異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第40話 この子、誰?

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 この子、誰?

 
 俺は領主様主催のパーティーになぜか参加することになったのだが、パーティーに遅れるわけには行かないので、早めに来ていた。パーティーが開催されるのは3日後、今日は町に遊びに出かけよう。そう思っていた。朝、目を覚ますと少し騒がしい。ローム先生はまだ植木鉢に突き刺さってスヤスヤと寝ている。いつ見ても不思議な光景だ。しかし先生ではないということはニキと言うことになる。

「ニキ、おはよう今日ははや……い……って誰?」
 俺は寝起きで目をこすりながらニキに声をかけたのだが、いつもより大きく見える。ニキは基本白の毛並みなのだが白の体積がいつもの倍はある。なぜに?そう思い、目をしっかりと凝らしてみると、そこには銀髪で真っ白の服を着た少女が居た。

「あれ?いつの間に入って来たんだ」
 少女はニキが気に入ったのか抱きしめて離さない、よしよしと撫でながら喋りかけている。

 ニキはされるがままで、ちょっとウザかっている。あれだけくっつかれたらニキからすれば暑苦しいだろうな。
 俺は暖かい目で見守っていると、ニキがこちらを向き目が合った。

「はいはい、ニキお疲れさん!」
 俺はニキと少女の傍に寄り、ニキの頭を一撫でする。

「おはよう、お嬢さんはウチのニキと遊びたいの?」
 少女はこちらを向く。
 クリクリとした大きな瞳でかわいらしい顔した十歳くらいの少女、髪が銀髪で服は真っ白、天使のような子どな~と思ったが、すぐに頭を切り替える。この少女の服装はその辺の平民が着るには上等すぎるそもそもここは領主邸、貴族のご令嬢でほぼ間違いない、失礼があれば問題なる。

「うん!ワンちゃんかわいいなの、遊びたーい!」
 なにこの子かわいい!
 純粋無垢と言うべきその笑顔に俺はやられた。
 
「ニキ遊んであげなさい!」
「わーん?」
 ニキは首をかしげる。たぶんちょっと強めに言われたことに疑問を感じさせてしまったようだ。

「二人にはおやつをあげよう。お母さん特製焼き菓子だ!蜜がかかって美味しいぞ!」
 俺はツールボックスを召喚、中から事前に入れておいた焼き菓子を2つ取り出す。

「ワーン!?」
 ニキはハイテンションで焼き菓子にかぶりつく。そしてそこにもう一人の食いしん坊が……

「我の分はどこなのじゃー」
「コラ!これは俺のだ!やらんのだ!」
「良いではないか、少しくらい!」
「お前の少しは少しではないのだ、小さい身体なんだ、少しで満足しろなのだ!」
 あちゃ~先生さっきまで寝てたのに、食べ物に関しては本当に敏感なんだから……

「妖精さんだ!?妖精さんー!」
「わぁー何なのじゃ、この小娘は~………タクト~助けるのじゃ」
 少女は抱きつくように先生を捕まえて頬ずりしている。先生はジタバタして抵抗しているが、少女はお構いなしで楽しんでいる。
 その姿を端から見ると子供がお人形さんと遊んでいるようで微笑ましい。

 しばらくその微笑ましい平穏な光景を堪能していると先生がキレて蹴りを入れられた。

「まったく、俺の知ってる妖精って言う生き物はもっと穏やかで優しいんだけど、なんでこんなに凶暴なのよ」
「反省してないようじゃな~」
「いえ、反省しております!すいませんでした先生」
 
 今はみんなで焼き菓子を食べながらベットでゴロゴロしている。ちょーっとお行儀が悪いことをしている。そして少女はニキにベッタリ、本当に気に入られたな。

「それでは改めて、ボクはタクト、こっちの妖精はローム先生で、君が抱きしめてるのはニキって言うんだけど、君の名前を教えてくれるかな!」

「ワタシ、ワタシの名前はアイリス」
「そっか、アイリス、かわいい名前だね!それで君はどうしてここに?」
「ワンちゃんについて来たの」
「ニキについて来た?……どう言うことだ?ニキ」
「ん?今日は目が早く覚めたのでな、ちょっと散歩に行ったのだ!」

「はぁー散歩~、ニキここは領主邸でお偉いさんが居るんたぞ!粗相があったら大変なことになるんだから勝手な行動はするなよ!」

「ん?そうなのか……」
 可愛く頭をかしげるニキ。

「はあー……そうだなニキには分からないか、俺の説明不足だな。仕方ない、ニキここでは特に大人しく頼む!」

「おう、分かったのだ」

 さて、それで問題はこの子だがどうする。すでに十分遊んだし帰るかな?

「な~アイリス、ここには来るってこと誰かに話してあったりするのかな~」

「う~う、ワンちゃん追いかけて来たから、誰にも言ってないの!」

 ま!そうだはな!でもこれはちょいとマズいかも

「コンコンコン」
 扉をノックする音が聞こえる。

「タクト様、朝から大変申し訳御座いません。少々お話をしたいことが御座いまして、宜しいでしょうか」
 この声はこの部屋を案内してくれたメイドさん、なんだろうすごく慌てているような気がする。

「はい、今行きます!」
 俺が慌てて扉を開くとメイドさんと顔に大きな傷を持つ女騎士が立って居た。

「朝からすまないな少年、ここに銀髪の少女が来ていないか!」
 お!なんか女性なのに歴戦の戦士の風格を感じる。カッコいい!………銀髪の少女?……おう!

「アイリスお迎えが来たよ」
 俺が振り向きベットに居る少女を見ると、少女はニキの陰に隠れている。ふふっ頭以外が見えてるよアイリス。

「お嬢!ここに居られたか、帰りますぞ!」
「えーいやなの、タリア……もう少し遊びたいなの」
 タリアと呼ばれた女戦士は額に手を置き、ため息をつく。

「お嬢、我儘はほどほどに、朝食のお時間です。どうですか皆さまと食事されては」

「え!?良いの!タリアありがとう!」
 アイリスはわーいと子供らしく愛らしい反応でタリアに抱きついた。それを優しく受け止める。その時のタリアはさっきまで違い戦士から優しい女性の顔になっていた。

さて、話はついたみたいだし、こちらの食いしん坊達がご飯モードになってる。俺も腹が減ったし行きますか!
 
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