書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ

文字の大きさ
309 / 346
第九章 邪神降臨

第289話 挑発するゾール!堪える蒼字

しおりを挟む

「あのさ~随分と余裕だね。まさかこんなに放置されるなんて夢にも思わなかったよ」

 ほっぺをぷく~っと膨らませて子供のような可愛い仕草をするゾール、どうせからかっているだけなのだが、俺は話に乗ってやることにした。


「別に待ってくれとは言ってないが」
「あれ?セレーナが殺されて怒っていたんじゃないの?」
 
 テメェーコノヤロー………ヌケヌケとセレーナさんのことを………分かっているこれは挑発だ。乗るわけにはいかない。俺は煮えたぎるような怒りを抑える。

「もちろん怒っていたさ。いや怒っている。だから冷静にお前にこの怒りをぶつける。溜めて溜めてぶつけでやるつもりだから覚悟しておけ」

 お…思ったより我慢出来ていないかも知れないが、絶対に暴走だけは出来ないぞ!堪えろ堪えろ!

「ふふっ、怒っててくれて良かった。さ~ボクを殺しに来たよ。なんなら動かないであげようか」

「ゾール……煩い!流石に挑発し過ぎだ。これ以上は聞いてやんねぇ~よ!」

 その言葉をきっかけに風太とジャンヌが走り出す。風太は風に乗り加速、ジャンヌも身体強化を発動し一気にゾールに接近する。

 風太は爪に風を纏わせ『烈風爪(れっぷうそう)』でジャンヌは剣に光を纏わせ『シャインソード』で攻撃する。

「ガキーン」金属が衝突する硬い音が響く。
 ジャンヌと風太の攻撃は宙に浮く10cm程の大きさの緑色の玉によって防がれた。

 二人は即座に方向転換し攻撃をするが、その緑の玉も高速て移動し攻撃を防ぐ。しかし二人は攻撃をやめない。

「えへへ、その宝玉は簡単には突破出来ないよ。ある国の宮廷魔術師が王を守るために作った特別なものさ。強力な魔石に何年も魔力を込め続けて作ったらしいからとっても硬いでしょ」


「御託はいいから黙って俺達の攻撃を防いでみな!」

 二人が走り出した後、俺もゾールの前まで来ていた。魔力を筆に込め力を溜める。

「うーん……蒼字(そうじ)、強気な発言はいいけど、防がれたらカッコ悪いよ。プププって笑っちゃうかも」

「いいぜ!笑っていられればな」
 俺の持つ筆先が白銀に光る。

『破魔の筆払い 無間(むげん)』
 俺は筆を振る。ただ振ればいい。
 ゾールを守ろうと動く緑の玉は自ら筆に当たり消滅、ゾールを守るものはなくなった。

「へぇー流石は蒼字(そうじ)、いとも簡単にあの宝玉を破壊するなんて、驚きだよ」

「別に大したことはないよ。その宝玉に込められた以上の魔力を筆に込めただけだ。それよりしっかりと受け止めろよゾール」

 俺は筆を持っている手を強く握りしめると拳を振り上げる。

「うふーーん!殴る前に良いこと教えてあげようか」
 ゾールは自ら顔を突き出し嬉しそうに笑っている。
 こいつは~まただこちらを挑発し、殴れるものなら殴ってみろと言わんばかりなことをしやがってー!

 本来なら怒りたいところだが、コイツの言葉には常に何か裏があり不気味さがある。だから振り上げた腕を下ろした。


「へぇー……思っていたより冷静になれたんだね。ボクはてっきり殴られるかと思ったけど、それとも蒼字(そうじ)はボクが思っていたより冷たかったのかな~」

「お前は本当にいい性格しているよ。ここまで挑発されたら逆に冷静になるわ。それにお前、今の状況が分かっているのか?」

 俺はもちろんのことゾールの両隣には鋭い刃を向ける風太とジャンヌが居る。おかしな動きをすれば、すぐにその首を切り裂き殺すことが出来る。


「うん!もちろん、ボクは目も頭を良い方だからね!」
「本当にお前は口が回る男だよ。それで何を教えてくれるんだ。聞いてやるよ」
「ソウジ~ダメだよ!教えてください。だろ!」
「うるさい!さっさと言え!言わないなら…もういいな!」

 俺は筆に魔力を込め臨戦体勢なる。



「今ならセレーナを生き返らせることが出来るよ」

 なんてことを言いやがる!
 ゾールお前は本当にクソ野郎だ!
 だが人の心を…欲している物を熟知している。
 俺達はまんまと引っかかり、あっさりと隙を作る。

 ゾールは懐からさっきと同じ宝玉を出し、俺達にぶつける。俺を含めた風太、ジャンヌは直前でなんとか反応し攻撃を防いだが十メートルほど飛ばされた。


「ゾールお前!」
 俺は全身から怒気は発する。
「蒼字(そうじ)今度はちゃんと怒れた?なんてね。もう飽き飽きだろうから教えてあげるよ。さっきの話は嘘じゃないよ。セレーナはまだ死んでそんなに経っていない。大司教クラスの術者なら生き返すことは可能だよ~。で~も!一つ問題があるんだ。何か分かるかな?」

「…………………」
 俺は無言でゾールを睨みつける。
 今すぐにでも突撃したい衝動を抑えて……

「イヒヒヒ、その顔はちゃんと分かってるみたいだね!」

 ゾールはセレーナに突き刺した短剣を出し見せつけるように言った。

「この短剣にセレーナの魂を封印した。セレーナが生き返れるかどうかはボクの手の中だよ」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界に降り立った刀匠の孫─真打─

リゥル
ファンタジー
 異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!  主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。  亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。  召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。  そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。  それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。  過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。 ――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。  カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。

キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~

サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。 ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。 木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。 そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。 もう一度言う。 手違いだったのだ。もしくは事故。 出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた! そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて―― ※本作は他サイトでも掲載しています

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

処理中です...