食を作っている。彼女は料理をテーブルに並べる。
フレンチトーストにメイプルシロップをかけたものにオムレツとトマトとチーズのサラダである。
九郎は「いただきます」をして食べ始める。玉枝が彼に言う。
「九郎ちゃん、みこちゃんのお父さんと飲み会をするつもり。」「何とかきっかけが欲しいけどね。」
「無理してはだめよ。」「分かっているよ。」
彼は食べ終わると着替え始める。彼女もネグリジェ姿から服を変える。
白いゆったりとしたブラウスに紺のスカートである。
しばらくするとあやめが迎えに来る。九郎とあやめは大学へ向かう。玉枝は気配を小さくして見えなくなる。
九郎はあやめに言う。
「みこのお父さんと飲んでみたらと思うんだけど。」「飲むってお酒?」
「そうだよ。」「みんなで飲むの。」
「みんなでだ。」「そんなことして話できるかしら。」
「昨日、玉枝さんと話をした。」「それで、お酒の席を設けるの。」
「試してみようと思っているよ。」「分かった。協力するわ。」
2人が大学に入るとつよしが歩いているのに気づく。
「おはよう、つよし。」「九郎、おはよう。」
3人は、一緒に教室に入る。しばらくすると美琴が教室に来る。あやめが美琴に話しかける。
「おはよう、みこ。」「おはよう。」
「質問があるんだけど、みこの誕生日はいつ?」「8月10日よ。」
「もう過ぎていたか。」「誕生日会をしたときにつよしを誘ってお父さんに紹介したのよ。」
4人に気まずい雰囲気が流れる。九郎が美琴に聞く。
「みこの家で近いうちに何かイベントはないかな。」「お父さんの誕生日が近いけど。」
「いつかな。」「9月22日よ。聞いてどうするの。」
「お酒の席を設けて話をしようと思っているんだ。」「お父さんの誕生日会をするの。」
「そうだよ。」「・・・」
美琴は考え込む。つよしが九郎に言う。
「あのお父さんが誕生日会に参加することを認めるわけないよ。」「俺たちも参加するよ。」
「みこの友達というわけか。」「お父さんも祝いに来ているのだからむげにはできないと思うよ。」
「そうかー」
つよしも考え込む。美琴が言う。
「お父さんに話してみるわ。」「友達がお祝いしたいと言っていたということで頼むよ。」
「でも、理由はどうしよう。」「みこの誕生日も兼ねていることにすればいいよ。」
「うん、わかったわ。」
つよしと美琴は少し元気を取り戻す。
フレンチトーストにメイプルシロップをかけたものにオムレツとトマトとチーズのサラダである。
九郎は「いただきます」をして食べ始める。玉枝が彼に言う。
「九郎ちゃん、みこちゃんのお父さんと飲み会をするつもり。」「何とかきっかけが欲しいけどね。」
「無理してはだめよ。」「分かっているよ。」
彼は食べ終わると着替え始める。彼女もネグリジェ姿から服を変える。
白いゆったりとしたブラウスに紺のスカートである。
しばらくするとあやめが迎えに来る。九郎とあやめは大学へ向かう。玉枝は気配を小さくして見えなくなる。
九郎はあやめに言う。
「みこのお父さんと飲んでみたらと思うんだけど。」「飲むってお酒?」
「そうだよ。」「みんなで飲むの。」
「みんなでだ。」「そんなことして話できるかしら。」
「昨日、玉枝さんと話をした。」「それで、お酒の席を設けるの。」
「試してみようと思っているよ。」「分かった。協力するわ。」
2人が大学に入るとつよしが歩いているのに気づく。
「おはよう、つよし。」「九郎、おはよう。」
3人は、一緒に教室に入る。しばらくすると美琴が教室に来る。あやめが美琴に話しかける。
「おはよう、みこ。」「おはよう。」
「質問があるんだけど、みこの誕生日はいつ?」「8月10日よ。」
「もう過ぎていたか。」「誕生日会をしたときにつよしを誘ってお父さんに紹介したのよ。」
4人に気まずい雰囲気が流れる。九郎が美琴に聞く。
「みこの家で近いうちに何かイベントはないかな。」「お父さんの誕生日が近いけど。」
「いつかな。」「9月22日よ。聞いてどうするの。」
「お酒の席を設けて話をしようと思っているんだ。」「お父さんの誕生日会をするの。」
「そうだよ。」「・・・」
美琴は考え込む。つよしが九郎に言う。
「あのお父さんが誕生日会に参加することを認めるわけないよ。」「俺たちも参加するよ。」
「みこの友達というわけか。」「お父さんも祝いに来ているのだからむげにはできないと思うよ。」
「そうかー」
つよしも考え込む。美琴が言う。
「お父さんに話してみるわ。」「友達がお祝いしたいと言っていたということで頼むよ。」
「でも、理由はどうしよう。」「みこの誕生日も兼ねていることにすればいいよ。」
「うん、わかったわ。」
つよしと美琴は少し元気を取り戻す。
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