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第164話 死の商人の想い
しおりを挟む「まずはこのゲーム、勝負は俺の勝ちだな!死の商人、それでお前に聞きたいことがある。お前にローラン様とヴァルト様を殺す様に命令したのは誰?」
死の商人は俺を見るとクワッと目を見開き、狂気の言葉を叫ぶ。
「オノレオノレオノレ~キサマは絶対に許さん!我が恨み、呪いとしてオマエに残酷な死を与えるであろう~アッハハハハハハ………」
えらい笑っているけど……お前…立場が分かってないのか?
死の商人の後ろには大勢の亡霊が拳を握りしめて準備をしている。何のって?……そりゃ~ボコる準備!
「アッアッアァァァーー」
タコ殴り終了~
幽霊になってもボロ雑巾の様になるとは悲惨だね~。自業自得だけど。
「しゅいましぇ~ん、ちゃんとこだえるんで、もうなぐゅらないでくだしゃい」
顔がボコボコに腫れて喋る死の商人、幽霊も顔が腫れるんだ~と思ってしまった。
「あ~正直に話してくれ!お前には遠慮も容赦もしないから、喋る内容には気をつけな!」
「わがりまちぃた。」
死の商人はガックリと項垂れ話をする。
ボコられたせいで非常に聞き取りにくかったので分かりにくかったが、なんとか聞き取れた依頼者はボルジア公爵、コイツがローラン様達の殺害を依頼した。このことから反乱軍はゴエティアだけではなくボルジア公爵との関係も見えてきた。もしかしたらこの反乱……ボルジア公爵が黒幕の可能性すら出てきたな。
「死の商人、もう一つ聞きたい。依頼者がボルジア公爵なのは分かったが、お前のゴエティアの誰に指示されて動いているんだ!やはりパイモンなのか?」
パイモン、ゴエティア九王の一人、ここ最近の動向で俺はコイツに狙われている。そしてその対処は俺に関わっている者も含んでいるんではないかと思っている。アイツは俺に嫌がらせがしたいんだ。
「どうやら勘違いをしているようだな」
「勘違い?何のことだ?」
「ワシ自身はゴエティアに従っているとは思っておらん。もちろん関係がないと言うつもりはないがな、ワシはソロモン様の下僕である」
ソロモン!?……ゴエティアの創設者か、アイツが死の商人を操って……何のために?
「少年よ!お前達が言う死の商人とはワシだけではない。ソロモン様に選ばれ、そして悪魔を操る力を与えられた者達なのだ。そしてその目的は悪魔の力を効率的に契約者が発揮出来る方法とその力をより高める方法を実験し確認すること。ゴエティアと違い、ワシらは幅広くそれをやる為に外の者達で行っていただけだ。つまりワシらはゴエティアなどどうでも良い。ワシらにとってソロモン様こそが全てよ!」
死の商人はさっきまでと違い、堂々とした態度で喋る。不思議なことにその頃には負った怪我は全て治っているように見えた。
「ソロモンはお前に一体何をしたんだ。随分とそいつを酔狂しているようだが」
「フッ……少年よ!お前に語ったところで分かりはせん。あの方を分かることが出来るのは、ワシらだけなのだからな」
「そうか、分かった!ならソロモンは今どこに居る!教えろ!」
「残念だが、ワシは知らん。知る必要もない。ワシはソロモン様に言われた命令に従うのみなのだ。それで十分なのだ!」
俺の勘だけど、死の商人は嘘をついているようには見えない。……コイツにとってソロモンってヤツはそんなに大切な人なのか?いったい何があったらこんなに想えるんだ。
「ソロモン様の悲願達成の為に我らは贄となり、全てを捧げようぞ!………ここで力尽きるワシを許して下さいませ!」
死の商人は徐々に身体が光、粒子となって消えて行った。
まさか成仏したのか!?
何でだよ!まだ聞きたいことがあったのに~!
しかし逝った以上どうにもならない。
…………▽
「有難う御座いました。これで我々も成仏出来ます」
協力してくれた亡霊のおっさんが頭を下げて礼を述べると、周りの約百人の亡霊達も一緒になって頭を下げた。
「いえ、ボクは大したことはしておりません。それよりもボクの方からもお礼をさせて下さい。あなた方のおかげで死の商人を倒すことが出来ました。もし良ければ成仏をお手伝いしましょうか」
俺の申し出を亡霊の皆さんは承諾してくれた。
俺はライトを使い点灯!
亡霊の皆さんは天にも昇る幸せな表情で成仏して逝った。
「はぁ~また疲れた!こんなことになるとは思ってなかったんだけどな」
「タクトくんお疲れ!まさか幽霊を使役するとは、流石は我らの町長殿だな。また助けられてしまった」
バロンさんは嬉しそうに笑っている。
「そちらも終わったようね」
スカーレットさんとノルンも敵を倒し戻って来た。
「お疲れです!死の商人は倒しました」
「あ~またタクトが倒しちゃったの~……今回こそは私が倒したかったのにな………」
ノルンはプッと頬を膨らませてむくれていた。
「ま~そう言うなよ!ノルンも今回は大活躍しただろ!悪魔の契約者を何人も倒したって聞いたぞ!ノルンも大分腕を上げたんじゃないか」
「え~……そうかな~エヘヘ」
ノルンは可愛い顔でテレる。
さて、これで全て終わったな。
全員の安否を確認し屋敷へと戻る。
俺はこの時全てを解決したと思っていた。
しかしそうではなかった!ある意味。この後の問題の方が大変なことになってしまった。
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