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第七話「お嬢様、その求愛方法はどうかと思いますwww」

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「そうですね。まず、恋愛小説であれば、とにかく運命的な再会ですわね」

「「運命的な再会?」」

 ハーティア嬢のご提案にお嬢様とレオナ嬢は首を傾げられました。

「そう! 一度別れた二人は何度も行く先々で再会してしまうの」

 ――「お前、なんでこんなところにいるんだよ!?」「あんたこそ!」

「会うたびに、口論になるんだけど、あまりにそれが続いて………」

 ――「また、会ってしまったな………」「そうね……」

「そして、二人は自分たちは離れられない運命を感じるの………」

 ――「俺たち、離れられない運命なのかな?」「嫌になっちゃう。けど、貴方のこと、やっぱり好きよ」

 ハーティアは顔の横に重ねた手をあてながら、瞳をとろけさせています。
 あの目はこの世を見てはいませんね。
 どこか別の世界の景色を見ているのでしょう。
 
 でも、ハーティア嬢の言ってることってアレですよね?

「なるほど、試しにやってみる価値はありますわね。バルト!」

 はい、なんでしょうか。お嬢様。
 まあ、言われなくても、次の言葉は分かりますが。

「殿下の明日から一週間のスケジュールを調べてきてください。自然を装って殿下の目的地に先回りしますわよ」

 承知致しました。お嬢さま。
 私は言いながら腰を折って頭を下げると、その場から離れました。



 そして、次の日。

「あら、殿下奇遇ですわね」
「え、エトワール!? ど、どうしてお前がここにいるんだ!?」

 私たちがいるのは、騎士見習いたちのための修練場。
 弓矢の練習もするため、一般生徒は立ち入り禁止になっております。

「あら、わたくしのことを気にしてくださいますの?」
「帽子に矢を射してる人間が気にかけない人間がいると思うのか?」

 殿下はため息を吐きながら、お嬢様の帽子から矢を引き抜いておりました。
 ハーティア嬢のお好きな絵物語で同じようなシチュエーションがありますが、
 矢が刺さってるヒロインとそれを引き抜くヒーローが登場するものは、お目にかかれないでしょうねwww

「ここは危ないから、さっさと帰れ。送っていくから」
「あら、殿下にエスコートしていただけるなんて、光栄ですわ」
「こら、バルトお前は笑ってないで、さっさと動け!」



「なかなか良い感じでしたわね!?」

 ねえよwww
 いや失礼。
 殿下は思いきり呆れていらっしゃいましたよ。
 お嬢様、あれが良い感じだと思えるなんて、おめでたい。
 いや、素晴らしいポジティブ思考ですwww

「次もいきますわよ!」

 私が笑っていても、お嬢様は気にとめる様子なく、次の場所へと歩きだしてしまわれたのでした。

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