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第50話 上層階を目指して!
しおりを挟む「ドカーン」と凄い音と衝撃が伝わって来た。ちょうど十分後だな!アンディー、上手く逃げ回ってくれよ!
俺はアンディーに渡された。このアジトの図面を見ながら生贄の間に向かう。生贄の間はどうやらここの一番上の階層にあるようで、俺が今居るのは最下層、いくらアンディーが敵を引き付けているとは言え、それまでの道のりは遠く、何度かは敵と遭遇することになるだろう。
「行きますか!」
俺は出来るだけ物陰に隠れながら上を目指す。敵とは何度もすれ違ったけど意外に気づかれない。俺って案外隠れるの上手いかも、そう思った時思い出した。俺……隠密スキル持ってたわ!俺にとってはやや負の遺産ではあったが役に立って良かった。
だいたい中腹辺りだろうか~
困ったことになった。
「あれは避けられない」
俺は物陰に息を潜めて隠れていた。
上層階に登りたいのだが階段を上がるにはここを通らないと行けない。周りには数人の敵が見える。
やるしかないか………
俺はヘルメット、手袋、プラスドライバーを装着し敵の中に突っ込んで行く!
ヘルメットの効果により、速さが60倍に加速、敵が気かついた時には、すでに二人の身体をビスロック、………残り6人
「誰だテメェー…グハッ」
顔面をぶん殴り気絶させる。………残り5人
「挟み撃ちにしろー!」
俺の右と左側から剣を持った敵が襲って来る。
俺は両腕を左右に向けてイメージする。
四角く縦と横の長さは10センチくらいの硬い棒
『伸びろ!空間障壁』
透明で視認することの出来ない棒が、敵の腹部にめり込む。………残り3人
「チッ、ただのガキじゃねぇー油断するな!」
残り3人は警戒して俺から距離を取る。
俺はプラスドライバーにビスをセット、やや腰を低くして力を溜める。
『撃ち抜くのは回転するビス!3連ビスショット』
グサッ、グサッ、グサッ………身体にビスが刺さる。
「何だこれは動けねぇーぞ」
敵の3人はバタバタと暴れて騒いでいる。
「おしま~い!」
ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ………
残りの3人を殴って気絶させた。
俺は敵を倒し階段を登る。上の階にも何人かは居たが、下の階に比べれば大分手薄だ!これなら見つからずに登れる。
俺は順調に登り、アジトの図面が合っていれば、あと少しと言うところで、だだっ広い空間の部屋に出た。
「何だここは?人の気配はなさそうだけど」
俺は登る階段に向かって歩いていくと、目の前にはいくつもの石像が置かれていた。
「……あれなに、気味が悪いな~」
石像はどれもリアルな作りで、まるで生きているようだ、それに悪趣味極まりないぞ!くそ~どの石像も苦しそうな顔ばかりで、これを作ったやつは性格が腐ってやがるとしか思えない。
「はぁ~胸糞悪い………あれ?」
階段の方に歩いていくとだんだん身体が重くなって来た。どうしてか考えていると、足に違和感を感じる。
「はぁーーあ!あ!足が石になってる~!」
まさか!まさか!まさかー!
この周りにあるのは、元は本物の人間か!?つまり俺は現在進行形で石像の皆さんの仲間入り中!?ヤバーイ!
くそ!すでに足が重くてほとんど動かせない。ここから離れたいのに離れられない。どうすれば!
絆創膏で石化した足を治す……いや無理か、すでに絆創膏でカバー出来る範囲じゃない。
なんとかしようと足を見てあることに気がつく。
「石化は足から徐々に上がって来ている。それなら絆創膏で抑制することは出来るかも!」
俺は石化しているより少し上に絆創膏を巻くように貼り付けていく。
「良し!これでこれ以上は上がって来れない!」
絆創膏は怪我を治すための物だが、この絆創膏の能力は怪我を治すと言うのが正確な効果ではなく時を戻す能力、つまり石化する部分に貼れば元の状態に戻るのだ!
「取り敢えずはひと安心だけど、どうしようかな~」
再び足を見る。確かに石化の進行は止まった。だけど、すでに石化した部分はそのままだ。絆創膏を貼れば治るけど、足全体に絆創膏を貼るのはさすがに時間がかかるし面倒くさい。さてどうしよう。
「困ったらウチを呼ばんか~い!バクバク」
頭の上からカンナが登場、そのまま噛まれる。
「カンナさ~ん、なんか良い手ない?」
「なんや!なんも突っ込んでくれへんのか、そろそろ次の段階のボケをせなあかんと言うことやな」
「カンナ~今はこっちのこと考えてくれる……」
「しゃ~ないな~ウチに任せときー」
カンナは俺の頭から降りてカパッと開き、ポーンっとメガネが飛んで来た。
「おっとっと、メガネ……これでどうしろと?」
飛んで来たメガネをキャッチ、しかしこれを使ってどうすればいいか分からん。
「なんや!まだ分からんのかいな、ホンマ手のかかるやっちゃ!よ~考えてみいー、ここを通る時に呪いがかかるんや、それやと誰も通れへん、ほならどないする。………一時的に止めるんや!」
「あ~つまりスイッチみたいな物があって、呪いを止めることが出来る可能性がある。……そうか!?恐らくそんなに前じゃない時にアイリスを連れて通っているからそれをメガネで確認するわけだな!」
「そや!やっと分かったみたいやな!」
「サンキューカンナ」
俺は早速メガネをかけて過去の映像を確認する。
俺が入って来た階段の方を見ていると、階段を上がってくる数人の男達、そしてその中には………
「アイリス!?」
見覚えのある少女が男達に担がれ、こちらに歩いてくる。アイリスは丸い籠に入れられて恐怖に怯えシクシクと涙を流していた。
「ガリッ」……俺は怒りで歯を食いしばる。
アイリスにあんな顔をさせるなんて、絶対に許さない。
「タクト落ち着きや!今はそれよりもここを突破せんと、どないもならへん!」
「あ~分かってる」
俺は無理やり怒りを抑え、アイリスを救うことに専念した。
あの真ん中にいる奴はアイリスを連れていた奴だ。この中でリーダーを務めている可能性が一番高いと俺は思っている。この男をしっかり見るんだ!
その男はこちらに歩いてくる来る。そして一番手前に合った石像の顔を持ち、左に捻って俺の横を何事もないように歩いて行った。つまり一番手前にあった石像は本物の石像でしかも石化の呪いを停止させるスイッチでもあってのか!
「そう言うことなら話は早い、あの首を動かす……………とうやって?」
しまった。そう言えば動けなかった。石像のところまで行けな~い!
「そんなんウチが行ってくるわ!ちょい待っとき」
ガタッ、ガタッ……器用に飛び跳ねてカンナが石像のところに行き顔に激突、首が吹っ飛んだ!
「………えぇ!?てぇオーイ何やってくれてるの!」
「アハハハハ!あか~ん!チョイ力を入れ過ぎても~たわ。すんまへ~ん」
カンナはカパッカパッと謝っている。
「いや、どうするのよ!これじゃ~先に進めない。う~ん………」
再び考えていると、目の前に最後尾の男が通り、それを目で追っていると、男は一番奥の石像の首を回した。
「あぁーーもう一個スイッチあるじゃん!」
こうして今度は慎重にカンナにスイッチを切ってもらい。石化の呪いを解除してさらに上を目指した。
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