異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第202話 大門寺京香

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……………………………………………………
『私は……絶対に帰らないといけないの!』
……………………………………………………

 私は大門寺(だいもんじ)京香(きょうか)高校3年生、

「早く働きたい……お金を稼がないと……」

 あと三ヶ月で高校を卒業して就職出来る。私も役に立てる。

 待ってて紗奈(さな)…お姉ちゃんが助けるから……

………▽

 なんで…なんで…なんでなのよぉ~!
 私にはやらないといけないことがあるのに……

 少女は泣いていた。
 悲しいからではない。
 悔しくて悔しくて……どうしようもなかったから……

 
 私は異世界に飛ばされてしまった。

 バイトの配達をしていた時、偶然見つけた。十歳くらいの少女がベランダから落ちそうになっていた。本当は助けを呼ぶべきだったのに、私はそのまま助けに向かってしまった。きっとその子が妹の紗奈(さな)と同じ歳くらいの少女だったからかもしれない。
 私は部屋に入ると一目散にベランダへ、窓を開けた瞬間少女の手が手すりから離れようとしていた。

「ダ、ダメ!」
 私は咄嗟に少女の手を掴んだ!……だけど、
 私の力では落下する少女を支えきれず、バランスを崩し少女と共に落ちてしまった。

 目を覚ますと周りが真っ暗で身体を動かすことができない。少しすると小さな光が近づいて来た。

 小さな光から声が聞こえる。

『あなたは生きたいかと』

 私は迷わず答える!

『生きたいと!』

 私は死にたくない!紗奈(さな)を助けるのよ!

『その願い…叶えよう。……契約は成立だ!』

 私の身体が突然光だし視界が何も見えなくなる。
 私は無我夢中で手を動かし何かを掴んだ。すると、徐々に視界が見えるようになる。改めて手を見ると10cmくらいの枝を持っていた。


「ここ……どこなの?」
 周りを見渡すと何もない草原のど真ん中にいることが分かった。私は確かに住宅街にいたはず………
 私は幻でも見ているのではないかと思い、目をこすってもう一度見た。でも何も変わらない。

もう私の頭がどうかしちゃったの!

「ガサガサ」

 近くの草むらから音が聞こえ振り向くと犬が居た。………でも大きさが全然違う。3m以上はある。あんなのに噛まれたら殺されちゃう。

 私は怖くて、足が震えて上手く動けない。
 
 動けないと分かったのか、ゆっくりと距離を縮めて来る。

 もうダメ!
 目の前まで近づき犬が飛びかかって来た。
 
 次の瞬間犬は大量の血を流し倒れていた。
 最初は何が起こったか分からなかったけど、犬の身体に空いた穴と私の持っている杖の先端の光を見てなんとなく分かった。私がコイツを殺したのだと。

 それから私は何が何だか分からないまま歩き続けた。偶然にも優しい冒険者に会い助けて貰い、そして私が日本どころか別の世界にいることが分かった。

 それからは大変だった。ただの女子高生が冒険者となり生き抜くために傷だらけになって戦場で戦った。私には何故か魔法の才能があったのでメキメキとその力を上げ、いつしかA級冒険者になっていた。

 私は日課のお祈りをするため、教会に行った。

(どうか女神様、お願いします。私を元の世界に返して下さい)

 私は目を瞑り必死に祈った。

 いつものように祈りは届かず、悲しい気持ちになり帰ろうとした時だった。周りの景色が一変する!?

「え!?ここは……」
 周りには大量の本が入った棚がびっしりと敷き詰められた部屋、どこかの書庫に入ったの?

「なんで今まで見つけれなかったのかしら?遅くなったわね。あなたの声…届いたわよ」

 目の前には一人の少女が椅子に座って居た。
 不思議な少女……少女は神秘的な美しさを持っており神々しいく、自然と跪きそうになる。とても普通の人には見えない。

「あ、あなたは誰?ここは教会だったと思うけど……」
 緊張しているのか上手く口が動かない。

「そう緊張しなくて良いわよ。別に獲って喰おうとしているわけじゃないわ。むしろあなたにとっては良い話だと思うわ。……あ!そうだ、自己紹介がまだだったわね。私はイリス、この世界を守護する女神の一人よ」」

 うそ!?女神?この少女が……もしもそれが本当なら知っているかも知れない。

「女神様!どうか教えて下さい!私は元の世界に帰りたいんです。何か何か方法を知りませんか!私は早く戻らないと行けないんです………………」

 私は無我夢中で一方的に喋る。それがとても無礼なことだと考えもせず。

「あら、随分ね。いきなりお願いごと、そんなに簡単に聞いてもらえると思うの?」

 少女の気配が変わる。
 足がガクガクと震え汗が流れる。

「毎日欠かさずお祈りを捧げるあなたの献身的な行動には関心するけど、それは決して私を敬う心からではないわ。あなたはただ神にすがっているだけで、なら行動で示しなさい」

 私の一言でイリス様の態度は激変し、私に対して興味を失った目をしていた。私は一体どうすれば良いの!

「人が神にすがるのは構わないけど、それを叶えるかどうかは私の気分、あなたは私の信者ですらないけど、どうするの?」

 私は跪き頭を下げる。

「先程は大変失礼致しました。どうかお許し下さい。私はイリス様の信者になります。どんなことでもします。どうか私の話を………」

 ビシッ……何かが軋むような音がした。

「う~ん……まだ分かっていないみたいね。私がなぜあなたの願いを叶えなければ行けないのかしら?……さようなら異世界人」

「え!?………」

 私はいつの間にか教会に戻っていた。

「今のは……ゆめなの?」
 
 私はしばらく立ち尽くしていた。
 冷静に考えれば神なんていないと思ってしまう私だけど、今の私は藁にもすがりたい気持ちだった。そして私は考える。どうするべきかを、イリス様の言葉の中に答えはある。

 私は再び祈りを捧げた。
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