異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第139話 謎の魔物強襲

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「おー……来た来た!水竜だ!」
 
 ダンジョンの中に湖を見つけたので、もしやと思い近づくと長い首が水面から首を出し、その青く美しい鱗の身体を現す。

「綺麗!」

 ノルンもウットリとしている。水竜は他のドラゴンに比べて美しく見える。なぜかと言われると困るけど、俺達は見惚れてしまった。

「ボーっとして良いのか?たぶんブレスが来るのだ」
 ニキがボソッと言い、それに俺も含めたみんながハッとする。それとほぼ同時にブレスは放たれた。

 みんなそれぞれ回避、放たれた地面が鋭く切り裂かれる。

「いくわ!『ファイアアロー』」
 ノルンが火の矢を放つが、水柱が上がりそれを打ち消す。

 ジェーさんもアポロンも距離を取った状態で止まる。

 ここで一つ分かったことがある。
 俺達パーティーは遠距離攻撃がほぼない。
 湖にいる水竜に攻撃が出来ない。かと言って湖の中に入って近づくなんて相手の土俵で攻撃範囲に入るだけだ。

 ここは仕方がない俺がやるか!

「みんな下がってくれ、ボクがやります」

 俺は鉄の筒…配管を取り出し地面に突き刺すと、配管は大きくなり、そこに俺は入り空間転移、出る場所は水竜の後ろ、空中に配管が現れ某ゲームの配管工の様に俺は現れる。

『空間切断』
 ニッパーで水竜の首を切り落とす。
 バシャンっと大きな音をだし水面に首が落ち水を赤く染めた。


…………▽

「しばらく水辺には近づくのは止めよう」

「そうね。ワタシとアポロンちゃんはゴリゴリの接近戦タイプでノルンちゃんは多少遠距離魔法が使えるみたいだけど、ドラゴンを相手にするには物足りないわ。唯一はタクトちゃんだけど、タクトちゃんにもしものことが合ったら対処出来ないじゃ~話にならないわ」

「ま~パーティーとして完全に急造チームだから何かしら問題点が出るだろうとは思ってたし、気にする必要はないけど、それをすぐに補うのは難しい。今回の目的はオーガドラゴンの討伐で資金調達、無理は絶対にしない。シャティーさんも言ってたしね。二人はどう思う」

「俺からは文句はない!足手まといは自覚している」
 アポロンはぶっきらぼうに言い放つ。
「私も母様にもっと教えてもらえば良かったんだけど、父さんより厳しいと言うか怖いのよね。どうしても自分から行きづらいよ」
 ノルンはブツブツと言って身体を震わせていた。

「みんな特に問題はないよ!オーガドラゴンは水の中に生息していない。地面の上にいる魔物だから気にしない気にしない」
 
「そう言えば、オーガドラゴンってどんな奴なの?聞いたことないけど」

「ノルンちゃんダメよ!一流の冒険者を目指しているんでしょ。情報は武器よ!そんなんじゃダメダメよ!」
 ジェーさんはノルンにメェ!っと可愛くないけど可愛く叱る。


「一度みんなに話しておくわよ。オーガドラゴンについて」

『オーガドラゴン』
 性質はオーガの如く凶暴、そして圧倒的な腕力を持ちまた奇妙な術(スキル)を使う。過去に討伐した冒険者は誰もがAランク以上の凄腕の冒険者であったが、戦いは熾烈なものであり、その後引退に追い込まれた者は数知れず、そしてどの冒険者も言った。もうアイツとは戦いたくないと。

「ジェーさん……ビビらせてます?」

「違うわよ!本当の話、ワタシ達は今からそんな奴を相手にしょうとしているのよ!考え直しても良いわよ。さっきも言ってたけど無理をすることはないんだから、その辺のドラゴンを倒しても目標額には行くでしょうし」

「確かにそうですね。わざわざ危険を犯すまでもないか、時間はかかるかもしれないけどドラゴンを五十匹倒せばいいですもんね!」

「タクトちゃん、聞いててなんだけど、それも普通は相当危険なことよ。認識違いはしない方が良いわよ」

「そうですか?」

「そうよ!じゃ~これ以上下には降りずに適当に歩いて単独のドラゴンを倒しましょう」

 話をしたかったか、俺達は下層でも上の方で狩りを続ける事にした。オーガドラゴンはよっぽどのことがない限りこの階には来ないらしいから安心して探索が出来ると思っていた。

 ここで想定外のことが起きる。

「そっちだノルン、コイツは俺が引き付ける」

「分かったわ!ヘマしないてよ。アポロン」

 今まで戦った火竜の中でも一回り大きな相手と戦っていた時だった。

 アポロンが火竜の注意を引き、ノルンが攻撃して体勢をぐすしたところをジェーさんがトドメを刺す。役割分担がしっかりとされ、それぞれが慣れ始めた。今回も見事に火竜の首を斬り落とし討伐成功。

 火竜はドシンっと、その巨体を地面に倒す。


「イエーイ!やったわ!また倒しちゃった」
「まー上々だな。レベルも上がって、前より楽に倒せてるんじゃないか」
「コラコラ、アポロンちゃん、油断はダメよ!でも自信をつけることは良いこと。ワタシ達3人ならこの階の魔物に十分通用する。これは確かよ」

 3人がワイワイやってる。
 なんか俺だけハブられてないか?

 俺はニキをモフモフと触りながら、少し淋しい目で3人を見ていた。

「メキッ……メキッメキッ………」

 断続的に何かが折れる様な音がした。
 全員がその音がした方向へと目を向ける。

「プシュー」
 火竜の腹から大量の血飛沫が立ち上る。

「グチャ…グチャ…」
 火竜の腹が開き中から何かが出てくる。

 真っ赤に染まった鬼。
 頭から生えている角が鈍く光る。
 でもそれだけじゃない。そいつには尻尾、それに翼まで生えている。

 今まで見たことのない魔物。

「ジェーさん、あれ何か分かりますか?」

「いえ、見たことはないわね~、そもそもここにはドラゴンしかいないはずなのだけど、あれってオーガじゃないのかしら?」

 オーガが中層から下層に迷い込んだのか?

 そいつの目が合った瞬間、ゾワッとした。
 殺気!?来る!

「ガンガン」……間に合った。
 さっきまでそれなりに距離があったと思ったんだかな。俺を殺そうといつの間にか目の前まで来ている。
 直感で空間障壁を張ったところに重い拳を二発、あれは当たったらヤバかった!

「うおぉぉーー!」
 野太い大声出しジェーさんが斬りかかる。
 
 
「ガギーン」鈍い音がした。

「嘘でしょ!?」ジェーさんが驚く。

 ジェーさんの渾身の一撃が片腕、しかも拳で受け止められていた。皮膚が硬質なのか?それとも闘気(オーラ)を纏っているからなのか?どちらにしても斬れない相手を倒すことは出来ないと。ジェーさんは思ったに違いない。

「ジェーさん離れてー!」
 アポロンが高速で接近し腹部に掌底を放つ。
 ポンッと軽く見えるが謎の魔物は大きく吹き飛ぶ。

「良くやったわ!アポロンちゃん、みんな逃げるわよ」

 考えるまでもなく勝てない。ジェーはそう考えた。
 全員逃走するため走る。

「バサッ…バサッ…」
 
「何で飛べるのよー!」
「翼があるから?」
「そんなこと聞いてないわよ!タクトも真面目に走りなさい」
 ノルンと並走しながら叱られる。

 俺達を上空から狙い飛んで来る謎の魔物。
 
 別にサボっているつもりはないけどな。アイツをどうやって倒すか考えてるだけさ。

 俺は不敵に笑った。
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