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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン
過去編 脅威 レッドドラゴンの力
しおりを挟む「いたな! あれが……でっかいなー」※八雲
僕は額に手を当て眺める。
かなり大きい!!10m以上とは聞いては
いたが、聞くのと見るのは大違いだ、
スゲェー迫力
「八雲もボーッとしていないで
一瞬だって油断は出来ないわよ」※マナイ
「はい、すいません」
「………力を貸してくれるんでしょ。
お願いね!」
僕はぐっと拳に力が入る。
「良いか!作戦通りで進める」
みんなは無言で首を縦に振る。
『ベアードール×30』
わらわらと2m程の熊型の土ゴーレムが
現れ一斉分かれてに走り出す。
レッドドラゴンはゆっくりと首を
持ち上げ目をギロりと動かし周りを見る。
ゴーレムは配置に着くと、手を地面に
触れて30cm程の硬質の砂の玉を作った。
『ボコボコ弾丸ストライク』
一斉にドラゴンに向けて玉を投げた。
ドラゴンは動かなかった。
「カンカンカン」硬質な音が響く。
「うむ、金属のように固い!さて
これはどうか!」
梵字はゴーレムの攻撃に合わせて接近、
巨大な筆を使い『重』とドラゴンの
前足に書く。
ドラゴンは梵字に気づき動くが
バランスを崩さ傾く。
「白根!行けー」※梵字さん
反対側から「カシャンカシャン」と
音をたて高速で接近する白根
『乱れ髪(みだれがみ) 斬』
高速で唸るように髪が動きドラゴンの
腹部を攻撃しかし同じく硬質音が響き、
切ることが出来ていない。
「固いわ。ならこれでどう!」
髪の回転がヘリコプターの羽のように
回転し同じ場所を高回転で攻撃、
火花が飛び散りまるで工作機械の
切断機のようだ!
ドラコンの腹部を切り血が吹き出る。
「キューイ」ドラゴンから意外と
かわいい声が漏れる。
そんなことより白根さんがやった!
やつの腹をかっさばいた。
ドラゴンは尻尾を白根さんに向けて、
鞭のように動かす。
かなりの速度だ!僕は白根さんの
カバーに入る
『インパクト』
尻尾の側面から魔法をぶっぱなす。
「クッ、何てパワーだ」
当てた瞬間尻尾を弾くつもりが
逆に弾かれた。何とか白根さんへの
軌道は外せたけど、真正面から受けたら
確実に力負けしてペッちゃんこだ!
八雲の援護で一旦離れる白根さんは
一言「借りはすぐに返す」
別にそんなつもりじゃないんだけ
どな~………
取り敢えずここまではうまくいってる!
しかし、梵字さんのギフト便利だな!
字を書くだけで足の重さを変えて
あいつの動きを鈍らせるなんて~
※後で聞いた話によると梵字さんの能力は、
実際の重量を重くしてはいない。
意識に対して効果を与えるのが基本らしい。
「うむ!もう一字頂こう」
梵字さんはもう片側の前足にも
『重』と書きドラゴンの動きをより
制限する。
「おっと!いかん!」
ドラゴンは口から火を吹く
『ベアベアベア~の壁』
ドラゴンの前にすべての熊のゴーレムが
集まり大きな壁を形成
梵字さんはその隙を見て一気に離れた。
相手の動きは鈍ったが、口から火を吹く
むやみに近づくと丸焦げだ!
僕が二の足を踏んでいると
白根さんが走り出していた。
「白根さん!!」※八雲
「カシャンカシャン」と音をたて走る。
ドラゴンは白根さん目掛けて
火球を放つ白根さんは髪をうまく動かし
縦横無尽に走り回って躱す。
「スゲー………とか言ってる場合じゃない。
俺の攻撃じゃあの固い皮膚にはギズを
入れられない。せめてあいつの
注意を引く」
「八雲、私もいくわ!」
「マナイさん………わかりました。
無理はしないで下さい」
「えーわかってる」
僕達はドラゴンに向かって走り出した。
華凪ちゃんも撹乱するため再度熊の
ゴーレムを召喚、僕達と共にゴーレムは
分散して走っていく。
何故か僕達はあっさりと接近、
攻撃をする。しかしドラゴンは動かず
ゴーレムの攻撃を受けている。
どうやらドラゴンは白根さんにだけ
意識をしている僕達の攻撃が効かないと
判断したようだ。
白根さんは火球を躱すので精一杯だ
近づくことが出来ない。
それなら思いっきり行かせてもらうか!
「ふ~は~ふ~は~………行きますか」
全力でオーラを高める。
『氷槍』
5m程の氷の結晶が槍となり
ドラゴンの腹に刺さる。
再びドラゴンは咆哮を上げ、八雲を見る。
「あ!(;゜∇゜)ヤベー」
ドラゴンの口から火が出る瞬間、
白根さんの鋭い一撃がドラゴンの首に
入る。大量の出血が吹き出る。
「チャンス!」※華凪
ゴーレム達がドラゴンの真上に跳躍する。
『ビックベア………プレ~ス』
「ぼん」と音を出し10m以上の大きさの
熊のゴーレムが落下、ドラゴンを押し
潰した。
「………………あれれ?華凪ちゃんって
こんなこと出来るの凄いんだけど!!」
僕は華凪ちゃんの方を見ると、
華凪ちゃんは満面の笑みで手を上げ
跳ねていた。
凄まじい衝撃で砂煙が上がっているなか、
マナイさんは戦闘体勢を崩さなかった。
そんなマナイさんを見て、まさかと思い
意識を集中するとドラゴンのオーラが
高まっていた。
「ゴゴゴゴ」と音をたてドラゴンが
立ち上がった。
正直マナイさん意外のみんなは
油断していた。
ドラゴンは白根さんに向けて火を吹いた。
想定外のことで反応が遅れた白根さんは
『髪毬(かみまり)』
防御体勢に入るがオーラが弱く
防御力が低かった。
「キャー」悲鳴と共に髪で作られた
毬の中は高温になり白根さんを死に
追いやる。
『ビックベアーお願い』
華凪はゴーレムで無理やり頭を掴み、
無理やり火の方向を変える。
「白根さん!!」
僕は即座に駆けつけ、髪がかなり
高温になっており触ることすら危険と
感じ魔法で切ろうとすると、
力尽きたのか、自然と髪がほどけていった。
「しらねさん………」
身体が真っ赤になり腫れている。
恐らく重度度の火傷だ、このまま
じゃ死んじゃう。
『癒しの水流』
僕が今出来る最高の回復魔法
白根さんを水がうねるように包む。
くそ!これだけの火傷を僕の魔法で
何とかなるのか心の中で叫んでいると
「ドゴーン」かなりの衝撃音が響き、
同時にビックベアが砕ける。
華凪ちゃんを見るとかなりのオーラを
あのゴーレムに使ったのだろう。
なっていることすら出来ない
程疲労していた。
「ヤバいヤバいヤバい」※八雲
ドラゴンは僕のいる場所に火を
放とうとしていた。
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本当に、ありがとうございます。
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