異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

文字の大きさ
200 / 359

第199話 ゼーラント大司教の裏切り

しおりを挟む

◆ルナの視点

「想定外でした。まだ生きていましたか」

 ゆっくりとした足取りで雑木林から出て来たのは水の勇者ネロ、しかし始めにあった時と違い青の鎧を着けておらず服も所々破れていた。

「クォーク引き上げます。準備をして下さい」
 なぜか分からないけど水の勇者からは一切覇気を感じられない。それに引き上げる?どう言うこと?

「待ちやがれ!逃げるつもりか!」
 アポロンがくってかかる。
 アポロン…気持ちは分かるけど、現状形勢はこちらが不利な状況、冷静に考えれば引いてくれるのならそちらの方が良い。

「煩いですよクソガキ。今はあなたに構ってやる気分ではありません。失せなさい」

「なんだとぉー!」
 突っ込んで行こうとするアポロンを私は肩を掴んで止める。

「我慢してアポロン、目的を見失わないで」
 アポロンはその言葉にぐっと動きを止めた。
 そう、私達の目的は光石結界を妨害している何かの排除、そしてそれはきっと今私達の目の前にある装置、何としても早く止めなければいけない。

「ネロ大佐宜しいのですか?」
 
「構いません、足止めとしては十分な時間が稼げました。聖都にスタンピードは到達しているでしょう。装置に関しても十分データは取れています」

「分かりました」
 クォークは部下達に指示を出す。


「それでは我々はここで引かせて頂きます。あ!そうです。イグニスに一つ伝言をお願いします。僕が正しいことをいつかあなたに証明して見せますと、それでは失礼します」

 ネロと兵士達は突然発生した濃霧に隠れていなくなった。


「気配は………ない」
 本当に去ったようね。随分と潔かったけど、今はそんなことを考えてる暇はないわ。

「ぐっ……」
 アポロンは膝をつく。
 
「アポロン、あなたはここで待っていなさい。その傷で動くのは命に関わる」

 アポロンの傷は致命傷では無いものの、浅い傷ではない。それに血を流し過ぎた。これ以上は無理させるべきではない。

「くそ~……また俺は役立たずかよ!」
 アポロンは地面に拳を叩きつけ悔しがる。

「そんなことないわ。アポロンが居なければ私はとっくに死んでいまわ。ありがとう」
 私は正直な気持ちを伝える。

「ルナさんはそう言ってくれるのか……………そうだな満足は出来ないけど、少しでも役に立てたのなら良かったぜ!今度はもっとマシなおとこに……」
 アポロンは力尽きて倒れた。
 様子をみたけど大丈夫!気を失っただけ。

 私は聖なる気 (魔力)を遮っていると思われる装置を確認した。

 これは……
 装置は予想通り聖なる気 (魔力)を吸い取っているんだけど、定期的に魔力が上下している?…………違う!魔力をどこかに飛ばしているのね!一体どこに………ダメ!考えてもそれは私には分からない。

「まずはこれを壊して光石結界を復活させる」

 魔力を剣に込めて斬り裂く
『シャイニングソード』
 装置は真っ二つに斬れ、聖なる気が正常に山を流れて行った。

「装置は壊したけど………光石結界を張れるだけの魔力が山を降りるにはまだ時間がかかる。でもこれも私ではどうにもならないわね。だから今は私が出来ることをしょう」
 

 ルナ達のお陰でこの1時間後に光石結界を張ることが出来たのだが、すでに魔物は聖都内に侵入していた。

……………▽

『皆さん、そのままの状態維持して下さい。結界は完成しました。魔物は聖都内に侵入されても、この結界であれば対応は可能でしょう』

 大聖堂を中心とした避難区域に結界を張ることが出来た。維持には常に魔力の供給が不可欠ではあるが、事前に魔力の供給源として魔石を準備しているので結界を張ったあとはしばらくは何もしなくても維持出来る。

「聖女様お疲れ様です。お身体は大丈夫でしょうか?」

 ラキは水が入ったコップを持ってやって来る。

「ありがとうラキ、頂くわ」
 聖女は一口水をの水一息つく。

 周りの人達にはアイリスとティアが廻って水を渡しに行っている。

「ラキ、状況はどうかしら?」

「はい、聖都内に魔物が多数侵入されたことが確認させています。ですがヴォルフ団長引きいる聖騎士団が対応中、均衡は保たれております。結界に到達した魔物はおりません」

「分かりました。それではこのまま休息をとりながら様子を見ましょう」

 聖女とラキが話をしているとゼーラント大司教がやって来る。

「聖女様…お話があるのですが、宜しいか?」

「どうされたのです?ゼーラント大司教」
 
「お願いがあるのです。結界を解いて頂けないでしょうか」

 聖女の表情が変わる。

「それは、どういう意味でしょうかゼーラント大司教、それがどの様な状況を招くか分かっての発言ですか?」

 ゼーラント大司教はニヤリと笑い、指を鳴らすと悲鳴が響いた。
 
 その先を見た聖女達は驚く。

「何をしているのですか!?ヒューム」
 第三師団団長ヒュームが司教の一人を斬り殺していた。彼の部下達も驚き戸惑っていた。

 ヒュームは一言「邪魔なので」と答えると、一瞬で部下達を斬る。

「止めなさい!ヒューム、あなたは何をしているのか分かっているのてすか!」

 ティアが光弾をショットガンの様に放つ。
 光弾は地面に当たり土煙がたち、その中を駆け抜けヒュームは接近、ティアを蹴り飛ばすとそのままの勢いで聖女に向かって剣を抜く。

「聖女様私の後ろに!」
 それを察知したラキは聖女を守る為にの前に出る。

 血塗られた刃がラキに迫る。
 しかし刃は小さな少女によって防がれた。

「ラキお姉ちゃんをイジメるなぁなの!」
 
 キーン……ヒュームの剣を止めたのはアイリス。
 聖剣エクスダインと共に悪者をやっつけるなの!

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

処理中です...