異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第209話 カンナはムムムッ難しい顔で考える

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「空間障壁の応用……『烈空撃(れっくうげき)』」

 空間障壁を変化させ空間打撃、ボコボコと空間が変化しゼーラントを殴る!殴る!殴る!……が!。

「コイツ全然効いてないぞ!」
 ゼーラントは身体が強固なのか?はたまた凄まじい再生能力を持っているのか分からないが、ダメージを負ったようには見えない。
 しかし腕は切断出来たから、もしかしたら斬撃には弱いのかも知れない。俺はそう思い攻撃方法を変更する。
 
 ナイフを片手にヘルメットの加速スキルで一気に接近を試みた。

…………………………………………
名称∶ナイフ
分類∶工具
属性∶時空間(加速)
攻撃力∶☓☓☓☓☓
性能∶時空間の流れを速める
  (魔力に比例して加速)
   リーチが短い
  (取り扱い注意)
…………………………………………

 ゼーラントを反応が出来なかったのか、俺の攻撃をアッサリと受け、腹部を大きく切り裂かれる。

 良し!そのまま朽ちてしまえ!

 ゼーラントの傷口はみるみると変色し腐り始めたのだが、ゼーラントは傷口周辺の肉を大きく千切り、ポイッと捨てた。

 はぁーー!?そんなのありー!
 俺は驚きつつも、判断としては間違ってはいないと感じ落ち着く。
 しかし腐食部位を放っておけば全身に広がり死に至るからと言って、そう簡単に出来ることではない。

「いや~気にするな!ダメージは与えた。このまま攻撃を続ければ倒せる」
 
 俺はナイフを構え突っ込もうとしていると、「ボコ…ボコ…」と気持ち悪い音がする。見ると先程引き千切った身体が徐々に再生しているではないか!
 コイツ再生出来ることを考慮してあんなことをしたのか!?

 俺は足を止めゼーラントを観察する。
 
 ナイフは効かなくはないけどこれでは致命傷にはならない。かといって斬撃系の工具はあと貫通マイナスドライバーくらいだけど、たぶんゼーラントの個体がもう一体増える可能性がある。それは非常に困るわけで、その攻撃は却下だな。

『バァ』
『バァ』

 ヤベェ!考えごとしている暇はなかった!

『『バァァァーーー』』

 ゼーラント2体が同時に俺に向けて高魔力を口から放出する。

『手袋(空間障壁)』
 俺は高魔力砲を受け止めたが問題が発生した。空間障壁にヒビが入る。

「くっ……これだけのバワーだと空間にも影響を及ぼすかよ!どうしたもんかね~」
 
 俺は空間障壁で攻撃を防ぎつつ側面に躱す。ゼーラント2体は俺を挟みこむように動き、小さな翼を肥大化させ大きく広げた。

「バァ~バァバァバァ~!」
 
 翼を広げると羽が飛び散り数百の羽が俺に向かって飛んできた。

『安全靴(空間反射)』
 羽を弾き返し地面に落とすと爆発、地面が割れる。足場が傾き俺は空間障壁を足場にして空へ上がる。

『バーナー(空間延焼)』
 ゼーラント2体が居る空間を燃やす。
 効果はどの程度か?予想はついているのだけどな。
 
「やっぱダメか……」
 ゼーラントは燃えたそばから再生している。これでは倒すことは出来ない。しかし一つ分かったことがある。身体の再生にはかなりの魔力を消費しているようだ。見た目から分かる。つまりこのまま攻撃を続ければ倒すことも可能かもな。

「そのまま燃え尽きな!『バーナー』」

 俺はゼーラントへの攻撃を続行する。
 炎の中で甲高い叫び声が響き渡る。
 確実にダメージは与えられている。だがどれだけ攻撃を続ければ倒せるか分からない中で攻撃を続行するのは精神的にかなり不安であった。

「頼む……そのまま逝ってくれ………」
 俺は攻撃を続ける。しかし願いと言うものはなかなか届かないものだ。状況はさらに悪い方向に進んでしまった。

 ゼーラントが炎の中を何事もないようにこちらに向かってやって来る。
 
「おかしいぞ!さっきまでは効いていたのに!?」
 ゼーラントの身体は焼けておらず…無傷。
 なんでだ!?………まさかこの短期間で新たなスキルを手に入れたというのか!

「バァッ!フゥ~~~」
 ゼーラントは大きく息を吸い周りの炎を体内に取り込んでいく。

「バァァァ」
 ゼーラントの身体が赤く変化し、熱気を身体の外に放出、この時放った空気は数百℃に達していた。

 俺に届いた風がまさかそれ程の温度になっているとは思わず、空間障壁ではなく自らの闘気で受け止めてしまった。

 熱い!?一瞬で火傷を負う強烈な熱風を受け、俺の意識は朦朧となり、空間障壁で作った足場から落下、地面に向かって落ちて行く。

「しっかりせいや!まだ終わっとらんで!」
 カンナが落下する俺を受け止める。

「あっ…あ~……アッチ~一瞬気を失ったぜ!カンナサンキュー」

 カンナは俺を降ろすと『蛇口』を空中に設置しノブを捻る。

「くぅ~気持ちいい~!火照った身体に染みるぜ!頭もだいぶスッキリした」
 俺は頭から水をがぶり頭を振って水を飛ばした。

「そら良かったわ!それで…どないするんや!」
 カンナは喋りながら蛇口のノブを閉める。

「あ~、そうだな。思っていた通り厄介、いや想像以上に厄介だぞ!俺の攻撃が……工具がいまいち効かない。なんか良い案はないかよカンナ?」

「ええ!?……タクトがウチに聞くなんて珍しい~、そないに困ったの?」
 ぞぞぞ……カンナは珍しく(知力の面で)頼られて動揺し引いていた。

「困ってるのは間違いないさ、でも違うんだよ!一人で考えるよりカンナと一緒に考えて戦いたいと思っただけだよ」

 カンナはパァァァっと明るい顔をする。
 カンナは今度はムムムッと今度は難しい顔で考える。

「うんっと、うんっと……じゃ…じゃ~ライトを使ってぇ~………」
 恐る恐るとカンナは喋る。

「う~ん、確かにライトには何度もお世話になってはいるけど……今回はちょっと難しいかも」
 
 ゼーラントは聖峰ラムラの聖なる気を取り込んで誕生した化け物、悪魔を浄化するようにライトは使えない。だから………あ?待てよ。もしかして……」

「ごめん。タクト役に立てなくって」
 カンナは良いアイデアが出せないとドヨ~ンと落ち込む。

「カンナ!落ち込むなよ。もしかしたら良い考えを思いついたかも知れないぞ!」
 
 俺はライトを取り出し考えを試すことにした。
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