39 / 53
四章、大陸戦乱
幕開
しおりを挟む
「第3小隊を敵側面から攻撃させろ!
しかるのちに反転!出来るだけ此方側に損害を出すな!」
通信機に指示を出す司令官と思しき人物が、即席の陣地に用意された椅子に座っていた。
その人物は未だ年若く10代のように見える。
しかし、その指示は若さは見えるも堂々とした者だった。
彼は先の内乱で英雄として帝国に担ぎ上げられた皇子であった。
そう、フリートである。
「第2小隊から伝達!我、敵中隊規模と接敵、これより攻撃に移る。との事です!」
フリートは内乱を鎮めた英雄として表彰され、西方国境方面第二大隊司令官として任命された。
そして、それと時を同じくしてルミナーレ神国が帝国領の国境を越えて近隣の村落を占領した。
これが、帝国と神国の戦争の引き金となった。
「第二、第三小隊から伝達!我攻撃に成功せり!」
開幕して直ぐに吉報が届いたのはきっといい事だろう。
神国の罠、という可能性も否定出来ないが一先ずは安堵し、喜んでおこう。
これからが本番なのだから。
「ええぃ!我が軍は何をしておる!?
あの程度の数相手にこうも押されるとは、弛んでいるのではないのか!?全く近頃の奴等は根性というものを知らんのか!?」
一方、神国の本陣では大将と思しき男性が唾を飛ばしながら何処ぞの誰かに対し喚き散らしていた。
そもそも、根性で戦術は覆せないというのは自明の理であろう。
それすら解らないから周りの兵士から愚将だの老害だのと言われるのだ。
獅子身中の虫と言うに相応しいこの状況だからこそ、フリートはこうも容易く事を有利に運べるのだ。
既に勝敗は決した。
これはかの愚将以外は末端の兵士にまで感じ、悟っている事だろう。
何故なら、神国の兵士の士気は底辺にまで達しているからだ。
この戦いはフリートの英雄譚に更なる記述の種を提供したに過ぎなかった。
しかるのちに反転!出来るだけ此方側に損害を出すな!」
通信機に指示を出す司令官と思しき人物が、即席の陣地に用意された椅子に座っていた。
その人物は未だ年若く10代のように見える。
しかし、その指示は若さは見えるも堂々とした者だった。
彼は先の内乱で英雄として帝国に担ぎ上げられた皇子であった。
そう、フリートである。
「第2小隊から伝達!我、敵中隊規模と接敵、これより攻撃に移る。との事です!」
フリートは内乱を鎮めた英雄として表彰され、西方国境方面第二大隊司令官として任命された。
そして、それと時を同じくしてルミナーレ神国が帝国領の国境を越えて近隣の村落を占領した。
これが、帝国と神国の戦争の引き金となった。
「第二、第三小隊から伝達!我攻撃に成功せり!」
開幕して直ぐに吉報が届いたのはきっといい事だろう。
神国の罠、という可能性も否定出来ないが一先ずは安堵し、喜んでおこう。
これからが本番なのだから。
「ええぃ!我が軍は何をしておる!?
あの程度の数相手にこうも押されるとは、弛んでいるのではないのか!?全く近頃の奴等は根性というものを知らんのか!?」
一方、神国の本陣では大将と思しき男性が唾を飛ばしながら何処ぞの誰かに対し喚き散らしていた。
そもそも、根性で戦術は覆せないというのは自明の理であろう。
それすら解らないから周りの兵士から愚将だの老害だのと言われるのだ。
獅子身中の虫と言うに相応しいこの状況だからこそ、フリートはこうも容易く事を有利に運べるのだ。
既に勝敗は決した。
これはかの愚将以外は末端の兵士にまで感じ、悟っている事だろう。
何故なら、神国の兵士の士気は底辺にまで達しているからだ。
この戦いはフリートの英雄譚に更なる記述の種を提供したに過ぎなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
傷物転生令嬢マグダリーナと原初の魔法使いエステラの幻想譚-女神とスライムの光とともに- (旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
※他サイトでも掲載しています
※ちょいちょい手直ししていってます
2026.12.14 タイトル変更 旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
元恋人が届けた、断りたい縁談
待鳥園子
恋愛
シュトルム辺境伯の末娘ソフィに隣国の帝国第二皇子から届けられた『縁談』の使者は、なんと元恋人のジョサイアだった。
手紙ひとつで別れることになったソフィは、素直になれずジョサイアから逃げ回る。
「私に届けなければ、彼は帝国に帰ることが出来ない」
そう思いようやく書状を受け取ろうと決意したソフィに、ジョサイアは何かを言い掛けて!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる