219 / 359
第218話 俺は余裕しゃくしゃくで笑ってみせる
しおりを挟む◆タクトの視点
「へーカオスエンジェルを退けたんだ。あり得ないんだけど。君は何者?」
プルソン(ラキ)から鋭い視線を受ける。
今までは聖女様やルナを警戒していたんだろうけど、ここに来て俺を完全に敵として認識したか。
「そんなの何でも良いだろ!お前はこれから俺達が倒すんだらよ!」
『ハンマー(空間圧縮)』
空を舞うプルソン(ラキ)を空間で押し潰す。しかしプルソン(ラキ)の圧倒的な魔力はそれを受け止めてしまう。
「痛いわ………殺す!」
プルソン(ラキ)は翼に魔力を集中し超加速で俺に向かって突進して来た。俺は空間障壁で阻んだのだが、それをプルソン(ラキ)は拳一つで砕いてしまう。
「その程度で私は止めれないわ!」
プルソン(ラキ)は大量の羽を飛ばし攻撃する。
『安全靴(空間反射)』
俺はその羽を跳ね返す。
このままだと押されるだけで倒せない。ヤツの隙をなんとか突かないと、考えろ!ヤツの動きを見て考えるんだ。
プルソン(ラキ)は天使化して膨大な光属性の魔力を有している。そしてその魔力を闘気に変え速さ、耐久力、そして力が格段に上がって、それだけで手が付けられないほどに強い。それとさらに面倒なのはユニークスキル『リヴァイアサン』言葉に力を持たせ、相手に言うだけでその通りのことが起きてしまう。超厄介なスキル、しかし性質上音が伝わらないと効果がない。だから極端なことを言えば耳を閉じていれば効果はないと思われる。
「おいおい、これじゃ~ただの現状把握にしかなってないぞ。早いところ打開策を見つけないと」
プルソン(ラキ)は羽による攻撃を継続、俺とカンナは逃げ回っていたのだが、カンナが何かを思いつき行動に出る。
カンナは空間転移で一気にプルソン(ラキ)に接近するもすぐに気づかれ、大量の羽を向けられる。だけどカンナは冷静に口を大きく開けて……
「そう言えばカンナにはアレがあったか……」
カンナは羽を口の中(異空間)へ吸い込んていく。プルソン(ラキ)も想像出来ていなかったと思う。明らかに反応が遅かった。
『安全靴キック(空間反射)』
安全靴の効果は認識していたと思う。だけど思考が追いついていなかった。プルソン(ラキ)はカンナの蹴りに対して拳で迎え撃った。
「ぐえっ……」
プルソン(ラキ)の拳は空間反射で跳ね返り自分の顔面を殴ってしまう。予想外だけあってダメージは大きかっただろう。プルソン(ラキ)は落下していった。
『プラスドライバービスショット(空間固定)』
俺は落下するプルソン(ラキ)の四肢をビスで固定した。
「意外とあっさり決まったな!」
「小賢しいわ。こんなものでこの私が!……ん?ん?なんだこれは全く動かない!?」
「そんな簡単に解かれるスキルじゃないぜ!俺のスキルはよ!それじゃ~あとは宜しくお願いしま~す」
俺はあまり活躍も出来ていないし、ここは真打登場と言うことで、俺はササッとキョウカに譲った。
「それでは始めます。闇を払いし聖なる力よ集え、悪しき魂の呪縛から解放せよ!………」
キョウカは聖なる光を集めると、その光に手を入れ引く。そこには黄金に輝く光の矢が現れる。
…………『ディヴァインアロー』
キョウカが放った光の矢がプルソン(ラキ)の胸に突き刺さる。
「グッ……ガァァァァー」
攻撃を受け、プルソンが苦しむ叫び声が響く。
光の矢は徐々に光を失い、矢は消滅した。攻撃を受けたプルソン(ラキ)はグッタリとして動かない。
………死んだか?
「クッ…クッ…クッハッハッハッ!効かん!効かないぞ!どうやら無駄だったようね!私には矢は届かなかった!」
プルソン(ラキ)は勝ち誇った様に笑う。
「うそ!?なんてヤツよ!今の魔法を受け切るなんて」
キョウカは今の魔法でかなりの魔力を消費した。足をガクガクと震わせ立っているのがやっとと言った感じだ。さっきの魔法はもう撃てないかも知れない。
「今の攻撃に耐えるなんて、本当にどうしたもんかね~」
俺は頭をポリポリ……埃っぽいところにいたから頭が痒くなったよ。
「チッ!……お前舐めているな!この九王プルソンを、お前などすぐにグチャグチャに引き裂いてやる」
あ!ヤバい。怒らせたかも………
「ごめんなさいタクト、私に力が足りなかったせいで、私はまだ戦えるわ!援護をお願い出来るかしら」
キョウカはぎこちない足取りでこっちにやって来た。
俺は今度は頬をかき、少し考えてから言った。
「う~んダメですね!無理は良くない。辛い時は休まないと怪我をしやすくなります。この世界はそれが死に直結しますので!選手交代、ボクが行きます」
キョウカの肩をポンッと叩き、労いつつキョウカの足元に配管を設置、「あ!?アァ~~」と声が響きキョウカは配管の穴に落ちた。
「あ!痛った!」
キョウカは少し離れた聖女様とルナの横に落ちる。
「さてと、待たせたな!待ってくれるとは思わなかったけど!九王プルソン」
「えぇ~ここまで私を無視するとは、少々怒りで我を見失っていました」
「そうか、それは悪かった。それじゃ~お詫びに今度はしっかりと名乗らせて貰うよ。ボクはイリス様の使徒でタクトって申します。宜しく」
「やはりキサマ、只者ではなかったか!」
プルソン(ラキ)は怒りから一気に冷静さを取り戻し、戦闘態勢を取る。
「動けないのに、ボクをどうにか出来るの?ボクは君を倒す方法を思いついちゃったけどね!」
俺は余裕しゃくしゃくで笑ってみせる。
「バカが!私のスキルを忘れたか!『死ね』」
冷静になっているようでも追い詰められれば視野は狭くなるものだ。コイツはキョウカに攻撃を受けて焦ったはずだ。キョウカの攻撃は止められはしたが、内包された聖なる魔力をかなり消費させることが出来た。だから身体が動かない状況で自分のスキルを使った。
だから俺は配管を設置し死の魔言を飛ばす。それもプルソンの後方に、咄嗟に気づくも躱すこと叶わず、頭にボールが当たったように首を曲げて痛がる。
「さてと仕上げだ!安全第一でコイツを片付ける」
11
あなたにおすすめの小説
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる